2007年12月17日 (月)
ガリレオ 第10回(最終回、12月17日放映)。このドラマってもしかして、昔、科学が明るい未来をもたらすと考えられていた時代の夢物語のパロディだったんじゃないのかという気がしてきました。例えば湯川(福山雅治)なんぞは、「鉄腕アトム」(原作は1951年発表、舞台は21世紀)の時代の科学者(お茶の水博士や天馬博士)みたいなわかりやすくて明快な(あるいは実に記号的な)科学者像を演じているような気がする。だからこのドラマがドラマ的には底が浅いとか、科学考証的におかしいとかいうのはどうでもいいことなんじゃないのか、という気持ちにさえなってきちゃったなあ。
今回は湯川の助手の栗林(渡辺いっけい)がいかに湯川を崇拝しているかがよくわかりました。凡人である(もしかして凡人以下かも……)栗林にとって天才科学者である湯川は、自分の上司であると言う以前に、どんなに努力しても手が届かないあこがれの存在でもあったのね。だから天才をわずかでも支える礎になりたかった。光輝く天才の前で、自分はちっぽけな石ころでしかないと自覚した時、栗林のように天才を支えるか、あるいは京子(本上まなみ)のように積極的にコトに関わろうとするしかないのか……。でもなー。一番の問題は(当初の設定にあったような「変人」らしさを微塵も感じさせなかったというのはこの際置いておいて)、ハタから見て湯川が天才に見えなかったことかもね。だからパロディにしか見えないっつーかね。もちろんこれはこれでこのドラマの「様式美」を突っ込んで楽しめたので面白かったけど。
でもさすがにあの東京の半分が吹っ飛ぶという爆弾がカーテンの陰から出てきたときは、その昔ながらのマッドサイエンティストチックな紹介っぷりといい、本当に昔のアトムの中のメカみたいなフォルムといい、ちょっと空いた口がふさがりませんでしたよ。あくまでも漫画的というか。しかも最後の最後で爆弾のカバーをはずすと爆弾の導線が沢山出てきて「赤を切るか青を切るか」というお決まりのシーンですよ。そこまでやってくれなくてもいいよ、と心の中でつぶやいてしまいました。
そして話の方は結局なんだか全然わからない。2件の殺人事件は木島(久米宏)が直接手を下した犯人じゃなかったにしても、薫(柴咲コウ)を誘拐した上に、危険な爆発物を製造し作動させようとしたのは罪に問われるはずだろうに、いったいあの後どうなったんだか。久米さんのお芝居はヘタクソだけどこれはこれで臭さがなかなか魅力的、でも木島の人間像も今ひとつよくわからんかったしなあ。なんか死ぬ覚悟は出来てたみたいだけど、でも東京都民の半分を巻き込むなよって感じだし。
ドラマ的には唐沢寿明が犯人役だった第1回が一番面白かったかなあ。でも来週から突っ込んで遊べるドラマがなくなるのはちょっと寂しいかもね。さてドラマが終わった事だし、今度は原作の方を読んでみるか。
今回は湯川の助手の栗林(渡辺いっけい)がいかに湯川を崇拝しているかがよくわかりました。凡人である(もしかして凡人以下かも……)栗林にとって天才科学者である湯川は、自分の上司であると言う以前に、どんなに努力しても手が届かないあこがれの存在でもあったのね。だから天才をわずかでも支える礎になりたかった。光輝く天才の前で、自分はちっぽけな石ころでしかないと自覚した時、栗林のように天才を支えるか、あるいは京子(本上まなみ)のように積極的にコトに関わろうとするしかないのか……。でもなー。一番の問題は(当初の設定にあったような「変人」らしさを微塵も感じさせなかったというのはこの際置いておいて)、ハタから見て湯川が天才に見えなかったことかもね。だからパロディにしか見えないっつーかね。もちろんこれはこれでこのドラマの「様式美」を突っ込んで楽しめたので面白かったけど。
でもさすがにあの東京の半分が吹っ飛ぶという爆弾がカーテンの陰から出てきたときは、その昔ながらのマッドサイエンティストチックな紹介っぷりといい、本当に昔のアトムの中のメカみたいなフォルムといい、ちょっと空いた口がふさがりませんでしたよ。あくまでも漫画的というか。しかも最後の最後で爆弾のカバーをはずすと爆弾の導線が沢山出てきて「赤を切るか青を切るか」というお決まりのシーンですよ。そこまでやってくれなくてもいいよ、と心の中でつぶやいてしまいました。
そして話の方は結局なんだか全然わからない。2件の殺人事件は木島(久米宏)が直接手を下した犯人じゃなかったにしても、薫(柴咲コウ)を誘拐した上に、危険な爆発物を製造し作動させようとしたのは罪に問われるはずだろうに、いったいあの後どうなったんだか。久米さんのお芝居はヘタクソだけどこれはこれで臭さがなかなか魅力的、でも木島の人間像も今ひとつよくわからんかったしなあ。なんか死ぬ覚悟は出来てたみたいだけど、でも東京都民の半分を巻き込むなよって感じだし。
ドラマ的には唐沢寿明が犯人役だった第1回が一番面白かったかなあ。でも来週から突っ込んで遊べるドラマがなくなるのはちょっと寂しいかもね。さてドラマが終わった事だし、今度は原作の方を読んでみるか。
>来週から突っ込んで遊べるドラマがなくなるのはちょっと寂しいかもね
あのね、ドラマの使い方(?)間違えてるし。いや、それともこれが製作サイドの本当の狙い?表の狙いは福山の魅力で視聴率を稼ぐっていう単純なものなんだろうけど、やっぱそれだけじゃ弱いって思ったかなぁ。原作、まだ第一話しか読んでないけど、ドラマ的にあれこれ端折らなきゃならないのはしょうがないとして、例の、所構わず書いちゃう役に立たない数式の場面はテレビ独自のものでしたよ(少なくも第一話にはそんなシーンはなかった)なんか今回は原作者に同情するなぁ。「あー、あの作品、テレビ受けしようとすると、あーなっちゃうんだぁ(ため息)」って感じです。
>さてドラマが終わった事だし、今度は原作の方を読んでみるか。
なんだ、この余裕?おかしいな、今頃ドラマを見る暇もないくらい切羽詰ってるはずなんだけど・・・・・・・・・・(←あえての突っ込み)
あのね、ドラマの使い方(?)間違えてるし。いや、それともこれが製作サイドの本当の狙い?表の狙いは福山の魅力で視聴率を稼ぐっていう単純なものなんだろうけど、やっぱそれだけじゃ弱いって思ったかなぁ。原作、まだ第一話しか読んでないけど、ドラマ的にあれこれ端折らなきゃならないのはしょうがないとして、例の、所構わず書いちゃう役に立たない数式の場面はテレビ独自のものでしたよ(少なくも第一話にはそんなシーンはなかった)なんか今回は原作者に同情するなぁ。「あー、あの作品、テレビ受けしようとすると、あーなっちゃうんだぁ(ため息)」って感じです。
>さてドラマが終わった事だし、今度は原作の方を読んでみるか。
なんだ、この余裕?おかしいな、今頃ドラマを見る暇もないくらい切羽詰ってるはずなんだけど・・・・・・・・・・(←あえての突っ込み)
2007/12/18(Tue) 08:59 | URL | suika | 【編集】
このドラマ、表向きは本当、福山雅治メインの探偵ごっこドラマとして楽しむのが正しいお作法なんだろうけど、でもちゃんとしたドラマとして楽しむには穴がありすぎだよ~。といってこの「穴」や「やりすぎ感」がのだめレベルまでには行ってないところが中途半端というか、難かな。
>「あー、あの作品、テレビ受けしようとすると、あーなっちゃうんだぁ(ため息)」
ほほぉ、それはそれでこれから原作を読む楽しみが増えそうだな。
>なんだ、この余裕?おかしいな
もう、ヤケクソで、今子どもの図書館バッグを作ろうとまでしているところだ。あーーーーー……、12月30日、言い訳がつらい。
>「あー、あの作品、テレビ受けしようとすると、あーなっちゃうんだぁ(ため息)」
ほほぉ、それはそれでこれから原作を読む楽しみが増えそうだな。
>なんだ、この余裕?おかしいな
もう、ヤケクソで、今子どもの図書館バッグを作ろうとまでしているところだ。あーーーーー……、12月30日、言い訳がつらい。
2007/12/18(Tue) 09:57 | URL | tsumire→suikaさん | 【編集】
この記事へのトラックバック
ガリレオですが、先週からの二話続き完結編です。湯川学(福山雅治)の過去の恩師である木島(久米宏)の会社で二人も死んでいますが、最初から木島は怪しいです。
木島の湯川への影響力は強く「実に面白い」も本家は木島のようです。(ガリレオ最終回・爆ぜる後編の感想...
2007/12/18(Tue) 00:39:51 | 一言居士!スペードのAの放埓手記
ガリレオ最終回です。先週別記事でチラリと書きましたが、やはり木島は「マッドサイエンティスト」なんでしょうか?
【悪と正義の狭間】
木島のもとを訪れた湯川・・・前回、殺された二人が木島の会社の人間だと明らかになります。かつて木島が研究していた「小型原子炉?...
2007/12/18(Tue) 01:10:18 | ブルー・カフェ
『爆ぜる(はぜる)後編・聖夜にKISSして!』
2007/12/18(Tue) 02:21:38 | ぐ~たらにっき
う~ん・・このドラマは映画のための壮大なフリって感じもするラストでしたね。TVドラマ→映画化って流れが当たり前になっちゃってるのか、
映画が上映されて完結って感じになっちゃってるような・・・
栗林(渡辺いっけい)から木島(久米宏)と湯川(福山雅治...
2007/12/18(Tue) 23:46:55 | トリ猫家族
う~ん・・このドラマは映画のための壮大なフリって感じもするラストでしたね。TVドラマ→映画化って流れが当たり前になっちゃってるのか、
映画が上映されて完結って感じになっちゃってるような・・・
栗林(渡辺いっけい)から木島(久米宏)と湯川(福山雅治...
2007/12/18(Tue) 23:47:52 | トリ猫家族
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