真山仁トークイベント
先々週の金曜日、5月18日にあの「ハゲタカ」の原作者、真山仁のトークショーを聞きに行ってきました。池袋ジュンク堂のこのトークイベントも今回で3回目、もちろん6月から始まるWOWOWドラマ「マグマ」合わせですよ。去年の12月2日の第1回はあからさまにハゲタカネタアピールだったので(笑)、とんでなく忙しくて毎日絶叫な日々の中、万難を排して池袋に突撃しましたが(2011年12月4日「真山仁トークショー「ハゲタカから原発まで」(12月2日)」)、今回のメインは「マグマ」だしなーー、まだ仕事も忙しいから会社を定時に出られるかわからないしなあとか思ってぐだぐだしていました。でも「マグマ」自体は面白くて好きな作品だし、ドラマの主役はあの「外事警察」とあの「カーネーション」のオノマチ(尾野真千子)だしっつーことで参加してきました。

そんな訳でその感想を書こうと思ったものの、第1回の感想を書いた時にも書きましたが参加費がかかるイベントの話って一体どこまで書いていいもんなんだろう? 多分今回のこのトークショーで参加費(1,000円、ドリンク付き)がかかるのもただ単に冷やかし客排除のためだけなんだろうけど。とはいえ10日前の超簡単な書きなぐりメモの解読が出来ないし(泣)記憶もかなりおぼろげなので大した事は書けないんですが。

さて、メモの解読はあまり出来ないのですが(とほほ)、真山さんが話慣れているせいか、わかりやすくてキャッチーなコメントが盛り沢山でした。「マグマ」が角川文庫なので今回の司会は角川書店の編集者、郡司聡氏(現在は角川文芸出版、2ヶ月前まで角川文庫の編集長だったそうだ)。「マグマ」は書かれたのは2005年、地熱エネルギーがテーマですが、日本の原発を止めなくてはならないとか、電力会社が原発の事故隠しをやっているとか、各種エネルギー問題にからむ政治の話とか、311以降に読んでみると色々「!?」と思わざるを得ない作品です。真山さんの作品は「ハゲタカ」にしてもこの「マグマ」にしても小説としては文章が結構荒いと思うのだけど(←エラソー?)、でも他にないネタの面白さとぐいぐい持ってこられる強引な展開で読み応えがあっていいですよね。

このトークショーの中でも何故こういうある種の予言的な作品を出す事が出来たのか?なぜここに到達したのかという問いに、2004年に「ハゲタカ」でデビューした後、エネルギー問題をやりたかったということで色々取材したら地熱エネルギーと言うのが有ると。でも地熱エネルギーは難しい事情を抱えているというのがわかったが、そういう現実に難しい事情を抱えているというのは「小説的に非常においしい」と(笑)。そして原発を止めるという話から入るのは別に現在を見越していて予言して書いた訳ではなく、2011年3月まではエネルギーは供給過剰だったのでなんとか地熱エネルギーをひっぱり出すために原発を止める事にしたら、「冒頭からメチャクチャな設定」という読者の声もあった。

今回のドラマ化に当っては最初民放でドラマ化の話があったかが大きなスポンサーを抱えている営業からアウトが出た。

原発は365日24時間、同じ質の安定してエネルギーを出来るが、他のエネルギーはそうはいかない。原発のライバルにならない。東電は地熱エネルギーが嫌いだが何故嫌いかというと365日24時間発電できる再生可能なエネルギーだから。そうなると原発が止められるかもしれない。これは面白いと思ったがでも関係者には絶対やめた方がいいと言われた。でも知らなかった事を知ることができるというのをやりたいというのが出発点。

人間、絶対と言う事は絶対ない(笑)。では絶対ないことが起きたらどうなるのか。今回の安全神話の崩壊で、「神話を見つける」ことが大事ということに気がついた。日本人はデータを並べて「安全」と言われても信じない。でも「安心」と言われると信じて、そこで思考停止してしまう。

最近はスポンサーの人が驚いている。「(周りが勝手に)自粛してくれる」。自分の所にも何度か話はあったけどやばそうと思って断ってきた。やっぱりお金をもらうと書きづらい。マスコミが勝手に自粛すると言うのはメディアの自殺。

好きに書けるのは小説だからというのもある。ノンフィクションだと何があったか、の先を聞き出せないことがあるが、小説はなんとでも書ける。ノンフィクションは97%わかってても書けないことがあるが、フィクションだと3%しかわかってなくても書ける。

よく取材していると言われるが本当はそんなに取材していない。ノンフィクションだと10にうち9正しくても1間違っていると全部否定されるけど、小説の世界は10のうち3書けていたらよく調べていると言われる(笑)。よく取材しているって言われるけど本当は想像して書いている。たまたま当っているだけ。何故かと言うと人間の行動は決まっている。人間の行動や考え方はあまり変わらないことがある。選択肢はそんなにない。自分はその中で一番あり得ない物を選ぶ。

よく小説とノンフィクションの違いで言われているのは、小説は書かないために取材すると。わかったら書かなくてもすむけどわからないとつい書いてしまう。取材も調査も一応全部に懐中電灯で光を当てておくけど、書かないため、切り捨てるために取材をすることはある。

……と、まだとったメモの半分も書いてないのだけど、ちょっと気力体力がないので今回はここまで(とほほ)。なお、ドラマ「マグマ」の話では、話は昨年の夏にあり、地上波では出来ない物をやりたいと言うWOWOWのポリシーから実現した。主役のキャストは早い段階に決まったとのこと。そして最後に、「たかが小説、たかがドラマだけど、それはなかなか侮れない」と。

ううむ、真山さんの話って大友さん(映画監督・大友啓史、「ハゲタカ」の演出担当)の話よりもずっとキャッチーな台詞がぽんぽん出てくるのに文章にしようとするとなんかまとまんないなあ。上記の文章で何か誤解されるようなことがありましたら、それは私の聞き取りと文章力のなさゆえですのでどうか許してつかさい。そんでまたもう少し気力体力が復活したらもう少し追記するかも。
先々週の土曜日、久しぶりにピーカン天気なのでもちろん花見に行ってきました。神代植物公園の薔薇は、前週行ったときはほとんど咲いていなかったのだが、そして花見の前に名物のそばを食べようと思ったのに気がついたら日本酒を飲んでて、酔っぱらって花見をしていたのは置いておいて、満開の花が6分7分という感じでなかなか見応えがありました。しかしまあ、桜の季節の花見客って桜に見とれてたり桜そっちのけで宴会三昧な事が多いのに、薔薇の花を見に来る客ってどうも何かをつい言ってしまうものなのか? それとも桜よりも格段に花の方を見ているからこそ色々言いたくなるのか?

神代植物公園の薔薇(ミスター・リンカーン) 神代植物公園の薔薇(ブルー・ムーン)
神代植物公園の薔薇(マチルダ) 神代植物公園の薔薇(パスカリ)
神代植物公園の薔薇(ピエールドゥロンサール) 神代植物公園の薔薇(フラワー・ガール)
白くてクチナシみたいな匂いの薔薇に近寄る年配のご夫婦。ダンナさんがずっと匂いをかいでいると奥さんが「あなた、甘い匂いが好きだもんね。私は酸っぱい匂いが好き」と。ん?酸っぱい匂いの薔薇って何だ!? その後一回りしてから香りが特徴的な花、というくくりで囲ってある花壇の薔薇を見ていたら通りすがりのオヤジが「この花は香りが酸っぱいんだよ」と言っていたのでビックリして匂いを嗅いでみたのだが、すっと鼻にくる香りではあるものの特に酸っぱさも感じず。そしたらそのオヤジが「スパイシーだよね」と言っている。酸っぱい=スパイシーじゃないやんけ。

神代植物公園の薔薇(ゴールドクローネ) 神代植物公園の薔薇(コンフィダンス)
中央の通路を歩いていたアラフォーぽい三人組女子の一人は「いよいよ私たちもこういう所に来る年頃になりましたよ」と。確かに私も昔よりも格段に花好きにはなっていると思うが、「こういう所に来る年頃」って(笑)。

神代植物公園の薔薇(ガーデン・パーティー) 神代植物公園の薔薇(ゴールドバニー)
神代植物公園の薔薇(シルバ) 神代植物公園の薔薇(黄金)
さてこの日は天気がいいので他の公園にも足を伸ばしたかったのだが、7月末までになんとか引越をしなくてはならないので、あきらめて家捜しですよ。平日の夜は以前に比べたらかなり早く帰れるようになったとはいえ、まだまだ不動産屋が開いている時間には帰れないので土日が勝負なのだが、しかし今の時期、物件がなさすぎ(泣)。

そして先週の土曜日、満開のピークを過ぎたか?と思いつつもまたもや神代植物公園へ。やはりかなりの花が超満開状態で、水曜日あたりに見に来れなかったのが悔やまれる。

神代植物公園の薔薇(つるサマースノー) 神代植物公園の薔薇(ピエールドゥロンサール)
去年も書いたけど、薔薇の中で一番好きな花、ピエール(ちゃんとした名前はピエールドゥロンサール)。近くにいるオバサマがたが「マリーアントワネットみたいな花」と言っている。確かにロココ〜な花っぽい(笑)。

神代植物公園の薔薇(つるブルームーン) 神代植物公園の薔薇(偽ブルームーン)
左は「ブルームーン」という花で、精一杯青に近い花らしいが紫色だとしてもまだ青みが足らんよなあとか思って、青色に加工してみた(写真右)が、なんかホラー映画っぽくなってしまった(笑)。

神代植物公園の薔薇(緑光) 神代植物公園の薔薇(花名不明)
どうも桜といい薔薇といい緑がかった花に目が行く。左は「緑光」というちょっとカーネーションっぽい花だが、右は品評会で評価するためだかなんだかで名前ではなく番号が表示しているだけなので名前が不明。

神代植物公園の薔薇(マジョリカ) 神代植物公園の薔薇(ガーデン・パーティー)
そして薔薇を見た後はまた不動産屋へ。去年物件を紹介してもらって引越を決めた店に行って今年も色々紹介してもらったが(でも条件に合う部屋はなかったが)、担当者の人が「僕もこの街には来年引っ越そうと思っているんですよ。駅前に○○って店がありますよね、あそこ、どうですか?」とどっちが担当なんだよ、というような非常にローカルな質問をしてくるのだった。

そして今日は薔薇の季節もいよいよ終わりか?と思いつつとにかく天気がいいので新宿御苑に。いつも年間パスポートで入園しているのだが、ここんとこ神代植物公園の方にばかり行っていて気がつかなかったがパスポートの期限が切れてたよ……。

新宿御苑の薔薇(アラベスク) 新宿御苑の薔薇(ラベンダードリーム)
新宿御苑の薔薇(ジュード ジ オプスキュア) 新宿御苑の薔薇(ワイフ オブ バス)
新宿御苑の薔薇(モリニュー) 新宿御苑の薔薇(エスメラルダ)
新宿御苑でざっくり花を見て外に出たらなんと花園神社のお祭りだったのか、神輿と担ぐ人達と警備の人と観客と野次馬でごった返している中をなんとかすり抜けて、世界堂(画材屋)に行ったら中にいた客の「来月はコミケの当落が来るから」という会話を耳にしてガックリですよ。ついこの間反省したばかりだったのに(5月8日「COMITIA100に行ってきました。」)、まだ何も手をつけておりません(泣)。会社でも隣の席のY岡さんと年末調整の準備をについて話していたばかりだったが、時間が過ぎるのが早いよ!
テーマ:日記
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COMITIA100
先日5月5日、第100回COMITIAに行ってきました。とか言ってて忙しくてすっかり忘れていたけど冬コミ(第81回コミックマーケット、2011年12月29日~31日開催、12月30日に参加)に行ってきた話を今回は全然書いてなかった……。うーん(遠い目)、もうほとんど覚えてないけど冬コミは、

・前回の夏コミでiPhoneにサークルカタログのアプリを入れている人がすごく便利そうだったので12月29日の夜中の夜中にアプリをダウンロードして色々やってみたけど、マニュアルを全然見ないでやっているせいか(←ダメダメ)うまくサークルカタログが表示されず、結局いつもどおりにコミケカタログのCDをPCに読み込んでピックアップしたサークルのリストをプリントアウト、、、、しようとしたらプリンタが半分イカれててうまくいかず参加日前日の夜中に凹みまくり(とほほ)。

・1年で一番仕事が忙しい時期に、社歴30年以上の大お局様のK池さんがいきなり退職し、派遣の人がいきなり会社に来なくなって鼻血が出そうなくらい忙しくて毎日泣きながら夜中まで仕事をしていたため新刊無し、もうこの状況じゃチラシを作るのも今回こそは絶対無理! ……とか思ったが、さすがに新刊だけでなくチラシもないのはツライので、これまた前日の夜中からチラシ原稿を描いて翌朝(コミケ当日)コピーというドタバタぶり。しかしなんだ、やれば出来るじゃん私!(←色々間違っちゅう)。

・夏コミではジャンルコードがまだないのにもかかわらず超爆発状態だったタイバニ(Tiger&Bunny)のフィーバーっぷりが今回も相変わらずただごとじゃなかった(らしい。←助っ人の同僚M様の友達のタイバニ廃人さんやお立ち寄りいただいたお客の皆さんからの情報)。弊スペースに来てくださった古参特濃ハゲタカ廃人のRさんが「いままでこんなメジャーなジャンルにはまった事なかったから」と言ってらしたのが超印象的(笑)。

・しかし積もり積もった仕事の疲れ+前日夜中の各種格闘(笑)に疲れてスペースでは生ける屍だった(←いつものことだがなー)。

そんなこんなでこれじゃいかん、今度こそもっとちゃんと新刊を出さねば、ということで申し込んだコミティアだったわけですが……、もちろんこの半年の状況(平日は残業三昧、休日は疲れて寝たきり三昧)からいってやっぱり新刊は出せませんでした(泣)。

COMITIA100 COMITIA100
コミティアとコミケの違いは、コミティアは創作同人誌即売会(コミティア公式では「自主制作漫画誌即売会」と言っている)で、コミケは何でもありのお祭りイベント。コミケは日本全国(最近は世界各国)から同人者他が集結するので、こういっちゃなんだが「玉石混淆」。思わぬ拾い物があったり、久しぶりに昔からの友人達と再会したり、私の知らない世界(笑)を色々垣間みることができたりして売り手としても買い手としても楽しいイベント。でもコミティアはオリジナルな創作物オンリーの即売会なので、30年、ごく普通の創作少女漫画を描いてきた(←ホントか!?)描き手としてとてつもなく刺激を受ける場所。忙しくてなかなか参加できないが、できればこれからも1年に1回は参加したいと思っている。

さてそんなコミティアも今回は第100回ということで記念企画が色々あったようだ。……「ようだ」って他人事だが、一人でサークル参加していると売り子に専念するため見に行く事ができないので遠くから見ていただけだが、開会する前にざっくり見てきたら、歴代のコミティアカタログやポスターが展示してあってどれも懐かしい。いったいいつからサークル参加していたんだったっけ?とチェックしてみたら第6回(1987年3月15日)からでした。もう25年か。一般参加していた第3回(1985年9月)からだと27年、長いような短いような? 

・今回は100回記念ということでサークル数が非常に多く、留守番担当の助っ人がいてくれたとしてもとても全部は回れなかったであろう規模。弊スペースに来て下さったお客様も言っていたが「これだけ大きくなると回りきれなくて、結局カタログであらかじめチェックしておいたサークルを回るのが精一杯」になってしまうのが残念。即売会が大きくなると、ふらっととサークルを見て回って知らなかったけど面白い本やすごく刺激的な本を発掘するという楽しみ方がなかなか出来ないような気がする。……って、それはもしかして私のトシのせいか!?

・入口に樽酒があった。閉会後に鏡開きをする予定だったそうで私も今回は最後まで参加していようと思ったのだが、体調不良で(疲れがたまっていたせいか猛烈に眠かったよ、ママン……)午後3時すぎに店仕舞して会場を出たので見ていない。うーーむ、残念。

・弊スペースにお立ち寄りくださった皆様との「今回は新刊は?」「すみません、ないです」「一番新しいのはどれですか?」「えっとー、2年前に出た本です」という毎度の会話(とほほ)だけでなく、テーブルの上の本をざっくり見て「やっぱり?」というお客様に「ははは」と笑って誤摩化したり、さらには一言だけ「ない?」というお客様に一言だけ「次は必ず!」と宣言したり。いやあ、ホント、ネタだけはどんどんたまっていくんだがなあ(遠い目)。

・100回記念企画展示の歴代の開催回ポスターがすごくよかった。絵やレイアウトもすばらしいのだが、いまさらながらにコピーがいい。何か描いてみよう、何か作ってみようという気になるコピーの数々。帰りがけにもう1回見て、やっぱりこの次こそは頑張ろうと思った次第でございます。

わざわざお立ち寄り下さった皆様、本当にありがとうございました。この次は堂々と「新刊有ります」の看板を掲げたい(←悲願)。
テーマ:ヘタリア
ジャンル:アニメ・コミック