2017年11月30日 (木)

もうね、私も大概なオトシなのでそろそろ同人生活も卒業かなとたまに思ったりする訳ですよ。同人誌に初めて投稿してから44年、コミケに参加して37年(最初の川崎市民プラザが初参加コミケ)、社会人生活よりも長い! 漫画はずっと描き続けていたいし本もまだまだ作っていきたい。でもイベント参加は体力気力が必要なのでなかなかしんどい。まあ今ならネット通販とかダウンロード販売とか、イベントに参加しなくても本を見てもらったり買っていただく手段は沢山ありますが、なんかハードルが高いわー。とはいえ、まだ色々悪足掻きもしてしまうお年頃。また今年も冬の舞踏会のお知らせが来ましたので、夏の舞踏会の後に作った新しいドレスと、冬の舞踏会用にも新しいドレスをまた作って参加の予定です(表現が回りくどいな)。スペースは以下のとおり。
12月30日(土)東京ビッグサイト/東ア35b 「風眠舎」
今年の夏の舞踏会には落選したのでそのすぐ後に参加したCOMITIAで新刊「オトナの階段」を出しました(上記写真)。今年は拙宅のPCもプリンタもiPhoneも超絶不調なため新刊の表紙絵やイラストをスキャンできないし、サイトの更新も出来ずじまいです(とほほ)。なにせPCなんか2度も修理に出したけど、戻って来たPCにバックアップデータをそのまま取り込んだら不具合が再現されてしまうかもしれないから、しばらくはデータを戻さずに様子を見ながら使ってみてくださいと言われて、仕方なくまっさらな状態から色々再構築です(泣)。今年はマシン運が大凶。
とはいえ、できれば次の本も出したい、、、所存でございます。もし奇跡的に出せたら(おいっ)、新刊は「オトナの階段Z」か、もしくは「田舎者、田舎にゆく」になる予定。どうか生暖かい目で見守っていただければと思います。そして12月30日に、お台場でボクと握手!
2017年11月03日 (金)

日曜日の朝は7時半からTBS「がっちりマンデー」、8時からTBS「サンデーモーニング」、10時からTBSラジオの「安住紳一郎の日曜天国」を見たり聞いたり酒を飲んだりしつつ洗濯や片づけをしている。どんだけTBS好きなんだ。10月初めころの日曜日は新聞が2週間分溜まっていたので、例によって切り抜きしながら読み返していたら、美術展の特集記事の写真に目が止まった。細密画の名手による特別展らしいが紹介記事の写真ではそんなことは全然わからない。それよりも何かわからない異形の世界を描いている風なのが気になり、いったいいつまでやっているんだ?と見てみたら10月9日、この記事を目にしたのが10月8日、翌日が最終日とのこと。なんてこったい。場所は日本橋の老舗百貨店(死語)、誰がどんな美術展をやったって確実に混む日じゃねえか。皇居乾門通り抜け(2014年5月20日「2014年春の花見、皇居乾門通り抜けの1日」)や「鳥獣戯画展」(2015年5月31日「東京国立博物館 特別展「鳥獣戯画─京都 高山寺の至宝─」」)の悪夢再び。
でも気になる以上は仕方がない。10月9日祝日、朝一で日本橋髙島屋の「池田学展 The Pen-凝縮の宇宙-」に行ってみた。髙島屋の開店時間は10時30分、どうせ行列に決まっているんだから早く行っても時間の無駄、天気もいいし先にちょこっとだけ皇居東御苑に寄り道してダラダラ散歩してみよう。秋の皇居東御苑といえば「龍馬伝」(NHK、2010年大河ドラマ)の頃にハゲタカな皆様と楽しんだ遠足が懐かしい……(2010年10月12日「秋晴れの日のプチ遠足」)。ま、この間も別の場所でハゲタカな夜を過ごしたのだがそれはまた別の記事で。時間があればドラマ「ハゲタカ」ロケ地のナンパストリートや映画「ハゲタカ」ロケ地の常盤橋公園やマンダリンオリエンタルホテルも回ろうかと思ったのに、まったりしてたらあっという間に10時近く、こりゃいかんとまっすぐ日本橋へ。
10時15分くらいに高島屋の前に着くとやっぱり行列が伸びているが、思っていたほどの長さでもない(当社比)。美術展会場は8階、開店が10時30分、それから20人単位ぐらいでエレベータに乗るとしても、まだまだ道のりは長いな、、、と思っていたらまだ開店前なのに行列がもぞもぞ動き始めて思いのほかぐんぐん前に進む。エレベータに乗るなら客の詰め込み作業のために行列も止まったり動いたりするだろうに、ノロノロながらも行列の動きは止まらない。もしかして会場の8階まで階段か!? 話題になった映画の公開初日なんかも劇場の階段にずらーーーっと行列がとぐろを巻いているもんね。建物の中に既に入っている部分の行列が長ければ、もしかして私がいる行列末尾は1階あたりだったりするのか?とか思ってたら、エスカレータでした。
なるほど。エスカレータで粛々と8階へ。事故さえなければ行列進行は順調だ。8階に着くと当然そこからも長く行列が伸びていたが皇居乾門通り抜けや「鳥獣戯画展」に比べれば夢のようだ(←しつこい)。何分にも前日初めてチェックした画家なので取り合えず待っている間に携帯で髙島屋のホームページの池田学展をチェック。確認したら100円割引のQRコードもゲットできた。便利。11時前には展示会場に入ることができ、思ってた以上にサクサクと作品を鑑賞することができた(当社比)。
絵は静かな異世界を描いていた。もしかすると音はあるのかもしれないが私には聞こえなかった。潜水艦か何か、閉じ込められた場所から覗き込んでいるかのように、その世界の圧倒的なビジュアルだけが目の前に広がる。なぜこれほどの静けさを感じるのか。もしかするとこの絵の描き方によるのかもしれない。すさまじく緻密な、極細の線で隙間なく描きこまれているために、1日に10cm四方くらいずつしか描けないのだという。なんだか時間がぎゅっと圧縮されて封じ込まれているかのような。それで細部を確認しようとつい近寄って見てしまうけど、そうするとこの静かな異世界を見逃してしまうような気がする。




展覧会は写真撮影不可のところが多いが、ここでは2か所だけ撮影可能なエリアがあった。一か所は作品「誕生」の制作風景動画の上映場所、もう一か所はその「誕生」の展示エリアで、キャンバスが縦3m横4mと大きいのに展示エリアの奥行きがそんなにないのと人だかりが多いのとで、一番後ろまで下がっても全体がよく見えない。
池田学の作品世界の中では様々な音や音楽が流れている(かもしれない)のに私にはそれが聞こえないと思いつつ見ていたのだが、時代が進むにつれて作品は少しずつ賑やかになってゆく。311の後に制作された「誕生」は津波に揉まれる大木に様々なアイテムがまとわりつくように、というか神羅万象がお祭りのように描かれている。相変わらず音はない(私には聞こえない)けど楽しそう。読んだことはないけど三島由紀夫の作品のタイトル、「豊饒の海」という言葉が思い浮かぶ。

不思議な世界を満喫して外に出た。すっかり忘れていたけどおなかすいたのでご近所の丸善でランチにハヤシライスを食べて一服。このあと下丸子の昭和の暮らし博物館「高野文子の描く昭和のこども原画展」を見に行ったけどその話は省略。この日の総歩数は14,294歩也。この歩数が「池田学展」でかせいだものか、それとも東急多摩川線下丸子駅から歩いてひたすら遠かった昭和の暮らし博物館のせいか、はたまた午前中の花見のせいかは定かではない。
2017年11月01日 (水)

昨年、私が長年にわたって追っかけ続けていた漫画家・谷ゆき子の紹介解説本がでたという記事を書きましたが(2016年10月24日「「超展開バレエマンガ 谷ゆき子の世界」(立東舎)」)、今年いよいよ谷ゆき子作品の復刻本がでました。小学館の学年誌で連載していた作品では初の単行本化です。
谷ゆき子「バレエ星」 [完全復刻・超展開バレエマンガ] (立東舎)
谷ゆき子の作品は読まれていた学年誌の時期によって、それぞれ作品が違います(参照:Cafe Tsumire/谷ゆき子の世界)。私が読んでいたのは「かあさん星」でしたが、今回の新刊は1961年度生まれの人が1969年1月号の「小学一年生」から1971年12月号「小学四年生」まで読んでいた「バレエ星」、ちょっと残念。でも昭和な皆さんが当時読んでいたであろう谷ゆき子の世界を十分に満喫できる読み応えの作品です。なんたって上の写真、比較のためにちょっと大きめのヨーグルトと一緒に写真を撮ってみましたが、もう枕にもなりそうな厚さ!近所の書店で平積みしてあったので見てみたら他のコミックスが6冊から7冊積んであるところに同じ高さで「バレエ星」は2冊しか置いてなかったですよ。いや、厚さがアピールピポイントじゃないですけど。オリジナル原稿がすでに無いので連載雑誌からスキャンして編集さんがこつこつと形を整えて出来上がった本なので、細かいところまで連載当時そのままの形になっています。
今回もちょびっっっっとだけ協力させていただきました(つうてもまたもやほんの1%くらいだけど)。本屋さんで見かけたら、話のタネに年末年始の暇つぶしに(←まだはえーよ)是非お手に取ってみて下さい。
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