このところずっと槇村さとるの作品なんて読んでなかったのに、先月「Real Clothes 第1巻」を手に取ってしまったのは、主人公がごく普通のOL(デパートの販売員) だったからだろうか。いや、まあ、普通と言ったって槇村さとる作品に出てくる登場人物達は職業意識がしっかりしている人ばかりで、現実を見てみれば(自分を含めて)仕事は毎日ちゃんときちんとこなすものの、そんなにプロ意識バリバリな人なんて見当たらない訳だから、それこそ普通じゃないのかもしれんけど。しかしね、やっぱり仕事をきちんとして行こうとする人の話は面白いですよ。デパートの婦人服売り場なんて私はめったに近づかないところだけど(気に入った服を見つけ出すまでが大変だからさー)、そこでの客と販売員のやり取りが「服のお直し」一つとってもそれぞれのプロセスが面白く描かれてる。

そんな訳で結構楽しみにしていた「Real Clothes 第2巻」が出たので早速レジに。さすが表紙からして普通じゃねぇ。今回は主人公・天野絹恵の上司、越前屋百貨店営業3部婦人服統括部長・神保美姫様(推定年齢55歳)のドアップですよ。この美姫様、第1巻ではその厳しさが理不尽にすら思えたのだが、第2巻では厳しいだけでなく営業手腕とか、部下の育成ぶりとかも描かれているので、このキャラ自体に非常に興味がわいてくる。もっとももしかすると映画「プラダを着た悪魔」に出てきた極悪編集長(メリル・ストリープ)路線なのかもしれんけど(映画は見ていないのであくまでも想像)、「プラダを着た悪魔」の編集長のような横暴さは感じられない。でもなー、美姫様のお洋服、着てみたいとはこれっぽちも思えないが。

さて主人公絹恵はリビングふとん売り場の優秀な販売員だったが、部長からの抜擢でエリートコースの婦人服売り場へ異動となる。しかし服に関してはチンプンカンプンな上に、同僚の契約販売員や上司に「服が似合う体型ではない」「小太りのおサルさん」「欲望の奴隷」とかと言われてショックを受けたものの、やがて自分が自分で思っていた程にはイケてなかったという事実に気がつく(ここまでが第1巻の話)。第2巻では婦人服売り場での奮闘ぶり、さらにアシストで入った美姫様が君臨する婦人服VIP専用サロンでの地獄の一日が描かれる。しかしこの巻で一番のインパクトは特選婦人服売り場のカリスマバイヤー・田渕優作の日本的接待営業場面ですよ。どんなにすごいカリスマバイヤーでもこういう接待営業からは逃れられないのね(でもここまでするからカリスマバイヤーになったのか?)。

この調子で仕事の面白さをメインに描いて行ってほしいが、(今のところそんな気配はみじんもないが)絹恵と絹恵の彼氏と田渕優作との三角関係のドロドロなんて展開には間違ってもならないでほしい。そこんとこよろしく。
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コメント
わたしもこの本が本屋でちらっと視界に入った時に(平積みだった)、「あっ、tsumireさんがブログで書いてたやつだ」って思ってしっかり表紙を見たんだけど、「この年齢の女性を(ギャグではなく)しっかり表紙に持ってくるなんて、スゲェー」って思いましたね。やるなぁ、槇村さとる。だって、わかってて買う人はいいけど、いちげんさんは無理だと思うよ、この表紙じゃ。
それにしてもこの題材、すぐにでもドラマに出来そうなシチュエーションで(読んでないけど)、想像するとちょっとげんなり。
2007/06/24(Sun) 22:44 | URL | suika | 【編集
槇村さとるって「自分」が話の性格に出て来るタイプなので、プライベートが垣間見えたりします。このところ「仕事をきっちりやってきたプロのおばさん」が(まさしく槇村さとるだと思う)主人公を育てる話が多いです。OFFICE YOUで連載しているバレエ漫画もそういう話だし人を育てようとしている時期なんだろうと感じながら読んでいました。(深読みのしすぎ?)
2007/06/24(Sun) 23:02 | URL | P子 | 【編集
>「この年齢の女性を(ギャグではなく)しっかり表紙に持ってくるなんて、スゲェー」

表紙の美姫様、中身(本編)よりもシワが少ないよ。だからこれでも多分表紙用に気を使っているものと思われる。でも自分もあともうちょいでこのトシなのに、やっぱり客観的に見たらババァなのかあという実感もしみじみしてしまいましたよ。

>すぐにでもドラマに出来そうなシチュエーションで

あー、そういえばそうねぇ。でもドラマ化したらすっごくつまんなくなりそう。
2007/06/24(Sun) 23:50 | URL | tsumire→suikaさん | 【編集
>のところ「仕事をきっちりやってきたプロのおばさん」が(まさしく槇村さとるだと思う)主人公を育てる話が多いです。

へぇー。「BELIEVE」は最初の1巻だか2巻だかで挫折しちゃってるし他も全然読んでないので、今回結構久しぶりの槇村さとるだったんだけど。

槇村さとるって今、50歳なんだよねぇ。やっぱり50の坂(谷? 山? 崖っぷち?)は大きいのかね。あるいは今大学の非常勤講師をやっているっていうのも関係しているのかもね。
2007/06/25(Mon) 00:08 | URL | tsumire→P子さん | 【編集
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