龍馬伝 第22回
龍馬伝 第22回(5月30日放映)。前々回、大友さんが演出担当回だったのになんかすっきりしない感じだったもんで、それがトラウマになって今回はなんだか構えてしまいましたよ。また、もやもやが残ったらいやーん(←誰?)とか思ってたけど、いやあ、勢いがあってぐいぐい惹き付けられて、あら、結構よかった……って思ったのに、見終わったら思わず「龍馬(福山雅治)って、バッカじゃないのーー!」と(今更だけど)心の中で叫んでいた私です。

しかしサブタイトルは「龍という女」でしたけんど、今回の主役は以蔵(佐藤健)、全体を押さえていたのは半平太(大森南朋)、そしてピリリと効いていたのが近藤勇(原田泰造)をはじめとした新撰組だよなあ。いや、お龍さんもよかったですけどね。

あ、そうそう、昨日ちっくと驚いたのは「半平太伝」の最終回(ええ、「龍馬伝」第2部最終回ですが)が7月11日、参院選予定日に延びていたことぜよ。公式サイトでは先週はちゃんと7月4日ってなっていたのにー。そして第3部からはタッキー(滝藤賢一、小松帯刀役)だけでなく、アラン(ティム)もグラバー役で登場するぜよ。ま、見るかどうかはわからんけど。

[あらすじ]
「勝塾で航海術を学ぶ龍馬(福山雅治)たち土佐藩士に、勤王党弾圧を始めた山内容堂(近藤正臣)から帰国命令が届く。帰国を拒む龍馬たちは再び脱藩の身となってしまう。なつ(臼田あさ美)が「以蔵(佐藤健)を捜してほしい」と、龍馬たちを訪ねてくる。以蔵を捜しに京に向かった龍馬は、扇岩という宿屋に泊まり、そこでお龍(真木よう子)という女性と出会う。お龍の妹たちが、ならず者に連れ去られたと聞いた龍馬は…」(NHK番組表より)。

今回の以蔵は本当、よかったです。先週新撰組の3トップにやられたかと思ったら(ま、歴史的事実からいってここではやられないんですけど)、命からがら何とか逃げ切って京の町中をひん死の状態で徘徊しているんですね。でもその以蔵を探している龍馬ときたら、幕府だけでなく各方面から指名手配されている人間を捜すのに、真っ昼間の表通りで尋ね歩いたり大声で名前連呼ですよ(もちろん福山雅治が悪いんじゃないですけど)。オマエのその行動が以蔵を却ってさらに追いつめることになったりするんじゃないのか!? そしてなつ(臼田あさ美)のところにやってきて一緒に逃げようというものの拒否された時の以蔵の微妙な哀しい、けど絶望的な、一瞬の遠い目がよかったぜよ。で、また這いつくばって以蔵は去っていくですけんど、龍馬と再会してももう極限状態の中で本能だけで野獣のようになって生きているので、すぐには龍馬だとはわからないぐらい錯乱しています。以蔵を追う連中(新撰組)の説明がここではわざわざされないのがまたいいです。でも町中の人々の言葉で、新撰組がやってくると「また人が殺される」というのもわかる。新撰組も以蔵も同じように人斬りをしているのに、立場と状況が違ってきたために、方や追うもの、方や追われるものとなっているんですね。また、原田泰造他の新撰組の面々が渋くてカッコええ(もっとも歴史物は好きでも幕末には興味がないので、新撰組が今ひとつどういう組織かわかってないけど)。

今回の大友さんは今までの色々なほころびを一生懸命拾っているような気がするな。ここにきて山内家の成り立ちから土佐での上士と下士が生まれた訳とその差別の言われが大殿様(近藤正臣)から語られたり(もっと早くに言っておいてくれたらもっとよかったのにー)、先々週くらいから持ち越している「立場や状況が変われば物の見方も変わる」というのが以蔵と新撰組の対比で描いたりしててさ。その分龍馬の描写があれれ?なことになっているけど。

まあ、それは置いておいて、追われ追いつめられゆく以蔵のシーン、あの軒から軒に渡された布や地面を覆うように置かれた傘の色が血の色、命の色である赤だというのがねー。もちろん逃げ惑う以蔵を際立たせるためであり、血の海に沈む以蔵の象徴でもあるわけですけど、「龍馬伝」の美術さん、いいお仕事されてます。また音楽がなー、緊迫感をあおるような曲ではなく、運命に流されてゆくかのようなスローな曲なのがこんちくしょうなんですけど(笑)。

そして今週の半平太さん。のっけから牢に入る場面が俯瞰で、そして教会の中のような曲が流れてくるもんだから、わたしゃ、ドラマ「ハゲタカ」で鷲津が殉教者として描かれているという話を思い出しちまったぜよ。ま、取り調べを受けても身じろぎせずに「土佐勤王党はただただ土佐藩のため、藩主豊範様のため、そして大殿様山内容堂様をお支えするために働いてきたがでございます」と申し開きをするだけだし、牢の中でも自分に言い聞かせるかのように「わしは土佐藩のために、大殿様のために、なんちゃあ間違うたことはしちょらん」とつぶやいているんですけんど、ドSのショウちゃん(後藤象二郎)が手下達(勤王党の党員達と言うべきか)を拷問にかけて精神的な拷問で半平太さんをいたぶりつづけるんですよ。ニカッと笑ったりしてさ。ここで半平太さんが自白しちゃえば本人も楽になれるし手下達もよけいな拷問をされずにすむかもしれないのに、半平太さんたら手下達に「しゃべってくれー」と叫ぶのねー。wikipediaによると「獄吏が半平太の人物に傾倒していたために便宜を図ってもらえ、家族や在獄中の同志との連絡を取り合うことができ、長期に渡り同志の団結を維持し続け軽挙妄動を戒めた」「まだ捕まっていない同志を思い、獄外同志やその他の協力者への連累を食い止めるべく吉田東洋暗殺を否認し続けた」そうですけど、今までが今までなのでそんな描写はもちろんありません。

さて本当だったらメインテーマの龍馬とお龍の出会いのシーンですけど……なんか、少女漫画みたいだった。借金の形に連れて行かれた妹のために「やつらは殺してもかまわん」と必死のヒロインとか、それを「偶然居合わせて」止める主人公とか、実に都合よくやりとりされる5両のお金とか、ヒロインの危機を救ったのにそれを気にせず他の事を悔やんでいる主人公とか、それを「このヒト、何?」とか思いながらもじっと見つめるヒロインとか、一連の流れがね。以蔵がつかまってまた何も出来なかったと龍馬が嘆くシーンでは(非常に、珍しく)結構グっと来ましたけど、でもそれは少女漫画だったからかも。

今週のこれは!? イギリス大使館の人のオカマっぽいのが非常に気になりました。

さて来週はいよいよ池田屋事件、確率から言って演出は梶原さん率が高めだけど、大穴で真鍋さんもアリかも。油断は出来ない(って、大河ドラマって油断してみちゃダメなのか!?)。
テーマ:龍馬伝
ジャンル:テレビ・ラジオ
龍馬伝 第21回
龍馬伝 第21回(5月23日放映)。えっとー、昨日の夜の8時は外で飯を食っててリアルタイムでは見れなかったんですがー、今回は残念なディレクタさん担当だというのはわかっていたのでー、やっと今さっき昨日の「龍馬伝」をみたぜよ。……あれ? 先週の大友さん演出の時のすっきりしない感じも謎だったんだけんど、今回の渡辺Dの演出もなんか謎だ。脚本にキレまくったり過呼吸シーンがない武市半平太(大森南朋)を渡辺Dが演出するとこうなるという訳? 全然、まったくもって期待してなかったのに、思いのほか自然に見ることができてびっくりしたぜよ。

[あらすじ]
「龍馬(福山雅治)は武市(大森南朋)の身を案じ、再び京の勝麟太郎(武田鉄矢)に相談に行く。そのころ、長州を中心とする過激な攘夷(じょうい)派が、朝廷から追放されるという「八月十八日の政変」が起こる。それを機に、土佐でも山内容堂(近藤正臣)が土佐勤王党の弾圧を本格的に開始。武市も投獄されてしまう。龍馬は武市のために土佐に戻りたいと勝に訴えるが、勝は龍馬ひとりが土佐に戻っても武市を救えないと引き止める」(NHK番組表より)。

前回、大友さん演出なのにしっくりこない感じが納得出来なくて、結局あれから(5月18日「龍馬伝 第20回「収二郎、無念」その1」)2回目を見て細かいところを追ってみたもののわからなくて、久しぶりに3回目を見たのにやっぱりわからなかったぜよ。でもさ、だんだんともしかしてこれは「わからない」のが正解なのかも、と思えてきましたよ。だって加尾(広末涼子)も「(わからないから)教えとうせ、龍馬さん」と言っているし、龍馬(福山雅治)もやっぱり「わしにはわからん」と言っているしさー(違)。んー、龍馬のヤツが(←ヤツ呼ばわり)が現代風の正義を振りかざして今まで散々半平太のやっている事を「間違っちゅう」とか言っていたくせにこの期に及んで「こんな理不尽なことはない」なんて言っているあたりがモヤモヤすんのかなー。今さら言うまでもないけど、龍馬の台詞ってとにかく浮いているんだよなー。

まあそんな訳でいつもよりさらに屈折して見ちゃっているもんだから冒頭の龍馬の裸祭りも「はいはい、サービスショットね」などとつぶやいている有様。でも心配げに龍馬を見守る長次郎(大泉洋)の視線がちっくと気になりました。長次郎のポジションって一体なんなんだろう。生まれた時から侍で、結局侍として死んでゆく半平太、侍とかなんとかではなくそういうあり物の形からは自由であろうとした(という事になっている)龍馬、そして商人から侍になって侍として死んだ(切腹した)長次郎っつーことなんだろうけど、洋ちゃん、意外とこの長次郎と言うキャラをつかんでいるんだよなー。

さて今回はいよいよ投獄される半平太さん、山場はやっぱり富さん(奥貫薫)との別れの朝餉んとこなんでしょうけど、私はほんまもんの冷血人間なので、あそこではそんなにはぐっときませんでした。脚本の狙いが見え見えでさー(←ひどい)。もちろんすごくいいシーンだったとは思うし、大森南朋と奥貫薫が本当によかったと思います。まあお城の役人達がやってきても富さんに語りつづける半平太さんには、お殿様が何よりも大事な半平太さんなのにそのお殿様からの呼び出しを敢えて無視して語り続ける、それは富さんへの思いもさることながら、半平太さん的には最初で最後のお殿様へのささやかな抵抗の一瞬には見えましたけんど。

でも私はそれよかお城を見つめる半平太さんとそこにやってくる弥太郎との会話の方がぐっときたぜよ。自分が信じるしかないと思っているものからざっくりと身を斬られる、それをわかっていてもなお、信じ続けるしかないと、他に生きる道はないのだと自分の生き方を決めつけてしまっている半平太さんですが、「わしは刀よりも算盤を信じちゅう」という弥太郎に対して、「おまんのような人間がおってもええがかもしれん。おまんの女房は気だてがええらしいのう。はよ子どもを作りや」ともはや彼岸の境地な訳ですよ。

ここで弥太郎が「くやしゅうはないか、理不尽とはおもわんがか。それでもまだ大殿様(近藤正臣)を慕うちゅうがか。武市さんは今、辛そうな目であれ(お城)を見ちょったぜよ」という台詞がなあー、先週の龍馬のぜーーーんぜん納得出来ない「こんな理不尽なことはない」とは違って、本当にせまってくる台詞になっているんだよなあ。他人の気持ちなんかアウトオブ眼中だったように見えていた弥太郎なのにさ(材木が売れたおかげで色々見えてくるようになったのか?)。肩をつかむ弥太郎の手を振り払う半平太さんに「儂のような人間がおってもええがと思うなら、武市さんも好きに生きてみや、正直に生きたらええがじゃ」とか弥太郎は言う訳ですけんど、でも弥太郎ももはや半平太さんにはそんな生き方はできないのだというのも判ってはいるんですよねえ。超ゴーイングマイウェイなこの弥太郎ですら、こう言ってしまうほどに、覚悟を決めた半平太さんには心動かされるものがあるんですけんどねー。とはいえ「わしは正直に生きちゅう。お殿様に忠義を尽くすがは侍にとって当たり前の事ぜよ」と吐き捨てるように言って去ってゆく半平太さんに、いまだかつてない程心配げな表情を見せる弥太郎ですよ。はぁ……。

この場面はよかったんだけど、でも今回数々の歴史上の場面を弥太郎のナレーションで説明し過ぎ。また逃げる以蔵(佐藤健)とか、土佐に帰ろうとする龍馬を引き止める勝海舟(武田鉄矢)とか、昨日はちょっと悪いヤツっぽかったタニショー(「龍馬伝」では桂小五郎役、「新参者」では意味不明なアーチスト)が久しぶりに出てきて久坂玄瑞(やべきょうすけ)を止めてたり、三条実美公(池内万作)が失脚したり、最後には新撰組まで出てきて(でも衣装デザインとかスタイルがかっこ良かった)超盛りだくさんというか詰め込み過ぎ。

しかし、演出はあの渡辺さんだったのに、なんでこんなに自然に見る事ができたのかしら(←決めつけすぎ?)。
1.実は今回の演出は渡辺さんじゃない。
2.今までの演出があまりにもヒドイので教育的指導が入った。
3.やっとここで渡辺さんが本領を発揮し始めた(えええええ??)
4.ドラマが自然に見えていたというのは実は気のせい(え?)。
5.今まで以上に役者さんの演技がすごかった。
6.渡辺さんは脚本に忠実なので、脚本が良かったからそう見えた(ええええええ??)
7.最初っからハードルが低すぎたから、よく見えただけ。
8.実は今までの渡辺さん演出ということになっていた回は別の人がやっていた。
9.渡辺さんの性格が突然変わった。
10.まぐれ。

さて来週の演出は大友さんです(多分)。でももはや演出さんでアタリかハズレかはさっぱり見当がつかなくなっているぜよ!
テーマ:龍馬伝
ジャンル:テレビ・ラジオ
神代植物公園 神代植物公園
先月は桜三昧だったが、今月は……色々ダラダラ怠けていて鷲津の顔でババ抜きしたり(5月13日「3kg太っても、結局3kg以上は減ったのではないのか?」)、ゲームしたり(5月13日「連休中は引きこもり三昧」)、会社では引越でてんやわんやな日々をすごしていたが(5月20日「来週から民族大移動月間」)、昨日は久しぶりに花見に行ってきました。場所は神代植物公園、ちょうど今、「春のバラフェスタ」というなんかちっくとレトロなネーミングのの薔薇祭りも開催中。なになに、「期間中の土曜日、日曜日は開園時間が8時から20時までと延長され、日没からはライトアップされる。朝と夜と、バラのいろいろな表情が楽しめそうだ」「お天気がよければ、土日はバラ園のテラスでワインやコーヒーも楽しめる」とな? えー、ビールはあったけど(そして飲もうかどうか迷って結局飲まなかったが)ワインなんかあったのか!? 見逃したぜ。

 神代植物公園「春のバラフェスタ」開催(大人の社会見学)

薔薇(インディアンメイアンディナ) 薔薇(桜霞)
そんな訳で神代植物公園の庭園内は薔薇が満開……というか多分ほとんどの薔薇の満開は2日か3日程前だったんじゃないかという感じの咲きっぷりでちょっと残念。この庭園だけで様々な国の薔薇300種5000本があるそうだが、ここの他にも国際なんたらコンクールに応募中の新種の薔薇ばかりの庭や、1867年以前のオールドローズばかりが集められた庭などもあり、非常に充実していたが、さすがに昨日は天気がよかったせいか、花見客で庭園内はごった返している。

そして桜の時と同じように皆さん、薔薇の花の前でも写真を写しているのだが、……薔薇の花の前だと何かの物語の主人公にでもなったような気にでもなるのだろうか。決めポーズっぽいお姿をされてらっしゃる方々もいるのだが……でも薔薇の花びらを口にくわえてフラメンコみたいなポーズをされていたお嬢さん、それは罰ゲームじゃないですよね?

薔薇(ブルームーン) 薔薇(ブルーバユー)
写真左は「ブルームーン」(1964年、ドイツ)、右が「ブルーバユー」(1993年、ドイツ)という青い薔薇。ちっとも青には見えないが一応世間的には青薔薇ということになっているらしく、大昔は「ブルームーン」とか「スターリングシルバー」とかの青薔薇が少女漫画の必須アイテムだったもんですよ。勿論今でも「ガラスの仮面」(美内すずえ)で大活躍だが。

薔薇(ピエールドゥロンサール ) 薔薇(マダムピエールオジェ)
左が「ピエールドゥロンサール」(1987年、フランス)、右が「マダムピエールオジェ」(1878年、フランス)、左の花が今回ここで一番気に入った花で(ブログトップ画像にもしたが)勝手にピエールと呼んでいる。色合いが非常に美しく花びらもひっそりした感じでよろしゅうございました。

薔薇(チャイコフスキー) 薔薇(グリーンローズ)
「チャイコフスキー」(左、2000年、フランス)と「グリーンローズ」(右、オールドローズ)。緑色の薔薇というよりもなんか別の花のつぼみっぽく見える。

薔薇(ゴールドマリー) 薔薇(サハラ98)
「ゴールドマリー」(左、1958年、ドイツ)と「サハラ98」(右、1996年、ドイツ)。

薔薇(ノックアウト) 薔薇(うらら)
しかし薔薇の花の種類の名前って、つけた人は一体何を考えてつけているのか。左は「ノックアウト」(2000年、フランス)で右が「うらら」(1995年、日本)だが、この「ノックアウト」というネーミングには皆ちょっと驚くらしく(もちろん私もだが)、「ノックアウト……」「ちょっと、ノックアウトだって」「ノックアウトって」とつぶやきながら見てましたよ。

薔薇(デスティニイ) 薔薇(ピンクパンサー)
そして「デスティニイ」(左、1989年、フランス)と「ピンクパンサー」(右、1981年、フランス)。う、運命かあ。

という訳で一日薔薇の花を非常に満喫したのだが、今この文章を書いている時に「バラ」と言う文字を入力したら、第1候補が「薔薇」ではなく「腹」と表示されるのは何故なんだ。うちのPCにとっちゃオーナーの段腹の方が重要課題ということか!?
テーマ:日記
ジャンル:日記
来週から会社で民族大移動月間が始まる。私が現在仕事をしている豊島区の雑多な街から、千代田区の超モダンで垢抜けたタワービルのオフィスに本社機能の一部が移動し、その本社機能の一部が抜けた穴に別の部署が入り、別の部署が抜けた所に別の事業所の部門が入り、、、と毎週少しずつお引越をやらなきゃいけないのだ。この忙しいのに! 

しかも千代田区の超モダンで垢抜けたタワービルのオフィスは非常に狭くて、今処理・保管している書類などがほとんど入らないために、現在キャビネに入っている書類をなんと5分の1に減らさなきゃならないのである。おまけに同じビルに入っている会社が外資系の商社とか証券会社とかばかりだそうで、下見に行ってきた総務のH君なんかは「エレベータに乗ってもほとんど外国人ばかりで、しかも服装がみんな(リッチで)違うね」なんて暢気に言っているし、一緒に行ったNさんも「まわりに安い弁当屋さんが見当たらなかった」と全然嬉しくない情報をチェックしてきたし、第一、最上階のフロアなもんだから色々不便でしょうがないらしくて、上の偉い人達以外は誰もこの引越に賛成してないのだーー(泣)。

そんな訳で、必要だけど原本じゃなくてもいい書類はどれもこれも一気にPDF化(書類原本をスキャンして電子化)し、使用頻度が低い書類はどれもこれも片っ端から外部倉庫に預け、そして古い書類は一気に廃棄処分と、このところてんてこ舞いの毎日だ。そしたら今日、昨年度までの書類を箱詰めしていたY岡さん(そう、最近「ハゲタカ」にハマりつつあるあのY岡さん)がぼそりと。

「こういう仕事とか、(書類の)PDF化作業って、ホライズンの人ならすごく早いんでしょうねえ」
「……! ははは、そうね、スキャナー(コピー機)をがーーっと一気に搬入してきてーー」
「ストップウォッチを出して、2時間で結構です」
「タイムイズマネー、が我々の信条ですから(笑)」

……まさかY岡さんと仕事中にこんな会話が出来るようになるとは思わなかったぜよ。

そして倉庫で書類の片付けをしていたNさんが古いキングファイルを私の所に持ってきたのである。
Nさん「これ、倉庫の奥から出てきたんだけど」
私「なんだ? 社員の慶弔見舞金申請書? えー? 20年前のファイル? なんでこんな古いファイルが!?」
Nさん「ほらこれ、この間亡くなったMさんの15年前の書類なんだけど、お母さんがこの時に亡くなっているんだよね。でもさ、この間Mさんの訃報が入って調べた時は、実母は去年亡くなっていたじゃない?」
私「じゃ、奥さんのお母さんなんじゃないの?」
Nさん「いや、ほら見てよ、名字が同じで、ちゃんと実母って書いてあるでしょ」
私「じゃ、去年の書類が間違っていたんじゃないの?」
Nさん「去年の書類もちゃんと実母って書いてあって、しかも(下の)名前が違うんだよね。15年前のお母さんの名前はフサ子さんで、去年のお母さんはサダ子なの」
私「どっちも実母? じゃ、どっちかが養母とか?」
そこに会社の古い話なら何でも知っている大お局様のK池さんがやってきた。
K池さん「去年亡くなったMさんのお母さんはサダ子さんだよ。確かねー、養母とかだったかな?」
Nさん「さすが、K池さん、物知り博士」
しかし、このあとに別のファイルを見てみたらさらなる新事実が発見されたのである。
私「ちょっと待て。こっちのファイルの書類だとMさんの実母の名前はユキコになっているよ!」
Nさん、K池さん「えーーー!?」
Nさん「つまりMさんには実母が3人いたってこと?」
K池さん「うーん。生みのお母さんがフサ子さんで、育てのお母さんのユキコさんが亡くなった後に、お父さんが再婚したのがサダ子さんとか?」
私、Nさん「わ、わからない……」

と、古い書類には色々な発見があるのだった。ま、個人情報保護のからみもあるから、この古くて色々楽しめるファイルも廃棄処分にしちゃうけどね。さて、明日も書類の整理だーーー(泣)。
テーマ:日記
ジャンル:日記
龍馬伝 第20回(5月16日放映)。大友Dキターーーーーーッ! ……あれ? せっかくの大友さん演出なのに何かすっきりしないのは何故!?

[あらすじ]
「大坂で航海術を学ぶ龍馬(福山雅治)は、土佐で収二郎(宮迫博之)が投獄されたと知り、京の勝麟太郎(武田鉄矢)に会いに行く。そこで、勝塾の資金が足りないと聞かされた龍馬は、越前の松平春嶽(夏八木勲)を訪ねる。一方、龍馬と入れ違いに龍馬の兄・権平(杉本哲太)が、龍馬を土佐に連れて帰るため大坂にやって来る。その土佐では、武市(大森南朋)が山内容堂(近藤正臣)に、収二郎の命を助けてほしいと頼み込んでいた」(NHK番組表より)

先週、演出さんが誰なのか最初に見逃してしまったために演出家当てごっこをしながら見るという、実に邪道な見方をしてしまったせいか(5月10日「龍馬伝 第19回「攘夷決行」)、今週も見てて「あ、これこれ、ここが大友さんぽいよな」とか思って見てたんですけど、見終わってもいつもの「よかった」よりもなんかもやもやな感じが残ったんだよなあ。なんだろ、このすっきりしなさ加減は。

松平春嶽(夏八木勲)の横にいた横井小楠(山崎一)、パリポリなんか食っているだけなのにそれなりにキャラが立っていたのはいいとして(昔、 NOVAのCMに出てたよなあとかちっくと思い出したりして)、「時代が変われば、人の考え(価値観)も物の値打ちも当然変わる」「今まで値打ちのあったもんが、古びて用無しになっただけ」という台詞がさーーー。この幕末という時代は本当に価値観の大転換があった時代なんですよ。だから立場や人が変われば見方が変わるという以上に、時代の流れによる見え方がすっごく変わってしまった時期でもあるんですけんど、でもさ、この「龍馬伝」の中では、その価値観の大転換があったという背景が全く描かれてないじゃん。今回はそれを補足するかのように勝海舟(武田鉄矢)の台詞で「まあつまりはよ、物事ってのはよ、こっちから見るのとこっちから見るのじゃまるで違ったもんになっちまうってことさ」というのがあって、この横井小楠の台詞があり、なおかつ最後の加尾(広末涼子)からの手紙を読みながら悶々とする龍馬の場面でさらにそれが畳み掛けるように重ねられちゃうわけだけどさーー。

なんか、「龍馬の正義」といい、この「価値観の大転換」といい、上から降って沸いてきたテーマを説明するかのような台詞がまずあるんですけんど、全然実になっていない感じがするんですよね。ま、脚本が全然ダメダメだからしょうがないんだけど、大友さんならもっともっとちゃんと見せてくれるはずと思っていたのに(いや、実際半平太と収二郎の最後の場面なんか台詞はともかくよかったですし、大殿様とクワガタとかもよかったんですけんど)、なんか所々焦点が合ってない感じがしてすっきりしないのは何故かしら。

……とか色々考えていたらなかなか文章がまとまらないので、そうなるとそのまま書かなくなっちゃうような気もするので(ま、それはそれで別にいいんだけど、あとで自分の記事を読み直した時に、やっぱり書いておけば良かったと思うので)とりあえず今回は雑感のみ、もう1回第20回を見てみてから後でまた書きます(とか言いつつこのまま書き逃げになるかも。そんなに真面目に書くようなもんでもないしなー)。ま、もう1回見たらまた感想も変わるかもしんないしー。
テーマ:龍馬伝
ジャンル:テレビ・ラジオ
今朝、同僚のT田がつつつつと、私の所にやって来てぼそっと言ったのだ。

「あのさー、「チェイス」って、見てる?」
「ああ、見ているよ。でも先週分はまだ見てないけど」
「あれって、劇画チックだよね」
「ははは、そうね。なーんか何から何まで芝居がかっててさー、突っ込みどころが満載だよね」
「そうだよね。なんだ、まだ見てないの? この間のはさらに劇画チックだったよ」
「今まで以上に芝居がかっているのー? そりゃ今日は頑張って見ようかしら」
「あれってさ、色々大丈夫?って思うよね」
「そうそう。そんな脱税方法で本当にバレないの? とかさ、ARATA(村雲修一役)と麻生久美子(村雲の愛人で檜山基一の妻・歌織役)の会話もさー、ダンナ(檜山基一役・斎藤工)がちょっと席を外したらすぐにやばい会話を始めるじゃん。聞こえたらどうすんの!?っていつも思うね」
「ほんと、10秒もたたないうちにあんな会話しちゃって、もうちょっと用心しなよって感じだよね」
「あと、今どきの義手はもっと精巧だろう??とか、昔の「スチュワーデス物語」のような手袋の脱ぎ方はわざと??とかねー。でもあのARATAからちょっと目が離せないんだよね」
「あの人、なんか変な髪型してるよね」
「なんか、カツオくんだよね」
「カツオくん!?」

という会話をしていたら例のY岡さんが「ドラマの話ですか?」と聞いてきました。なお、Y岡さんにお貸ししている「ハゲタカ」DVDの件だが(5月14日「ゴールデンウィークの思わぬ収穫」)、今朝のお言葉は「まだ全部見れてないのでもう少し貸して下さい」との事でした。どうやらやっぱりボリュームがあるせいか多分まだ2回目を見ている途中のようだ。「あれって、結末が判ってて見るとまた違った目で見れますね」との事ですよ。なので「「ハゲタカ」はねー、すっごく作り込んであるドラマだから、3回見ても4回見てもまた違う発見があるのよ。だから存分に見てちょうだいっ」と言っておきましたが、Y岡さんのハゲタカ廃人への道のりはまだ遠そうだ。

「ドラマの話ですか?」
「そうそう、NHKの土曜ドラマなんだけどね」
「面白いんですか?」
「ふふふ。いやまあ、作り手は多分、「ハゲタカ」みたいなハードなドラマを作りたいんだろうなーって思うし、すごく真面目に作っていと思うんだけど、でも色々突っ込みどころが満載なドラマなのよ」
「えええ? 一体どういうドラマなんですか?」
「国税査察官の話で、主人公がマルサの江口洋介と脱税のプロのARATAの二人なんだけど、江口洋介なんか影が薄くなるくらい、ついついARATAの方にばかり目が行っちゃうね」
「ARATA? 聞いた事がない人ですねえ。カッコいい人なんですか?」
「かっこいい……? うーん、目鼻立ちはすごく整っているから世間一般的にはカッコいい部類の人なんだろうけど、なんか変な存在感がある人なんだよね、目が離せない。私もこのドラマ見るまで全然知らなかった人なんだけどさ」

という訳で、帰宅後に早速見ましたよ、第5回目。ふっ、なるほど、今までも随分と絵に描いたようなドラマだなあと思って見てましたが、確かに絵空事感がパワーアップしているというか、なんだろ、すごく昔のドラマによくあったようなとんでもなさを平気で織り込んでいるというか。物語がかなりスカスカなんだけど、結構それでも大丈夫っつーか。骨組みはしっかりしているから大した肉がついていなくても見られるということかしら。江口洋介の娘、信用取り引きで損した分の3000万、どうする気なの?とか(母親の保険金でチャラになったからOK?)、子どものパスポートの名前はどうなっているの?とか、大体株の暴落と暴騰で資産価値を変えて脱税って、脱税技としては雑過ぎなんじゃないのか?とか、ここにきていきなり平田満の登場は反則じゃないのか?とか色々楽しいです。しかしなんだ、来週はもう最終回だっていうのにここに来てまた随分と大風呂敷広げちゃった上に、来週の予告見たら皆さん血だらけになっているんですけど、大丈夫なんでしょうか。楽しみにしていますので、とにかく広げた風呂敷はちゃんと畳んで置いて下さい。
テーマ:ドラマ
ジャンル:テレビ・ラジオ
連休に入る前の事だが、私の隣の席の同僚のY岡さんがいきなり、「ハゲタカ、見せていただけます?」と言って来たのである。まあ、去年の私の会社の休みっぷりからちょっと気になっていたらしいのだが、私と同僚M様でいつも色々とかわしている思わせぶりな会話や、志賀廣太郎などの渋いキャストも気になっていたらしい。そりゃもう大歓迎!っつーわけで、自分の手元にはブルーレイもあることだし、ドラマ版と映画版DVDをお貸ししたのである。そして先週の連休明けの6日だが。

「面白かったです、今までこんなドラマがあるなんて知らなかったです」
「NHKの土曜ドラマはねー、なかなか手堅いドラマが多いよ」
「ドラマ版と映画版では、私はドラマ版の方がよかったです」
「そうおっしゃる方は非常に多うございます。まあ、映画はさー、スクリーンで見ると何故だか判らない、麻薬のような不思議な魅力を持つ作品なんだけど、テレビで見るとちょっと物足りないかもしれないんだよなあ」
テレビでの映画「ハゲタカ」、まだ通しでちゃんとは見た事ないけど。
「私、加藤さん(田中泯)が良かったです!」
「……! やっぱ、Y岡さんは加藤さんなんだ」
Y岡さんは老け専で会社のPCのスクリーンセーバーもキース・リチャーズだし(趣味でバンド活動をしているのもあるだろうけど)、以前に志賀廣太郎をオススメした時にさっそく「THE 3名様」を借りて見て「パフェおやじ(志賀廣太郎)、よかったです」と言っていたのだ。
「目力がすごいですよね」
「うんうん、田中泯はすごいよ、あの存在感がね。前に新宿のライブに行こうかどうか散々迷って結局行かなかったんだよね、生気を吸い取られて次の日会社に行けなさそうな気がしてさ」(参照:3月28日「写真集「田中泯 海やまのあひだ」」)
「わかります、写真見ただけでもすごい迫力ですからね」
「大河ドラマの「龍馬伝」見てる?」
「いえ、見てないです」
「ついこの間まで、田中泯が出てたんだけど、すごい迫力だった」
「そうなんですか。知らなかったです。「ハゲタカ」では加藤さんが一番、年配ですよね?」
「いや、トシだけで言ったら大木会長(菅原文太)の方がもっといっていると思うけど」
「ああ、大木会長。でもなんか、加藤さんの方が老けて見えますね」
「Y岡さん的には加藤さんの方がグっきたのね。まあ、「ハゲタカ」を堪能されたようで何より」
「もう1回みたいので、今週一杯まだお借りしていていいですか?」
「私はブルーレイの方で見るので、遠慮なく存分に楽しんでください」
「ありがとうございます!」

そして今週、例の月9を見忘れたので(録画も忘れた)大お局様のK池さんとY岡さんにどうだった?と聞いた所、
K池さん「まあ、子どもが見てたけど」
Y岡さん「見ましたけど。でも1回見ればもういいかなあ」
K池さん「そうねえ」
私「へぇー」
Y岡さん「「ハゲタカ」みたいにすごい力がある俳優さんが出ているドラマ見ちゃうと、月9はもう物足りないです」
私「……おおおっ」
こ、これは。これは、廃人へと着々と近づいて行っているのでは……。
Y岡さん「今週末、また見たいのでまだお借りしていていいですか?」
私「どうぞどうぞ」

という訳で、わが家のDVDはY岡さんが堪能しまくりなのだが、昨日はついに。
Y岡さん「原作とドラマって、鷲津のキャラが違うんですね」
私「え?」
Y岡「昨日から、原作の「ハゲタカ」を読み始めているんです。ドラマの時にピアノ弾いているシーンがあって、あれ?と思っていたんですけど、原作の設定だったんですね」
私「そうそう。原作は元ジャズピアニストっていう設定だからね。ドラマも妙な感じでちょっとだけ原作の設定を残しているよね。原作本は全部持っているからお貸し出来るよ」
Y岡さん「私も買っちゃいました」
私「うひゃっ!」

……もしかしてこの調子で行くとY岡さんがハゲタカ廃人の道を歩む可能性が非常に高いのはいいとして、このブログが見つかってしまうのも時間の問題か!?
テーマ:日記
ジャンル:日記
ゴールデンウィーク、……本当に何もしない休みだった(泣)。去年の6月下旬以来(つまり映画「ハゲタカ」初鑑賞以来)色んなものがたまりまくりになっているのをなんとか片付けようと思っていたんだけどなー。冬物と夏物衣類の入換えとか(大物冬物はとりあえずクリーニングには出し、着ない服を45lゴミ袋1袋分廃棄した)、半年分溜まっている新聞の整理とか(これはとりあえず3ヶ月分、片付けた)、録画したまま溜まっているドラマの鑑賞と削除とか(「湯けむりスナイパー」は見たけど「刑事一代 平塚八兵衛の昭和事件史」は見ないまま、先週分の「チェイス」とか「密着!勘三郎が泣いた さよなら歌舞伎座」とかどんどん溜まっていく……。そういや「外事警察リミックス」もまだ見ていなかった)、積ん読になっている100冊以上の書籍をなんとかするとか(なんとかするはずが結果的に余計に散らかってしまったのは一体何故なんだろうか。読んじゃうからだめなのか)、年賀状の整理とか(……一応、お年玉ハガキの当り番号リストはもらってきたけど、結局まだ何もしていない)、5年分程溜まっているスクラップ資料の整理とか(ちょっとだけ見直しをしてちょっとだけ不要な切り抜きを捨てたけど)、やることは沢山あったのに。

何故何もしないのに時間が経つのはこうも早いのであろうか。いやまあ、家で引きこもって録画ドラマを見たり、PS3でいにしえの懐かしゲームをダウンロードしてプレイしたり、余計なファイルで散らかっていたPCの大掃除はしたり、OSを新しいのにしたりソフトをバージョンアップして裏庭の手入れをしたりとかはしてたんだけど、あっと言う間だったなあ……。

PS3-1
さて、せっかくPS3を買ったのでかねてよりのもくろみ通り、伝説のクソゲー「クーロンズゲート」をダウンロード(4月15日「「クーロンズ・ゲート-九龍風水傳-」PS3、PSPでオンライン配信開始」)、それからコンプリートしまくったアクションゲーム「クラッシュバンディクー」の1と2をダウンロード、さらに「ジャンピングフラッシュ!」までダウンロード……って、全部PS1のゲームだよ。どんだけレトロなんだ。しかもダウンロード出来るゲームの中に「KINGS FIELD II」や「I.Q.」「RIVEN」がないかとチェックしたり。多分PS3の新しくてピカピカのゲームソフトにはついて行けないんだな……。おまけに「これでマリオとゼルダがあれば言う事なしなのに、なんでPS3でできないんだよおおお」などとつぶやいてみたり。

さてもちろん「クーロン」をプレイし始めましたけんど、……PS3用に新しく何か追加されているかしら?とか100万分の1程期待して見たけど、やっぱり100万年前にプレイした通りの「クーロン」でした。今どきの滑らかで美しいCGにくらべたら、汚いのはもちろんとして(「クーロンズゲート」はリアルな汚さと猥雑さが評判だったのだ)、粗いCGのギザギザ画面も懐かしく、いっそ清々しい……(負け惜しみに聞こえちゃうかしら)。なおゲームは最初のダンジョンで敵を全部やっつけたものの行き詰まって迷子になってしまってそのままにしてある(泣)。早い所、本棚の奥に仕舞ってある攻略本を発掘しなくては(←邪道)。

PS3-3 PS3-4
PS3でネットも見られるので、一応このブログと裏庭もチェック。ブログの方は右柱のプラグインが全く表示されていない。何故だろう。

あと地デジも見られて録画できる「torne」(と外付けHDD。最大8台までのUSB HDDを登録可能)も入れちゃえば、うちでDVDVレコーダーの録画領域が残り少ないからといって散々やらかしている「早くあんたが録画したアレ、削除してよ。毎日録画してるからあっという間に録画領域がなくなるじゃないの」「お母さんこそ、全然見ないでたまっているじゃない」「そういえばお父さんも消してない!」などという不毛な会話をしなくてもすむ……って、これじゃあますます引きこもりになっちゃうじゃないか。
テーマ:日記
ジャンル:日記
20090119ハゲタカ 20090119ハゲタカ 20090119ハゲタカ
(1)2009/01/19横浜→(2)2009/01/24丸の内→(3)2009/01/25埼玉→
20090202ハゲタカ 20090203ハゲタカ 20090204ハゲタカ
(4)2009/02/02成田→(5)2009/02/03日本橋→(6)2009/02/04日本橋→
20090212ハゲタカ 20090216ハゲタカ 20090218ハゲタカ
(7)2009/02/12文京区→(8)2009/02/16上野→(9)2009/02/18茨城県→
20090304ハゲタカ 20090309ハゲタカ 20090314ハゲタカ
(10)2009/03/04台湾→(11)2009/03/09調布→(12)2009/03/14秋葉原

連休の間何をやっていたかというと、自宅PCの大掃除をして、ちゃんとバックアップを取って、OSのバージョンアップをして、ウェブページ作成ソフトのアップデートをして、裏庭の手入れをしてました。で、その時に、映画「ハゲタカ」の撮影日程表みたいなのを作って、撮影日順に鷲津の写真を並べて遊んでいたんですが……うぷぷぷ、こうして並べてみると、大森南朋の撮影初日(2009年1月19日)の写真が一番まんまるというか、コロコロじゃねーか!?(笑)それが今じゃコレだもんね。

2番目の写真は未公開場面の鷲津の背中がナニな場面、3番目は「お引き受け致しましょう」ですが、段々と役にハマリこんでいっているせいなのか、それとも物理的な増量(3kg増)とは違う方法での「貫禄」の付け方を身につけたからなのか、はたまた撮影前につけた「貫禄」について散々からかわれでもしたのか(映画「ハゲタカ」DVDコメンタリの時の「貫禄」に関するビミョーな空気からして)、段々と引き締まっていっているような気がしないでしょうか。

南の島で引きこもってダラダラ生活をしてるから太っちゃうんだよなんて言ってましたが、こうして見てみると、2月初旬の成田空港での撮影時にはクランクイン時の超まんまるからちょっと肉がおちてきていますし、台湾では結構顔が引き締まってますよね。私、髪の毛に不自由している方々と体重が平均よりもオーバーしている方々に対して許容度が広いと思ってましたが、こうして見てみると、やっぱりクランクイン時の顔、かなり丸過ぎだと思います(きっぱり)。

さて、先週のCSでの映画「ハゲタカ」+ドラマ「ハゲタカ」一挙放映と、来月のNHK BShiでの映画「ハゲタカ」放映を控えているせいなのか、それとも「龍馬伝」中盤のクライマックス場面が近づいて来ているからなのか、大森南朋が「ハゲタカ」についてあちこちで語っているのが非常にうれしい(とはいえ、鷲津が完全に区切りがついた過去のキャラとして語られるのも非常に寂しいが)。

 ・ハゲタカについて語る大森南朋(YouTube)
 ・大森南朋が「ハゲタカ」と「龍馬伝」の共通点を語る!(webザテレビジョン)
 ・大森南朋インタビュー 「ハゲタカ」から「龍馬伝」へ イメージを壊すのは「楽しい」(chinemacafe.net)

大友監督と次はラブコメをという話をしていたとか。「実は最近、ちょうどその話をしていたんです。アメリカのB級映画のレベルなんだけど、ちゃんと筋立った脚本で、最後に感動させてくれるラブコメが日本にもあっていいよねと」ですってよ。「ちゃんと筋立った脚本」で!(←脚本という単語に敏感すぎか?(笑))まあ、それはともかく、ピン芸人の大森南朋にはあまり興味がない私ですが、大友監督+大森南朋コンビならどんなものでも見てみたいですね。ま、徹底的なデニーロアプローチで人間の限界に挑戦、みたいなものにも恐いもの見たさで興味津々だが。
テーマ:日記
ジャンル:日記
龍馬伝 第19回
今回は攘夷という夢破れて挫折の現実を味わう半平太さん(大森南朋)ですよ。桜吹雪の中、お殿様(近藤正臣)からの出陣命令を待ち、結局指示のないまま5月10日という日を迎えて絶望し、そして収二郎(宮迫博之)を救うためにあえて土佐に戻る事を選んで龍馬(福山雅治)に別れを告げ、桜吹雪の中去ってゆく……。ん? ちょっと待て。旧暦の5月10日で桜ってなんだ!? いやいや、あの散る桜はあの状況の心象表現なんだから大目に見なくちゃ、と思いつつ、私は桜にはうるさい女なのでね(←本当にうるさいだけ)、ついつい検索サイトでチェックしちゃったよ。今年だったら旧暦5月10日は新暦(西暦)で6月21日ぜよ。桜どころか梅雨のまっただ中じゃん(いや、だからあれは心象表現で---)。

[あらすじ]
「将軍・家茂(中村隼人)は5月10日に攘夷(じょうい)を決行すると天皇に約束する。武市(大森南朋)は勤王党員とともに藩からの攘夷の命令を待っていた。龍馬(福山雅治)は、収二郎(宮迫博之)が藩の役人に追われていることを知って救おうとする。だが、収二郎は捕まり、期日に攘夷を決行したのは長州藩のみだった。失意のなか、収二郎を救うために土佐に戻ろうとする武市を龍馬は必死に制止するが、武市は土佐に旅立つ」(NHK番組表より)。

昨日はなんとか8時前に夕飯を作り終えようと思っていたのにタッチの差で間に合わず、食卓に着いたら勝海舟(武田鉄矢)の以蔵(佐藤健)への説教が始まってて、今回の演出さんが誰なのか見逃してしまったぜよ。まあ録画を追っかけ再生をすれば見られるんだけど、よっしゃあ、本編をこのまま見て演出を当てたるわいっ(←どこの人?)と、そのまま見てしまいました。

いくらなんでも先週に引き続いて今週も渡辺さんっつーことはないだろう(第1部では2回も連続渡辺Dという反則技(?)が出た事があったから油断は出来ないけど)。梶原さんという新しいDが入ったっつーことは真鍋さんは抜けたのかしら。前回渡辺Dで前々回が梶原さんだったから今回は大友さんの可能性が高いような気もするけどもしかして梶原さんかしら。やっぱり追っかけ再生で演出担当を確認してから見た方が心安らかに見られるんじゃ……。

さて、龍馬と以蔵の会話場面、画面は普通に流れるけど以蔵の表情をじっくり見せてくれるあたり、大友さんぽい。でも以蔵に「おのれの生き方をすればいい」という龍馬がなんか鼻につくなあ。で、そこに鬼の形相の収二郎がやってきて結局以蔵+収二郎で逃げ出す顛末が思っていたよりも割とあっさり目。これ、渡辺Dだったらもっと収二郎の表情が鬼っぽく(マンガっぽく)なるんじゃないかなあ。一方、一人ぼっちでフラフラしている半平太さんは、これは先週分だから渡辺D、でも収二郎造反のニュースを聞いてまたもや変な表情のまま過呼吸でぶっ倒れる半平太さん。えーーー、なんなの、このキャラ。今週ももしかして渡辺Dなの!? 勘弁してよーーーー。

そして江戸城では将軍後見職・眉なし慶喜(田中哲司)が攘夷決行は5月10日と空手形を発行した後に着々と根回しというか、なんかヤクザの親分が「そんなこと、やっちゃったりしませんよねぇええええ、社長さん」て言う感じで各藩のスタッフに非常にソフトな恫喝ですよ。ここはのちの15代将軍はそれなりの政治力があるんですよというアピールか?(政治力、か?) なんか眉なし(以降、徳川慶喜は「眉なし」で(笑))の高笑いがちっくと渡辺Dテイストだけど、時代背景をちょくちょく挟み込んで物語としての整合性を持たせようとしているあたり梶原さんっぽいかも。また、眉なしの高笑いに対してテツヤ臭を隠してじっと耐える感じの勝海舟、攻めの反応よりも受けの反応を、「動」よりも「静」を、あえてメインに映すところなんか大友さんぽい。……やっぱり追っかけ再生した方がよかったかなあ。

政治状況描写も、江戸城内あのバタバタぶりなんかもしかするとリアリティがないのかもしれないけど、時代背景としてはあれくらいのバタバタ感があったほうが物語に緊迫感が出るような気がするし、強欲な公家連中と腹黒幕府(って、腹黒を一手に引き受けているのは眉なしだが)の対比もなかなか。そしてクラリス、違った、アメリカ公使ロバート・ブリュイン(イアン・ムーア)と英語で話す外国奉行・柴田剛中(青山伊達美)ですよ。ついこの間まで日本語→オランダ語→英語→オランダ語→日本語、っつー感じで意思の疎通のできなさ加減と幕府のオタオタした対応振りを見せていたのに、今じゃタメで笑顔で話してクラリス(違)にお酌までしてます。日本政府、頑張っているじゃん、てなあたり梶原さんっぽい。

そして半平太さんvs超平和主義者な龍馬with収二郎+以蔵。うーむ、この鼻持ちならない龍馬は一体何だろう。って、もちろん脚本が悪いんだけどさ、わざわざ龍馬ageをしてやらないとこうなるってことか? そして半平太さんはもう言っちゃダメな台詞のオンパレードですよ。おまけに最後には5月10日になればわしが正しかった事が証明されるとか言っちゃって、見ている方は史実を知っているだけにこの頑な感じが哀しいですねえ。でも、一人でかつて龍馬も押した土佐勤王党結党の血判状を見てなんとか自分を奮い立たせてはいるんですけんど、何かこう、ちぐはぐな感じを感じ取ってはいるんですね。自分に言い聞かせているようにも見えちゃう。ううううむ、この感じ、人間を描こうとするこの感じは渡辺Dじゃねえな。最初の方の過呼吸シーンは渡辺Dかもしれんが。

お殿様からの出陣命令を待つ半平太さんの背景は桜吹雪。しかもさ、土佐にもどっちゃったお殿様は散る桜を杯に取って酒飲んでいるんです。あの杯の中の花びらは半平太さんなんですね。この感じはちょっと大友さんぽいけど。そしていよいよ5月10日が来る訳ですけど、もちろんお殿様からの出陣命令は来ず、静かに思い詰める半平太に何故なんだと言う疑問の目や責めるような視線を送る勤王党の面々。重く粘り着くような絶望の時間が過ぎてゆく。やがて半平太さんは桜吹雪の闇の中、一人静かにたたずみ、そして挫折を納得するんです。夢は潰えた……。うぉぉぉ、美しい……。一人で佇んでいても第18回の時みたいにふらふらしてない。挫折し絶望してもまっすぐに立つあの姿は、最後の最後まで侍であろうとしているんです。

翌日(?)、そんな半平太さんのところにやってくる龍馬ですけどねー(棒読み)、このシーン、なんだか舞台劇みたいだった。脚本がアレだから今改めて台詞を聞き返してみると、なんでこんな台詞にしちゃっているんだろうと思わないでもないですけんど。でも攘夷を実行する事が出来なかったと言う現状を受け入れ、自分には他の生き方は出来なかったのだという半平太さんの静かな眼差し……。半平太さんにはもうすでに本当に、最後の覚悟が出来ている。なんだか最初の頃の半平太さんを思わせますねえ。そして、お殿様を相変わらず信じているから自分の力で収二郎を救う事が出来るはずとか言っているんですけんど、でもそうではない現実にも気がついている。土佐に帰ったらもう戻っては来れないかもしれないことを感じてはいる。だから龍馬には「達者での」と言って桜吹雪の中去っていくんですよ。

「ほんまに異国の脅威から日本の独立を守れるんやったら、わしはおまんの海軍に加わってもええ」なんていう画期的な(!?)台詞まで出るんですけど、でも半平太さんはそんな日が自分に来るとは思ってない。自分には今更そんな生き方ができるとは思ってないし。だから「また会おう」でも「さらばじゃ」でもなく、「達者での」。また会えるどうかわからないし多分もう会えない。だから「また会おう」とは言わない。そして確実な別れの言葉である「さらばじゃ」でもない。ただ、相手を気遣う別れの言葉で去ってゆくんです、半平太さんは。

今週の龍馬、すっげー鼻水たらしてた。終わり。

今週の弥太郎(香川照之)、今週も出番なし。ただし来週はあの超クセありの奥さん(マイコ)に思い切り肥だめにハマっていたことを暴露されちゃってます。

うううううむ。これは。これは、梶原さん率70%、大友さん率28%、渡辺D率2%というところか。じゃあ、正解を見てみよう。

……梶原さんでしたっ! という訳で来週は渡辺D率が高くなっちゃったよ(そこか!?)。
テーマ:龍馬伝
ジャンル:テレビ・ラジオ
すみません、また引っかけ問題で(笑)。

 NHK「龍馬伝」新たな出演者発表

小松帯刀(「篤姫」では瑛太がやっていたあの役ですよ)に、我らがタッキーこと滝藤賢一が。おおお、憎いね、この配役。まあ大森半平太退場後、どれだけ見ているかわからんけど。他には草刈民代(お登勢)、本田博太郎(小曽根乾堂)、石橋凌(朝比奈雅広)……って、あれ? 草刈さん、龍馬(福山雅治)のかーちゃん役で出てましたよね? 再登板? っつーことはもしかして大森南朋も最後の方で再登板があったりして? それにしても何故いまだに高杉晋作役の発表がないのだ。一説には大友ドラマで主役を務めた例のヒトっつー噂もありますけんど。半平太の切腹が終ったタイミングで発表するのかしら。
テーマ:龍馬伝
ジャンル:テレビ・ラジオ
湯けむりスナイパー
今日は5月5日、ゴールデンウィークの最終日ですよ。なのに今頃お正月スペシャル番組を見ているのって、どうなのよ。しかも追記事項確認のために見た「龍馬伝」の後にさ……。でもまあ実は去年の6月に録画した「刑事一代 平塚八兵衛の昭和事件史」(2009年6月20日~21日放映、テレビ朝日、渡辺謙主演)もまだ見てなくてDVDから削除してない私です(←「片付けられない女」)。

で、テレビ東京で深夜にやっていた連ドラの方の「湯けむりスナイパー」は毎週録画していたものの、結局見る時間が全くなくて仕方なく全部削除してしまったので,全然見ていない。しかし噂に聞くB級ドラマ感と渋い配役に心惹かれて、この正月スペシャルは見よう見ようとずっと思っていたのだ。幸いこの連休中は家人は仕事が多忙で帰ってくるのは夜中だし、子どもは友達の家に遊びに行ってて家の中には私一人、テレビ見放題! やっほー! という訳でPS3でゲームしたり、連休中のぬるーーいテレビ番組見たり、溜まっている録画ドラマを見たり、PCのOSをアップグレードして裏庭の手入れをしたりの引きこもり三昧だ。ああ、明日から会社に行けるんでしょうか、こんなんで(泣)。

さて「湯けむりスナイパーお正月スペシャル」は新作3本(「50年愛」「春よこい」「初詣」)と連ドラ版2本(「新入り中年従業員源さん」「人生の先輩」)で構成されているが、どれも私には初見なのでそれなりに楽しめました。いやあ、やっぱりテレ東の深夜枠のドラマだね~。やっすいヌードがバンバン出て来るし、レギュラーキャストもそれなりでこれまたテレ東っぽい(って、別にバカにしているんじゃないですよ!)。ゲストも塚本社長((違)、大杉漣)とか一瞬だけだけど中延さん((違)、志賀廣太郎)とか長門裕之とか眉毛のあるタナテツ(田中哲司)とか、渋いセンばかり。おまけにさ、放映日が1月2日なもんでしょっぱなから古谷社長、じゃなかった源さん(遠藤憲一)に「新年あけましておめでとうございます、椿屋の源です」とご挨拶されちゃうし、途中に入るCMも「新春初売りセール!お正月も休まず営業(ヨドバシカメラ)」とか、「テレビ東京で地デジを見ると賞金総額77万円のチャンス、お正月は地デジで7チャン!」というしょっぱい企画や、「演歌の花道 新春スペシャル」番宣という感じでお正月感満載なのを、晴天が続くこのGWの最終日に家で引きこもって見ている私だ(とほほ)。

湯けむりスナイパー
今回放映された短編はどれもしみじみとした味わい深い作品だったが(煽り文句は「大人のファンタジードラマ」ですよ)、今回わざわざここに書こうと思ったのは最後のエピソード「初詣」(私が漢字変換すると第一候補に「発毛で」と出るのは何故なのか)がよかったからだ。

「俺はかつて殺し屋だった。何度目かの仕事を終えたとき、俺は直感した。潮時だと-ー。もう一度、人生をやり直したかった-ー。そして俺は殺し屋を引退し、一切の過去を清算して、秘境の温泉宿で生きる決意をした-ー」
「ここ、椿屋に来て2年、血塗られた過去を清算するためにただひたすらに働いて来た。正直ここまで長くいる事になるとは思っていなかった。だが、殺し屋の過去に関する追っ手が迫ったその時は……この地を去らねばならない。この人達を裏切る事になろうと-ー」

と、年末年始の慌ただしい時期にいきなり源さんの過去を知る男・Q(長門裕之)が温泉宿に泊まりに来て、一体何事があったのかと構える源さんだったが、Qはただ源さんに会いたいだけだった。「ごめんなさいネ、源さん、私、決して会わないとアナタに約束しましたよネ。私、その約束破って来てしまいました。私が来たのはネ、源さん、理由は……理由は……私がアナタに会いたかった、それだけです。ごめんなさい、ごめんなさい、本当にごめんなさいネ」。いやあ、このすっかり枯れきった長門裕之の、非常にクセのあるQというキャラのしみじみとした演技が本当によかった。私は長門裕之と言う人はどちらかというと嫌いなのだが、このQというキャラはよかったです。

夜中に一人で露天風呂に入っているQの所に、仕事が一段落ついたのか、とっくり酒の差し入れを持ってやってくる源さん。おいおいおい、血圧高そうなジジィが熱湯風呂に入っているのにアルコール勧めていいんかいっ、というのは置いておいて、ここでQが何故源さんに会いに来たのかが判る。Qとずっと一緒にいたトラ(TERU)という男が2週間前に病気で死んだのだという。「これで私も独りぼっち……。散々悪い事して来ましたからネ、今更人並みの幸せを欲しいなんて思いません、でも人には……、人には……。怖いなあ……」。他人に決して言う事が出来ない秘密をかかえたもの同士が持つ絆を断たれてしまったQは、今更ながらに孤独を噛み締めているんですね。だから会わないと約束したのに、来てしまった。「でもネ、源さん、アナタ、一人じゃないよネ。今日、アナタの仕事ぶり、ずーっと見てみましたけどネ、アナタ、シアワセね」「もう、殺し屋じゃないネ、ハハハ」と哀しく笑うQをじっと見つめる源さんです。う、うまい。長門裕之、すごいですよ。

そして源さんは過去を隠して築き上げて来た新しい絆にささやかな幸せを感じつつ、旅館のメンバーと一緒に初詣に行き、神社で祈るのです。

「俺はかつて殺し屋だった。標的は誰もが殺すに値する人間だったが、他人の命を勝手に奪って来た事には違いない。そんな俺が神や仏に何かを祈る資格などある訳はないのだが、この今まで感じ得なかった気持ちは何なのだろう。もしQの言うように血塗られた殺し屋の過去が払拭され、俺の人生がリセットできているとすれば、神様、お願いです。どうかこの土地に長く留まらせて下さい。そして、この人達に多くの幸せが訪れますように……」

いやあ、なんてしみじみとした深いドラマだったんだ。これはちょっとびっくり。面白かったです。またクレイジーケンバンドの昭和歌謡な曲やBGMも合っててよかったし。まあ、誰にでも勧められるドラマかっつーと、なかなかお勧めはできないかもしれんが。さて、「刑事一代 平塚八兵衛の昭和事件史」はどうしようかなー。
テーマ:テレビなんでも
ジャンル:テレビ・ラジオ
龍馬伝 第18回
先週の梶原さんの演出をみてしみじみ、キャラクタの気持ちがしっかり伝わってくるのは大友さんだけど、物語としてドラマとして説得力ある描写が出来るのは梶原さんの方なのかも、とかうすらぼんやりと思いつつ今回のタイトルロールの演出担当者名をガン見。極端なマンガ演出の渡辺さんかあああぁぁあ。……と思ったらハードルが地面スレスレまで低くなってしまったようで、なんだいつもほどひどくないじゃんなんて思ってしまったのは、もう私の感覚が麻痺してしまっているんでしょか。

それにしても相変わらずひどいサブタイトルだよなあ。「海軍を作ろう!」だって。「サカつく」じゃあるまいに。

[あらすじ]
「勝麟太郎(武田鉄矢)の弟子となった龍馬(福山雅治)と長次郎(大泉洋)は、大坂で勝塾への入門者を探しはじめる。偶然再会した土佐藩の沢村惣之丞(要潤)を説得し、仲間に入れる。武市(大森南朋)は、上洛(じょうらく)した徳川家茂(中村隼人)に確実に攘夷実行を朝廷に約束させようと画策。一方、過激な攘夷(じょうい)を嫌う山内容堂(近藤正臣)は、武市の動きを封じるために策をめぐらし、勤王党を分裂させようとする」(NHK番組表より)。

龍馬伝 第18回(5月2日放映)。いつも(の渡辺さんの演出)よりは話の流れが自然に見れたような気がするし、海軍操練所に来ている各藩の藩士達が、外国人をやっつけるための勉強としてここに来ているのだと知った龍馬(福山雅治)が、勝海舟(武田鉄矢)に訴えた時も、それをいつものように台詞だけでなくちゃんと場面場面で見せて説明してくれたし、いつものような極端なマンガっぽい場面も目につかなかったし……って、あれ? もしかしてハードルは地面スレスレじゃなくて、地面の下だったか?

しかしまあ渡辺Dと言えば(多分)大森南朋ファンの天敵ですよ(笑)。今回話の方がまだましだっただけによけいに半平太(大森南朋)のアレに目が行ってしまったんですけど……この人が撮る半平太が一番みったくないな(みったくない=北海道弁でカッコ悪いこと)。極端な演技や中途半端な仕草、マンガみたいな表情をさせるからかなあ。今回もお殿様(近藤正臣)のところからフラフラになって戻って来て倒れ込んだ半平太さんですけんど、あれ、一体なんですかね? 一瞬、足でも痺れたのか?とか思ったけどそんな訳ないし、まあ緊張の糸が切れたってヤツか? お殿様は攘夷派だと思っていたのにそれがどうやら違ってたみたいな感じが大ショック? まさかお殿様に褒めてもらって(実質、褒めてないけど)喜びの絶頂、エクスタシー??とか、なんかよくわかりませんでした。顔もICHIみたいだったし。なんでわざわざあんなどうでもいいような場面を入れて、半平太さんをことさら貶めるんすかね。先週、今までバラバラだったパズルのピースがしっかりと全部ハマっていったような納得感があっただけに、余計にわけわからん。以蔵(佐藤健)くん、暗殺する相手は勝海舟じゃなくて渡辺Dだよ!

そしてその以蔵は神戸行きの仲間にも入れてもらえず半平太さんにおすがりするような目で訴えたらば、なんと勝海舟暗殺コースに。うひゃー、龍馬が勝海舟を暗殺しに行ったら説得されちゃって弟子入りしちゃったという話と、龍馬に頼まれて以蔵が勝海舟のボディガードをしていたという、嘘だか本当だか知らないけどとにかく有名なエピソード(司馬遼太郎の創作?)をここで以蔵に持ってきましたよ。しかもいつもの鉄板ネタの地球儀の話がここで生きて来ましたよ。前フリ、なげーなー。しかしまあテツヤは相変わらず好きじゃないんだけど、この勝海舟、いいですよ。「山辺って、だーれだっけ」「俺を斬りにきたんだよう」「こいつだって一生懸命仕事(暗殺)やってんだよう」という一連の流れから地球儀ネタに行って、まだ幼いと言ってもいいような以蔵の素直な戸惑いの表情からあっという間に感化されて行く様がね、よかったです。世界地図を見る機会なんか今までいくらでもあったのに他の事も含めて、やっぱり全然頭の中に残ってなかったんですね。愛すべきおバカさんな以蔵が、龍馬と勝海舟のやりとりを見て、自分と半平太との関係とは違う形の絆に、色々感じるものがあったようなのが見て取れたし、あれよあれよという間に海舟のボディーガードになっちゃっているのもよかったです。

でさ、それはいいんだけど、半平太さんですよ。お殿様の策略で、収二郎(宮迫博之)は偽のヘッドハンティングされちゃうし(何せ「龍馬伝展」だかなんだかで飾ってあった大勢のキャストのサインのうち、宮迫のだけ盗まれたっつーんだから、まあ人気者!(違))、手下達(3人ね)は神戸に行っちゃうし、以蔵は勝海舟殺しに行かせたもんで、独りぼっちでまたフラフラしているんですけんど、今回のこの話のはじめの方で道場に沢山の弟子達がいたのにさー、なんで今は誰もいないのーー? 直接には描かれてないけど、お殿様は他にも引き抜き工作とか飛ばしを目一杯やってたってこと? 直接には描かれてないけど勤王党やーめた、な連中が沢山いたってこと? それともあの道場にいた弟子達は実はエア弟子達とかサクラで、本当は弟子とか仲間も収二郎、以蔵、亀弥太他2名、ついでに龍馬を入れて合計6名で終了!だったっつーこと? だから龍馬や以蔵に「おまんだけがトモダチ」とかいう台詞を言ってたって訳? わかんねーなー。教えて、ドラえもん。

そして龍馬と長次郎(大泉洋)がたどりついた海軍操練所の鬼教官・佐藤与之助(有薗芳記)が実に味わい深いキャラで、この人、誰だっけ!?誰だっけ?と思っていたら、比較的一生懸命見ていた3年前の大河ドラマ「風林火山」で主人公の山本勘助(内野聖陽)に最後までついていた従者役の人でしたよ。この海軍操練所はこの教官をはじめとして各藩から来ている藩士達の訛りっぷりがいいですよね。いかにも地方からみんな来ているって感じで、でもそんな藩と藩の壁の象徴でもあるような訛りも、やがてはみんな馴染んでいったり共通語っぽくなっていったりするんだろうなあ。まあこうして藩と藩との壁や上下の隔たりから自由になって、西洋の学問から学んだことで攘夷に対して懐疑的になる(であろう)土佐藩の若造どもに対して、藩と藩の壁や上下の隔たりにもがんじがらめになって身動き出来なくなっている半平太さんなんですけんど。

今週の弥太郎(香川照之)。あれ!? 出てないじゃん。

という訳で、今後も渡辺Dの時は、何も考えず、余計な期待などせず、心の目で見る事に徹するが吉。……なんだよ、心の目って。
追記:(5月5日)
半平太vs三条実美(伊丹万作)場面で、先週分と今週分で似たようなカットだったために、もしや「トップランナー」で見せていた場面は先週の第17回ではなく今週の第18回だったのか? もしかしてあれは梶原Dではなく渡辺Dだったのか?と思って、「トップランナー」を見返してみました。で、大森南朋の台詞から「トップランナー」のあの場面は第17回(梶原さんメイン演出回)というのは確認出来たんですけんど、……あの時の演出家さんが渡辺さんだったのか梶原さんだったのかはわかりませんでした。何故なら第17回の場面(身分おねだり)と第18回の場面(「私に妙案がございます」)は着ている衣装がほぼ同じような気がするんですけど、どうでしょう?(ちなみに「トップランナー」の時のリハーサルで着ていた衣装は大殿様とご面会時の衣装の裃をはずしたバージョン?)

大河ドラマの演出担当とか割り振りが一体どうなっているのか全く見当がつかないが、もしかしてあの17回のあの場面と18回のあの場面は同時に撮ったということはないのだろうか? だとしたら「トップランナー」で映っていた演出さんが渡辺さんなのか梶原さんなのかわかんなくなってきてしまいましたよ。そして今回やけにスムーズに物語に入り込めた部分があったのは、もしかして一部梶原さんの演出場面もあったからなんじゃないのか? それとも渡辺さんのあまりのお仕事ぶりに、もしかして教育的指導が入ったりしたのか? なぞと色々妄想渦巻く第18回でございました。

そういえばふと思ったんですけど、私がテツヤに生理的嫌悪感も抱かず、「龍馬伝」の勝海舟はなかなかいいんじゃないの?とか思う一因に、金八シリーズをほぼまったく見てないからというのがあるかも。

参照:4月26日「龍馬伝 第17回「怪物、容堂」
参照:4月18日「龍馬伝 第15回「ふたりの京」
テーマ:龍馬伝
ジャンル:テレビ・ラジオ
映画「大奥」
二宮和也の演技力は評価するが(←エラソー)、今更だが、あの「大奥」(MELODY連載中)の、あの水野祐之進役に、あの二宮和也かあ……。
 
 映画「大奥」キャスト続報、将軍吉宗に扮した柴咲も登場(コミックナタリー)

この映画のキモは女将軍徳川吉宗(柴咲コウ)と水野祐之進(二宮和也)であるが、この二人を特に見たいとは思わないものの、何せ原作が面白いので、映画の方もなんとかいい感じに仕上がって欲しい。他のキャストは水野の幼なじみのお信(堀北真希)、大奥御中臈・松島(玉木宏)、大奥総取締役で古狸っつーことになっている藤波(佐々木蔵之介。古狸感はあまりなさそうに見えるけど)、将軍吉宗の側近・加納久通(和久井映見)、水野祐之進の母(倍賞美津子)、父(竹脇無我。なんか久しぶりに聞いた名前のような気が)、水野の同僚・杉下(阿部サダヲ)などなど。

なお、作者よしながふみによれば原作では15代将軍まで描くそうで、もしかすると幕末に向かって男女逆転化していた社会が本来の姿に収束して行くのではないかとも思うが、あの殺伐とした幕末をどう描くのかも楽しみだ。ま、今現在、将軍は6代家継なんだけどねー。
テーマ:漫画
ジャンル:アニメ・コミック