龍馬伝 第7回
龍馬伝 第7回(2月14日放映)。武市半平太(大森南朋)さん、黒化してきたのは行動と信条だけでなく、今回はお顔も黒かったぜよ。もしかしてお顔もこれからどんどん黒化していくのーーー!?

[あらすじ]
「剣術修行を終え江戸から龍馬(福山雅治)が帰ってくる。龍馬は弥太郎(香川照之)に誘われて河田小龍(リリー・フランキー)を訪ね、そこで西洋の文明がいかに優れているかという話を聞く。武市(大森南朋)は「異国船を打ち払うべきだ」と攘夷を主張する。小龍は黒船を見たという龍馬に興味を抱き、坂本家に押しかけて居座ってしまう。そのとき、父の八平(児玉清)が倒れてしまう。龍馬は家族をつれて異国を旅したいと父に語る」(NHK番組表より)

さて今回の演出は新しい方で渡辺一貴さん、今までの演出作品は「リミット~刑事の現場2」(←評判のドラマなのに見てない……)、「監査法人」(2008年、結構面白かったけど、まあ、ビミョー。「ハゲタカ」レベルを期待して見ちゃったからね)と手堅い感じですね。マイルド真鍋演出よりもさらにソフトで大人しい感じ?

今回は土佐に戻った龍馬(福山雅治)ののびのびとした様子とほのぼのな坂本一家の「龍馬伝」中最高齢である坂本父(児玉清)がじっくりと描かれた訳ですが、カメラがまたいいですね。説明的に人や物の動きを撮っていくのではなく登場人物の心の動きや状況の移り変わりをきちんと押さえています。だから最後の海辺の坂本一家の場面でも、自分の夢を語る龍馬を映すのではなく、龍馬を見守る坂本父をじーーっと映すんですね。映画「ハゲタカ」のラスト近くの古谷社長(遠藤憲一)最後通告場面を思い出しちゃったよ。龍馬の根底には、争うことなく人を動かす事ができるという事を命をかけて教えてくれた母(草刈民代)と、この父の暖かい眼差しがある。貧乏のどん底で這い上がろうと足掻く弥太郎や、幼い頃に父母を亡くして多分婆さま(菅井きん)に厳しく育てられ常に自分を抑え律しながら生きてきた半平太(←あくまでも推定)とは違って、愛されてきた者が持つ素直さや柔軟さがきちんと描かれているもんね。

それに引き換え半平太ですよ。世界の中の日本の位置を説明されても頑迷に自説を曲げない半平太が、龍馬の引き立て役というか、なんだかステレオタイプな人物像に見えて、ちっくとガッカリしたというか、なんだか悲しくなって来たぜよ。せっかくの大森南朋の武市半平太と言う絶妙なキャスティングなのに、このままでは目を世界に向け柔軟に物事を受け入れていたという設定の坂本龍馬との対比のための捨て駒になるんじゃないのか。別に誠実で真面目で人徳があったらしい実際の武市半平太のキャラじゃなくても、これはドラマなんだから自由に造形してもいいわけですよ。別にいい人に描いてくれというんじゃない。もっと出番を多くしてくれというんでもない。もし物語上必要なら来週切腹して早々にドラマから消えても構わないんである。私達がきちんと納得できるなら。でも今現在の半平太のキャラ設定にはなんか納得できない。いや、キャラ設定どうこうよりももうちょっと半平太の心情を丁寧に描き出して欲しいのである。先週はタイトルキャラでもないし群像劇である以上多少の手抜き、じゃない、描写の甘さは仕方ないかもと思ったけど、今回はメインの3人(龍馬、半平太、弥太郎)が揃って、それぞれのキャラや方向性の違いがはっきりと描かれただけに、ちっくと残念だったぜよ。福田先生、半平太の黒さをわしらに納得させてくれよ。

さて今回のメインイベントはこのドラマ中最初で最後らしい龍馬、半平太、弥太郎勢揃い場面と、すごく面白い存在感だった河田小龍(リリー・フランキー)ですよ。あ、洋ちゃん(大泉洋、近藤長次郎役。なお1989年TBS版「坂本龍馬」では香川照之が近藤長次郎を演じてましたよ)も初登場だったけどね。洋ちゃんは番組スタート前の番宣では少し(いや少しじゃないかも)アイタタタな感じで心配していたのだが、今回なかなかようございました(←エラソー)。あの飄々した河田小龍のお調子者の弟子という、これ、地じゃねーの?な感じもあったけど、あの劇中では割と自然でいい感じで(まあ、いい感じの浮きっぷり?)ちょっとホッとしました(笑)。またこの河田小龍をやっているリリー・フランキーが、キャストを聞いた時は何だ?と思いましたが、時代劇からは浮いている感じが却って他の連中と違って物事を俯瞰で見て面白がっている感じで、独特の存在感なかのがよかったな(土佐弁は今三つだけど気にしない)。仙人みたいだった。少なくとも洋ちゃんとリリー・フランキーについては本人のキャラを最大限に生かしている感じがするんだけど。そういえばラスト近く、坂本父のそばで白い紙に絵を描き始めたとき、あの線の描き方からいって一瞬、おでんくんを描くのかと思っちゃったよ(違)。

そして今週のメインイベント、弥太郎vs半平太、レフェリー龍馬戦。ま、弥太郎はしょっぱなからやってくれるんで本当に楽しいね。加尾(広末涼子)に振られた後のナイスな無様っぷり、そして弥太郎のテーマ(サントラ版では「雑草魂」という名になってました)がかかるとキターーーーーーッ!って感じがするもんね。今回は鶏にまで笑われている感じなのがまたいですよ。なんか漫画みたい。で、頭が固い半平太をずんずん挑発するし、日本なんかどうでもいい金持ちになりたいとか言うんですね。何せそのうち天下の三菱を興すわけだしね。で、半平太ですよ。ちょっと通り一遍な描き方になんだかなーと思っていたんですが、この喧嘩の後の半平太の表情から、半平太自身にも迷いの片鱗が窺えるような気がしたんですよね。ここ、ここをもう少し引っ張りだしてほしいな。

さて来週はまたもや弥太郎の上京がダメ父(蟹江敬三)によって阻止されるのか、また半平太と吉田東洋の直接対決があるのか楽しみです。ん? 今回は龍馬ネタをちゃんと入れているよね?
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テーマ:龍馬伝
ジャンル:テレビ・ラジオ
コメント
こんばんは♪

>>もうちょっと半平太の心情を丁寧に描き出して欲しいのである。

前回に続き、武市センセイの心理描写の踏み込みが無いせいで、短気で頭悪そうに見えるときもあり(涙)、もう見てられないよ、婆は…と、目を覆ってましたよ。
これじゃ『外事警察』より体に悪いですよ。
回数が多いし、キャラへの思い入れ度が格段に違うので。
(外事警察では悪顔の倉田に、こっそり萌えてましたが、肩入れはしてなかったので/笑)
とにかく、彼なりの葛藤とがあって、それしか方法がないと思いつめての天誅への道、という事でないと私は納得できないですよ。
悪の帝王、黒いカリスマにになっても構わないですけど(黒半平太を推進しているくらいだから、むしろ推奨)、今よりも更に多くの人を従えて心酔させていくだけの説得力とか輝きが必要なんだけど、残念ながら、今はちっくとそれが足りないのう。
せっかくの大森マヤの演技力が生きるようにして欲しいです。

リリー・フランキーと大泉洋のコンビネーションは最高ですね。
実は、洋ちゃん、素のときのスベリ具合とか、私すこーし苦手なのですけど、近藤長次郎のあの意図的KYと表現したいようなキャラには絶妙にマッチしてましたね。
やっぱ素なんじゃ?(笑)
リリーさんも、あの浮遊感が規格外の小龍センセのキャラにぴったり。
絵筆をとりながら、八平さんと静かに語るシーンは、素晴らしいかったです。
おでんくんつながりで、ピエール滝(声の出演をしてますよね)と共演、ないかしらん。
密かにピエール広之丞贔屓なので、そんなことも思ったりしました。(笑)
河田小龍師弟と、ピエール広之丞でスピンオフでのニドラマやって欲しいな。
あ、某ガス会社のCiMになりそうかも。(ダメ?)

来週は弥太郎と吉田東洋の共演ですか。
これまた濃い…。
龍馬が横にいても、主役なのに霞そうですよ。
ううむ、龍馬のみならず半平太も印象が薄くなってしまふ気が…。
今回だって、あんなに怒鳴ったりしてても、印象薄い…哀しいぜよ。
2010/02/15(Mon) 22:35 | URL | 美冬 | 【編集
武市先生にはこれから深まっていただきたいと切に願う次第であります…
微妙な葛藤系狂気キャラがニガテなんじゃないか?この脚本家さんは…
まっすぐまとも系の方が得意とか。
2010/02/15(Mon) 22:38 | URL | seiu | 【編集
じつはこの回、見れてないんですよねぇ。
いえ、愚息の黒化が心配で見なかったんじゃなく、
用事が伸びてしまって見られなかっただけなんだけど。
明日、オンデマンドで見ようっと。

某○chでも龍馬そっちのけで”武市”の話題が多かったですよ。
ほとんどが脚本への不満だけど、
母が懸念していたように、声を荒げるときの声の薄さが矢面に。
「無理じゃない、やれっ!」みたいなぁ?

でも「龍馬伝」評判いいですよ。
なにはともあれ嬉しいこってす。

17日、『ハゲタカ』を見に行けそうな気配になってきました♪
ついでに「龍馬伝」の巡回展も見ようかなぁ、なんて企んでま~す。

そうそう、今出ている「週刊現代」に”『龍馬伝』香川照之という天才”という記事が。
チラッと冒頭だけ立ち読みしたら、どんだけ頭いいんだよぉぉ!という内容でした。
2010/02/16(Tue) 00:44 | URL | Macky | 【編集
あー、確かに「外事警察」よりもタチ悪いかも(笑)。「外事警察」は物語を生体解剖するかのような切り込み方で心臓に悪かったけど、「龍馬伝」の武市半平太は、実際の半平太の行動による痛さ以上に、脚本で半平太をガッツリと描ききっていないというところでこれまた見ている方にも色々溜まるもんがあるドラマだかんねー。

>外事警察では悪顔の倉田に、こっそり萌えてましたが

あのドラマの中では倉田が結局一番素直だったというのもまた……(笑)。

>今よりも更に多くの人を従えて心酔させていくだけの説得力とか輝きが必要なんだけど

そうなんだよねー。前回はともかく今回のあの描き方では多くの人が武市半平太に心酔していったというのが納得出来ない。ただの頑固オヤジにしか見えなくなっちゃう。龍馬の引き立て役にするのであっても、やっぱりこっちの方をきちんと描いてこそ対比も生きると思うのにさー。

>実は、洋ちゃん、素のときのスベリ具合とか、私すこーし苦手なのですけど

洋ちゃんは北海道の星なんだけど(笑)そこが心配なのよ。んー、おだつ(←北海道弁で子どもが舞い上がって調子に乗って手に負えないこと)甥っ子を見守るような感じか。このドラマ婆様やら母やら伯母やら沢山身内を生みだしているな(笑)。

>河田小龍師弟と、ピエール広之丞でスピンオフでのニドラマやって欲しいな。

すっげー、ゆるゆるドラマ! 見てみたいよ(笑)。

>今回だって、あんなに怒鳴ったりしてても、印象薄い…哀しいぜよ。

キレっぱなしキャラはつらいっすよね。ちゃんとそれ以外を描いてこそなのにさーー。
2010/02/16(Tue) 07:16 | URL | tsumire→美冬さん | 【編集
なんかもう、半平太はこれで最後まで突き通されるのかなぁと、哀しくなってきました。大衆に分かりやすい描き方、「先見の明のない頑固なテロ集団の親玉」って感じで。脚本家の愛が感じられないです、半平太には。(弥太郎にはたっぷり注がれてるのにぃ)
ほんと、弥太郎が加尾に振られるシーンだって、あんなにかわいく描いてもらってさ、ズルい!最近、弥太郎が出てくるシーンが楽しみになってきちゃったもん。
半平太の白い胴着姿は凛々しくて良かったんだけど、襟がドーランのこげ茶で汚れてるのがどうにも気になりました。
それから河田小龍邸(←リリーさん、不安だったけど、飄々とした感じで良かった。けど昨日ちら見したコードブルーと、雰囲気が同じだった)で、半平太と弥太郎の掛け合い漫才が始まったとき(このパターン、好きだわ~)、岩の上にいた猫が、アメリカンショートヘア柄!半平太、攘夷論をぶってる前に、足元の猫がすでに外来種にやられてますから!大森南朋は猫好きのはずなのに、撮影時に気がつかなかったのかなぁ。それともあれか、ナオ状態の時は、半平太さんになりきっているので、目に入らなかったのか。ここは再放送時にも修正はないだろうなぁ。

>今回は龍馬ネタをちゃんと入れているよね?
えっっ?あったっけ?と思って遡って読み直したけど、奥様、龍馬に関してのコメントは「レフェリー」って単語だけ。「龍馬の父」ネタはあったけど。しかも、たったあんだけしか出なかった饅頭や洋ちゃんのことはあんなに語ってるのに。贔屓もはなはだしい。こりゃ、脚本家のことはとやかく言えねーな………

そういえば、とってつけたような以蔵の登場シーン。視聴率稼ぎって大変………
2010/02/16(Tue) 08:24 | URL | suika | 【編集
>微妙な葛藤系狂気キャラがニガテなんじゃないか?この脚本家さんは…
>まっすぐまとも系の方が得意とか。

そうかもねー。龍馬の描き方は一応それなりだもんね。私は福田さんの脚本ドラマでは「モナリザの微笑」と「HERO」が好きだし、「ガリレオ」も「CHANGE」も見てたけどこれもみんなストレートなキャラだもんね。そういや「CHANGE」の時の幹事長役・神林(寺尾聰)なんかはいい感じの屈折キャラだったのにあんまりそこは掘り下げてくれてなかったんだよなあ……。えーー、っつーことは武市半平太はこのままのキャラで突っ走っちゃうっつーこと!? こうなったら大友さんの演出と大森"マヤ"半平太の時に思い切りやらかしてくれるのを待つのみ??
2010/02/16(Tue) 10:13 | URL | tsumire→seiuさん | 【編集
>某○chでも龍馬そっちのけで”武市”の話題が多かったですよ。

龍馬そっちのけ……。武市半平太スレじゃなくて「龍馬伝」スレで!? やっぱりみんなそんなに半平太の描きっぷりが懸念なのかー。まあ大森南朋本人はともかく脚本は龍馬や弥太郎に比べて身が入ってない感じはするもんね。

>母が懸念していたように、声を荒げるときの声の薄さが矢面に。
>「無理じゃない、やれっ!」みたいなぁ?

へぇー、今日、帰ったらもう一回見てみようっと。そういや今回、酷薄そうな半平太の目のアップシーンでしみじみ、「大森南朋って一重だったんだ」と思ったな(鷲津の時は特にどうこう思わなかったんだけど)。

>でも「龍馬伝」評判いいですよ。

視聴率もまずまずだしね。えっとー、裸福山の回で23.4%、次の第5回が24.4%、第6回が21.2%、第7回20.2%……あれえ? 下がっちゃってますよ。大丈夫か?(笑)

>17日、『ハゲタカ』を見に行けそうな気配になってきました♪
>ついでに「龍馬伝」の巡回展も見ようかなぁ、なんて企んでま~す。

私は17日は本当は休めない日なんだけど(あ、もう明日か)午後3時からの早退をなんとか勝ち取りました。ふふっ、ハゲタカ♪ハゲタカ~♪♪ 実はDVDの本編をまだ通しで全部見てないんだよな(←あんだけ発売日を煽っておいて)。やっぱ映画館で見なくちゃだよおお♪ 明日のお台場の廃人率は高そうだね。

来月はNHKハート展で大森南朋の絵が出るみたいですね。私は大森南朋の字はどーかと思うけど(すまん)、漫画は結構好きなのであの漫画が出ているなら見に行きたいな。
2010/02/16(Tue) 13:02 | URL | tsumire→Mackyさん | 【編集
>脚本家の愛が感じられないです、半平太には。(弥太郎にはたっぷり注がれてるのにぃ)

やっぱり愛がないのか、半平太には。ポジティブなキャラにはどんどん勢いがついているもんね。まあ弥太郎は最初っから最後まで出ずっぱりなキャラだし、貧乏のズンドコからがむしゃらに頑張って這い上がり一代の富を築くわけだから描きがいもある上に、香川照之がこれでもかな演じ方をするから脚本家にとっても楽しみなんだろうねえ。

>弥太郎が出てくるシーンが楽しみになってきちゃったもん。

弥太郎、いいよねぇ。今回のあのノリ、脚本のおかげだけじゃないよなあ。香川照之も絶対楽しんでいるんじゃなかろうか。弥太郎マーチが鳴るとわくわくしちゃうよー。どんがんどんがらがっしゃどんがんどんがらがっしゃ、ちゃーんちゃららーちゃららららー♪(サントラ、ダウンロードしちゃった)。

>半平太の白い胴着姿は凛々しくて良かったんだけど、襟がドーランのこげ茶で汚れてるのがどうにも気になりました。

あの白い衣装がまたカルト教祖っぽくて(笑)。あの襟元、衣装が真っ白なだけに目につくよね。でもあれ、わざとなのかと思ったよ。うっかりにしちゃ目につきすぎるしさー。

>半平太と弥太郎の掛け合い漫才が始まったとき

弥太郎が江戸に行っちゃうとこの掛け合い漫才がみられなくなっちゃうわね。

>大森南朋は猫好きのはずなのに、撮影時に気がつかなかったのかなぁ。それともあれか、ナオ状態の時は、半平太さんになりきっているので、目に入らなかったのか。

実は大森南朋/半平太の中ではすごい葛藤があったのよ。半平太なので外来種は人も猫も叩き斬ってやる!しかし大森南朋は猫ラブ男。すさまじい葛藤の末のあの不機嫌顔だよ(笑)。

>そういえば、とってつけたような以蔵の登場シーン。視聴率稼ぎって大変………

佐藤健って視聴率対策なの? なんかファンな人のブログでは誰かとのバーターで詰め込まれたキャスティングとか書いてあったなー。私は「仮面ライダー電王」の時のうすらボケっぷりから随分と変わったもんよのうと思いつつ見ているよ。
2010/02/16(Tue) 15:46 | URL | tsumire→suikaさん | 【編集
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