出版社の作品紹介には「ごく普通の庶民なのに、わがままで「お姫様のような姑=ヒメママ」リサ(60歳)。嫁姑バトルはもちろん、息子と孫まで巻き込んだどたばた騒動満載。ワガママで憎らしい、でもどこか憎めない。あなたの中にもわがままで、ぜいたく好きなヒメがいる・・・。」とあり、ちょっと過激な母親を持つ娘にとってはなかなか興味深そうな感じでもあった1冊、「ヒメママ 第1巻」(玖保キリコ、マガジンハウス、1,050円)だが。

いや、ま、思っていた程にはトンテモババァではなかったと思うのはやはり自分の母親と比べてしまうせいだろうか(参照:カテゴリー「唐突の人」)。もちろんこんな母親がいたら迷惑この上ないが、もともと自己主張が強かったり多少わがままだったりした女性は、トシをとるとそれに更に磨きがかかるものらしいというのは、私の母親の例に限らず友人知人の話を聞いても思い当たることばかりなのだ(ヒトのことは言えないけどな)。

それにまた、この出版社の作品紹介といい、腰巻きに書かれた文章「ヨメvsシュウトメ大バトル☆爆笑漫画!」といい、中身を読んで書いてないのか?といいたいね。まずヨメとシュウトメ(主人公? 宮島リサ、60歳)は別にバトルなんか全然していない。一人の男(息子・夫)を取り合って争ってもいないし家庭内のポジションややり方を巡って争っている訳でもない。ヨメはシュウトメに振り回されて色々迷惑を被っているが諦め半分スルー半分といったところでこれっぽちも戦っていないのである。だいたいこういう人と戦ったって勝ち目なんかないし、こっちが疲れるだけだもんな。だからよくコンビニとかに置いてある「嫁と姑スキャンダル」(特集は「殺したいほど酷い仕打ち」ですってよ)みたいな内容を期待すると顎がはずれるくらい裏切られるかも(でも玖保キリコの作品でそういう内容を期待するはずもないか)。

こういう「ヒメ」みたいな女性が家族内にいると、ヨメに限らずムスメでもムスコでも色々迷惑だし、戦う前に消耗してしまうので、立場がヨメであるというのはそんなに重要な問題ではない(ヨメだと他人であるだけに大変と言うのはあるかもしれないが、実の娘だったとしてもこういう人が母親だったりするとそれはそれでやっぱり大変なのだ)。これは「ヒメ」という特別な生き物とつきあいながらもそれなりにそういう生活とそういう家族もアリなのかもと諦め半分楽しみ半分な家族の物語である。

あと、「爆笑」というのも違ってますよ、マガジンハウスさん。読後感はまさにこの著者のかつての代表作「シニカル・ヒステリー・アワー」とあまり変わらないのだ。かろうじて微苦笑、というのが近いかも。もっともヒメママであるリサちゃん(←おばあちゃんとは絶対呼ばせない)からはちょっと目が離せないのだが。
関連記事
テーマ:日々のつれづれ
ジャンル:日記
コメント
>ちょっと過激な母親を持つ娘

この一節を読んで、tsumireさんがどっちのポジションなのか、マジ迷った。

自分はごくごく普通の母親のつもりかもしれないけど、二十ん年もコミケに参加してるって言うだけで、全然普通の母親じゃないよ。(しかも、理由はそれだけじゃないし)

でも「ちょっと過激な娘を持つ母親」に変えてみても、tsumireさんのポジションは迷い所。(娘さんも只者じゃないもんね)
三世代のまんなか。挟まれてますなぁ。
2007/06/11(Mon) 00:47 | URL | suika | 【編集
えーーーーー、どう見たって私の立場は「ちょっと過激な母親を持つ娘」じゃーーーん。私なんかあの母親と比べると全然平凡だもんね。完全に霞んじゃっているよ~。うちのガキは……確かに私が色々振り回されて入るけど、まだまだ「変」のうちには全然入らないよなあ。
……はっ、もしかして、私があちこちで色々な「変人」を見てきたためにそこら辺の感覚が麻痺しちゃってる!?
2007/06/11(Mon) 06:38 | URL | tsumire→suikaさん | 【編集
最近の本を買うときの教訓:オビは読まない
2007/06/11(Mon) 08:54 | URL | P子 | 【編集
でも最近の本はビニール掛けしていて中身をなかなか確認できないのがネックだよね。
2007/06/11(Mon) 09:13 | URL | tsumire→P子 | 【編集
嫁と姑ね。実体験しているので、二人の娘には絶対同居はさせたくないなー。
やっぱり年とると、より自己主張に磨きがかかるよ。相手を変えようなんて絶対ムリ。やっぱり自分が変わるしかない、と最後には思ったものさ。
●●君のお母さんならいいかも、なーんて甘いことを発言した娘に「それはそれ、姑になったら変わるんだぞー」と脅しをかけときました。
それからKさんのお母様、パワーありますよね。傍から見ている感じでは、パワー全開でKさんを愛しているようにお見受けしとります。
2007/06/11(Mon) 13:05 | URL | MI | 【編集
私は自分の母親を見るに付け、友人知人どもの色々な嫁姑問題を話を聞くに付け、問題は立場の違いじゃあないんじゃないかと思うこともあるんだよなあ。うちの母親の話はとてもブログには書けないような(シャレにならない)ネタがもっと沢山あって、嫁姑問題の方がずっとかわいいかもしれないと思うこともあるよん。
2007/06/11(Mon) 22:02 | URL | tsumire→MIさん | 【編集
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事へのトラックバック