ドラマ2007年3月号
せっかくの連休だというのにどうも調子が悪くて昨日今日と寝たきりだったのだが(だったら気休めサイトなんか作ってないでじっとしていろよって話だが、私の場合、好きなことをしている時が一番体調がよくてしかもその方が治りも早いから、いいの(←言い訳))、だらだらしてたらさっき図書館からリクエストメールが来て、ずっと読みたかった雑誌「ドラマ2007年3月号」が取り置きできたとの連絡が! さっきまでぐでぐでしていたのが嘘のようにガバっと起き上がり、部屋着を着替えてぼっさぼさの髪をなんとかしてあわてて家を出てダッシュ、図書館の閉館時刻5分前に滑り込んで本をゲットしてきましたよ。

この雑誌のこの号の目玉はなんといっても巻頭インタビューの「林宏司「経済ドラマを書くのは大変だけど面白い」、本誌掲載『ハゲタカ』の脚本家が、企画から決定稿完成までを語る。」と、ドラマ版「ハゲタカ」第1話と第2話の脚本採録ですよ。これねー、脚本読むとすっごく色々なことがわかって面白かったです。まず第1話なんだけど、脚本では鷲津を撃った犯人がどうやら西野じゃない設定になっているの。あと第1話では三島健一の死因も違っているし。これは脚本をどんどん書いて行くうちに変更していったのと同時に、演出や編集で変更していった部分が大きいんだろうなあとは思ったんですが、インタビューの方を読むと、林さんてまず全体のプロット(粗筋、物語の骨格)を作ったりせずに、とにかくまず脚本をひたすら書いて自分の筆の流れるままに話を進めていく方なんですね。だから多分1話と2話で話の辻褄が合わない所も出てくる、と(笑)。

そして脚本を読むと細かい説明部分が入っているのに、実際にドラマになった部分ではかなりはしょってあるのも判って面白いです。たとえば第1話で鷲津(大森南朋)が芝野(柴田恭兵)にコーヒー代金260円を差し出す場面、脚本では芝野が「いいよ、これくらい」というのに対して「甘いな、芝野さん」ときちんと260円を払う理由を説明しているんですが、実際のドラマ版ではここの部分がない。でもそんな説明なくても、鷲津がきっかり260円を、しかもきれいに並べて置くことで金に対する姿勢がいい加減ではないことがちゃんとわかる訳ですよね。こんな感じで脚本にはあった細かい説明部分がドラマでは結構省かれているけど、でもドラマではそれをちゃんと「見せる」ことで省いても判るようになっているんですよね。

あとドラマではなかった村田さん(嶋田久作)のスカウト場面が脚本の方にあり、しかも中延さん(志賀廣太郎)よりも村田さんの方が年上って設定に! また、ドラマでバルクセールのために三葉に乗り込んだ鷲津が芝野に対して「お忘れですか?」という場面で、芝野はその場では思い出せずに後で人事ファイルを見ることでやっと思い出すところも、脚本ではその場で思い出して当時の回想場面になる訳だけど、ここで芝野がすぐに思い出せないと言うドラマ版の演出(と編集)の方が、やっぱり後から色々じわじわ効いてきていいですよね。それから脚本では第2話の冒頭、西乃屋の葬式場面の直前に、ジャズバーで鷲津が喪服姿でレクイエムを弾いているっつーシーンがあるんですよ、もちろんドラマ版にはない描写。これまた説明的すぎる場面だよなー。

反対にこれは演出や編集で見せているところなんだろうなと思っていた場面が脚本そのままだったり。私のお気に入り場面(鷲津の)「私はあの時なんとか親父さんを救おうとした」というところなんかもほぼそのままでした(ネジの値段は7円50銭じゃなくて4円30銭になってましたが(笑))。

いやー、これは残りの3話から6話分の脚本も是非とも読んでみたいけど、何よりも映画版「ハゲタカ」の脚本を切実に!読んでみたいですよ。もう、映画「ハゲタカ」のDVD特典に、オーディオコメンタリーつけなくてもいいから、脚本をつけて下さい!! 担当者様、よろしくお願いします!
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テーマ:テレビドラマ
ジャンル:テレビ・ラジオ
コメント
同感!!!
おおお!
ご覧になりましたかぁ。
私の行けそうな図書館で所蔵しているのは、国立国会図書館だけだったのですが
なかなか行けず今日に至りますぅ。

>DVD特典に、オーディオコメンタリーつけなくてもいいから、脚本をつけて下さい!! 担当者様、よろしくお願いします!
激しく同意!っていうか「俺は、アンタだ・・・」
2009/10/12(Mon) 20:39 | URL | nanako | 【編集
>私の行けそうな図書館で所蔵しているのは、国立国会図書館だけ

行きつけの(笑)図書館にリクエストしておけば他のとーーーくの図書館の本でも結構取り寄せてもらえますよね。うちの母親なんか北海道に住んでいるのに、この間国会図書館から本を取り寄せてましたよ。それとnanakoさんの行きつけの図書館が杉並区なら1ヶ月以内に取り寄せできます。職場の近所の図書館にリクエストというのもアリだし。

>激しく同意!っていうか「俺は、アンタだ・・・」

もちろん、オーディオコメンタリーもいいんだけど、でも!きっとねー、脚本読むと本当に色々わかるし面白いと思うんだよねぇ。つけてくんないかなー。
2009/10/12(Mon) 20:46 | URL | tsumire→nanakoさん | 【編集
いいなぁ………わたしもこれ読みたかったんだけど、当然我が市の図書館には無く、提携している隣の市の図書館も検索してみたけど、ひっかからなかった(泣)
コーヒー代260円のシーンは、鷲津の姿勢が素直に伝わったよね。ストーカー三島由香が飲み代として置いていった二千円もきっちり写してたから、その辺はきっちり描きたいんだなと思った。第一話の一番最初の銃声は数発あったのに、五話の最後に撃たれた時は一発だったから、その辺どうなんだいとは思ってたんだけど、悪く言えばいきあたりばったりの結果ってこと?
わたしのお気に入りのシーンは、鷲津とアランがサンデートイズに乗り込む一連のシーン。受付嬢とのやり取りや、大河内社長にお茶をかけれらたり、ハンカチで拭きながら、ロビーを突っ切るところ(最後の最後にドアから出る瞬間の姿がまたカッコイイ)それと大河内社長に最後通牒をつきつける「商法第………」のシーンだな。あれ?わたしってつまり、イケイケ鷲津と悪人面鷲津が特に好きってことなのか?
2009/10/12(Mon) 23:15 | URL | suika | 【編集
>第一話の一番最初の銃声は数発あったのに

そういえばそうだよねぇ。脚本はどんどん書きまくりだから1話と6話では多少食い違っても仕方ないだろうけど、ドラマの方は脚本が全部上がってから作っているんだからもう少し辻褄があっててもいいよね。

ただし冒頭の場面(子ども達がケガ人をよそ目に万札を拾って買い物するとか)は実際にこうであったという場面ではなく、いわゆる「象徴的描写」だろうと思うので(でなきゃ朦朧としている鷲津の幻想か)、銃の音の数もそういう種類の「本当ではない場面」の一つなのかもね。

>あれ?わたしってつまり、イケイケ鷲津と悪人面鷲津が特に好きってことなのか?

鷲津のすべてが好き、っつーことで(笑)。

ところでsuikaさん、お手数ですがブログ横のメールフォームから一旦ご連絡いただけますか?(前にいただいたメール、どこかに行っちゃってアドレスがわかんなくなっちゃったの)。
2009/10/13(Tue) 00:06 | URL | tsumire→suikaさん | 【編集
えらい貴重な情報ありがとうございます!
林宏司さんファンとしては、ぜひ見ねば!!
ノベライズも相当違ってますけど
かなりな変化なんですね~
やっぱりドラマは企画(P)、演出(D)、脚本、俳優、照明、カメラ、音楽、スタイリストetc
すべて合わせての総合作品なんですな~
納得です☆
2009/10/13(Tue) 08:54 | URL | seiu | 【編集
「ハゲタカ」は本当に各スタッフが力を出し切って皆さんで作り上げた作品ですよねぇ。林さんのインタビューを読むと原作はあっても結局ゼロから作り上げていって6話あわせて100稿以上書いたというのもすごいですが、そこから映像化するまでにこれまた本当に大変な作業があった訳ですもんね。
2009/10/14(Wed) 00:23 | URL | tsumire→seiuさん | 【編集
こんな本あるのですね
知らなかった。

図書館に普通にあるものかな?
まずは今週末図書館にGO!!します。
映画の脚本も読みたくなった。
2009/10/14(Wed) 11:53 | URL | 朋 | 【編集
>図書館に普通にあるものかな?

私は近所の図書館にリクエストしました。区内の他の図書館で所蔵していたので。この本は面白かったですね。本当、映画の脚本は是非とも読んでみたいですよ。
2009/10/14(Wed) 15:01 | URL | tsumire→朋さん | 【編集
ありがとうございます。
いつも教えていただいて
無い時はリクエストですね!!
2009/10/14(Wed) 18:02 | URL | 朋 | 【編集
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