この間ついうっかり4月から始まったテレビアニメ「地球へ…」を1回だけ見てしまったのである。そしたら面白いかどうかはともかくとして(え?)、続きが気になって仕方がねーーーーっ! ……という訳で同僚M様から昨日、新装版コミックス「地球へ… 」(竹宮恵子、スクウェア・エニックス)全3巻をお借りしたのだが、これ1冊が2.5cm以上もありますよ。こんなの読むの、1ヶ月かかるよとか思っていたのだが、読み始めたら止まらず結局借りたその日のうちに読み終えてしまったのだった。ちなみに同僚M様の「地球へ…」ネタはこちら(3月5日「世代のギャップを感じましたよ……」)。

まあ、もちろん私は「マンガ少年」連載時(1977年1月号~1980年5月号連載)にリアルタイムで読んでいてストーリーもオチも知っていたので、普段よりサクサク読めたのは確かだが、でもやっぱり一気読みさせてしまうような強引な魅力を持つ作品でもあった訳ですよ。しかしながら当時はまあ面白く読めてはいたけど、SFとしては評価していなかったなあ(←生意気)。新人類対旧人類の対決や、コンピュータによる管理社会対自然世界という構図に目新しさを(当時でも)全く感じなかったし、第一私はこの作品の根底に流れる「人類は宇宙の孤児である」(宇宙に存在する知的生命体は人類のみである)という閉塞的な考え方自体が嫌いだった。

でも今30年近くたって読み返してみて(ちなみに私は映画版は全くみていない)、あの当時これだけの強引な力技で作品世界を造りあげていたのはやっぱりすごかったんじゃないのか、とか改めて思いましたよ。しかも今読み返してみて思うのは、新人類対旧人類の対決を描いたSF名作「スラン」(A・E・ヴァン・ヴォークト)や世代宇宙船の旅を描いた「宇宙の孤児」(ハインライン)などの影響の大きさよりも、「サイボーグ009」(石ノ森章太郎)をはじめとした石森作品へのあまりにも開けっぴろげな愛に満ちあふれていた作品だったんじゃないのかということですよ。ま、これは私の気のせいかもしれんけど。

「ポーの一族」(萩尾望都)や「日出処の天子」(山岸涼子)のようなファンタジーはあと30年経っても名作であり続ける可能性は高いけど、こういう科学技術も描いたSF作品となるとどうしたって30年もたてば技術的描写からしてあれれとなってしまうことが多くなってしまう。しかしそれでも読ませるだけの力はある作品である。好きか?と言われると「別に」とは答えちゃうけどさ。
関連記事
テーマ:マンガ
ジャンル:アニメ・コミック
コメント
地球へ…はもう忘却のかなたです。
でも読み返す気がないのは、
たぶん竹宮恵子が好きじゃないからだと思います。
たぶん沢山のファンを持つ大先生なのだろうけど、好きじゃないものは好きじゃないんだよな。気に入ったもので自分の世界を彩りたいって思うのは、わがままかもしれないけどさ。(平和な日本に生まれたおかげでもあります。)
2007/05/11(Fri) 12:17 | URL | いがらし | 【編集
>気に入ったもので自分の世界を彩りたいって思うのは、わがままかもしれないけどさ。

えーーー、趣味の好きなものだけで全然OKじゃん。教科書じゃないんだし、何もいわゆる「名作」だから置いとかなきゃならない義理なんかこれっぽちもないしさあ。
私も買ってまで読む気にならないから友達に借りているしさ。いいじゃん、別に。
2007/05/11(Fri) 15:15 | URL | tsumire→いがらしさん | 【編集
竹宮マニアの友人が「今回のアニメは絵が奇麗すぎる。良い意味での原作のドロ臭さがでてない!」と鼻息荒く力説してました。絵が奇麗で見易くて良いと思うのですが、話的にはやっぱり古いなぁと思いました。
昔、映画公開のときもこういう事言ってたファン多かった事を思い出しました。

好きな作品や作者が、たまたま「名作」だったり評価が高かったりするけど拒否反応がでるときも有ります。引越の時一度蔵書の整理をしましたが、結局好きな本は増え続けています。
2007/05/12(Sat) 18:53 | URL | P子 | 【編集
まあ原作ありきの映像化は必ず色々と言われるよね。のだめや花より男子なんぞは原作にとって実に幸せな映像化作品だったと思うけど、それでもかなり改変していた部分で、どこかに不満に思う人だっていたかもしれないしね。
2007/05/13(Sun) 23:21 | URL | tsumire→P子さん | 【編集
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事へのトラックバック