別に映画マニアでもなんでもないのだが、やっぱり横溝正史シリーズは好きだったしね。

 映画監督の市川崑さん死去(朝日新聞)

特にあの「犬神家の一族」(1976年、角川春樹事務所)は色々思い出深い。湖の湖面から生えているかのように逆さまになった男の足の映像、ゴムマスクのスケキヨ、筆で描いたような昭和の世界の光と陰、余韻が残るラスト、美しいメロディーの主題曲(この曲はiPodに入れて今でも時々聴いているのだ)、そして金田一耕助(石坂浩二)がいると必ず起こる殺人事件(←一説には金田一耕助犯人説もあるが)。やっぱりいいわねぇ。もっともこの映画以降、横溝シリーズ映画はキャストを見ただけですぐに犯人が分かってしまうようになったというのもなんだが。

この映画が好きだったので一昨年のリメーク版もぜひとも見たいと思っていたのだが、結局見ずじまいのままだ。によれば「なんでまた同じものをつくったのか、わけわからん」と言っていたけど、私はわかるような気がする。ほとんど大抵の物をつくる人たちって、何かの作品を完成させたとたんに「ああすればよかった」「こうすればよかった」って思うんだよ。だからこんどこそは「あそこをこうして、ああしたい」「あのとき出来なかったアレをこうしたい」ってなると思うんだよなあ(憶測だけど)。もちろんそれがまた新しい作品をつくる原動力にもなるわけだけど、でもどうしてもこだわりがある作品ってあるものだもね。画家が同じモチーフで何枚も同じような絵を描くことができ、ミュージシャンがカバーだのリミックスだの別テイクだのと似たような曲を量産できるのに、非常に多くの時間と人手とお金を使う映画はそうそう自由にリメークなんて出来ないことを思えば、自分の過去の作品をリメークすることができた市川監督は幸せなのかもね。

……と、気持ちはわかるけど、どこ見てもこのリメーク版の評価は非常に低いので別にもう見なくてもいいや。あ、そうそう、そういえば「スケキヨだ~」っていう台詞も結構流行ったけど、「水島、一緒に帰ろう!」(ビルマの竪琴)っていう台詞も一部で流行ってたんだっけな(←市川崑監督は数々の名作映画を製作しているというのに、この感想はいかがなものか)。

ご冥福をお祈りいたします。
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コメント
ああ、やっぱりリメイク版、不評だったのか。噂は聞かないなぁとは思ってたんだけど。最初の犬神家はtsumireさんと同じく好きだったけどね、映像も音楽も。

>この曲はiPodに入れて今でも時々聴いているのだ
奥様のiPod、いったいどんな曲が入っているか、興味津々。確かなことはオタク色てんこ盛りってことだな。

「ビルマの竪琴」は昔「オレたちひょうきん族」で「入間の竪琴」ってパロディをやったことを、なぜだか良く覚えてるんですが。(これも老化現象というやつなのか?)
2008/02/14(Thu) 21:57 | URL | suika | 【編集
>奥様のiPod、いったいどんな曲が入っているか、興味津々。

いやいや、残念ながらごく普通。テレビドラマの主題歌やばっかり入っているから、パッと見はただのJPOP好きにしか見えないと思うね。ま、そのJPOPの合間合間に大河ドラマのテーマ曲や映画音楽、ごくたまにアニメ主題歌が入るあたり、ちょっとオタク色が入ってしまうけど。「花より男子2」(嵐、Love so sweet)の次に「大江戸捜査網」のテーマが入っていたり、「SP」(V6、Way of Life)、「医龍2」(AI、ONE)の次に映画版「エヴァンゲリオン」のテーマ曲(宇多田ヒカル、Beautiful World)や「犬神家の一族」って感じ。ほら、やっぱりフツー。

>「入間の竪琴」ってパロディをやったことを、なぜだか良く覚えてるんですが。

あら、私はひょうきん族で何やってたかなんてぜーんぜん覚えてない(思い出せない)もの、奥様まだまだ老化現象にはほど遠いかと。それにひょうきん族は1980年代の番組だもんね。まだまだそれほど「昔」の番組じゃないしー(←こんなこと言っているあたり、私の老化現象も相当なものか)。
2008/02/15(Fri) 06:49 | URL | tsumire→suikaさん | 【編集
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