湯けむりスナイパー
今日は5月5日、ゴールデンウィークの最終日ですよ。なのに今頃お正月スペシャル番組を見ているのって、どうなのよ。しかも追記事項確認のために見た「龍馬伝」の後にさ……。でもまあ実は去年の6月に録画した「刑事一代 平塚八兵衛の昭和事件史」(2009年6月20日~21日放映、テレビ朝日、渡辺謙主演)もまだ見てなくてDVDから削除してない私です(←「片付けられない女」)。

で、テレビ東京で深夜にやっていた連ドラの方の「湯けむりスナイパー」は毎週録画していたものの、結局見る時間が全くなくて仕方なく全部削除してしまったので,全然見ていない。しかし噂に聞くB級ドラマ感と渋い配役に心惹かれて、この正月スペシャルは見よう見ようとずっと思っていたのだ。幸いこの連休中は家人は仕事が多忙で帰ってくるのは夜中だし、子どもは友達の家に遊びに行ってて家の中には私一人、テレビ見放題! やっほー! という訳でPS3でゲームしたり、連休中のぬるーーいテレビ番組見たり、溜まっている録画ドラマを見たり、PCのOSをアップグレードして裏庭の手入れをしたりの引きこもり三昧だ。ああ、明日から会社に行けるんでしょうか、こんなんで(泣)。

さて「湯けむりスナイパーお正月スペシャル」は新作3本(「50年愛」「春よこい」「初詣」)と連ドラ版2本(「新入り中年従業員源さん」「人生の先輩」)で構成されているが、どれも私には初見なのでそれなりに楽しめました。いやあ、やっぱりテレ東の深夜枠のドラマだね~。やっすいヌードがバンバン出て来るし、レギュラーキャストもそれなりでこれまたテレ東っぽい(って、別にバカにしているんじゃないですよ!)。ゲストも塚本社長((違)、大杉漣)とか一瞬だけだけど中延さん((違)、志賀廣太郎)とか長門裕之とか眉毛のあるタナテツ(田中哲司)とか、渋いセンばかり。おまけにさ、放映日が1月2日なもんでしょっぱなから古谷社長、じゃなかった源さん(遠藤憲一)に「新年あけましておめでとうございます、椿屋の源です」とご挨拶されちゃうし、途中に入るCMも「新春初売りセール!お正月も休まず営業(ヨドバシカメラ)」とか、「テレビ東京で地デジを見ると賞金総額77万円のチャンス、お正月は地デジで7チャン!」というしょっぱい企画や、「演歌の花道 新春スペシャル」番宣という感じでお正月感満載なのを、晴天が続くこのGWの最終日に家で引きこもって見ている私だ(とほほ)。

湯けむりスナイパー
今回放映された短編はどれもしみじみとした味わい深い作品だったが(煽り文句は「大人のファンタジードラマ」ですよ)、今回わざわざここに書こうと思ったのは最後のエピソード「初詣」(私が漢字変換すると第一候補に「発毛で」と出るのは何故なのか)がよかったからだ。

「俺はかつて殺し屋だった。何度目かの仕事を終えたとき、俺は直感した。潮時だと-ー。もう一度、人生をやり直したかった-ー。そして俺は殺し屋を引退し、一切の過去を清算して、秘境の温泉宿で生きる決意をした-ー」
「ここ、椿屋に来て2年、血塗られた過去を清算するためにただひたすらに働いて来た。正直ここまで長くいる事になるとは思っていなかった。だが、殺し屋の過去に関する追っ手が迫ったその時は……この地を去らねばならない。この人達を裏切る事になろうと-ー」

と、年末年始の慌ただしい時期にいきなり源さんの過去を知る男・Q(長門裕之)が温泉宿に泊まりに来て、一体何事があったのかと構える源さんだったが、Qはただ源さんに会いたいだけだった。「ごめんなさいネ、源さん、私、決して会わないとアナタに約束しましたよネ。私、その約束破って来てしまいました。私が来たのはネ、源さん、理由は……理由は……私がアナタに会いたかった、それだけです。ごめんなさい、ごめんなさい、本当にごめんなさいネ」。いやあ、このすっかり枯れきった長門裕之の、非常にクセのあるQというキャラのしみじみとした演技が本当によかった。私は長門裕之と言う人はどちらかというと嫌いなのだが、このQというキャラはよかったです。

夜中に一人で露天風呂に入っているQの所に、仕事が一段落ついたのか、とっくり酒の差し入れを持ってやってくる源さん。おいおいおい、血圧高そうなジジィが熱湯風呂に入っているのにアルコール勧めていいんかいっ、というのは置いておいて、ここでQが何故源さんに会いに来たのかが判る。Qとずっと一緒にいたトラ(TERU)という男が2週間前に病気で死んだのだという。「これで私も独りぼっち……。散々悪い事して来ましたからネ、今更人並みの幸せを欲しいなんて思いません、でも人には……、人には……。怖いなあ……」。他人に決して言う事が出来ない秘密をかかえたもの同士が持つ絆を断たれてしまったQは、今更ながらに孤独を噛み締めているんですね。だから会わないと約束したのに、来てしまった。「でもネ、源さん、アナタ、一人じゃないよネ。今日、アナタの仕事ぶり、ずーっと見てみましたけどネ、アナタ、シアワセね」「もう、殺し屋じゃないネ、ハハハ」と哀しく笑うQをじっと見つめる源さんです。う、うまい。長門裕之、すごいですよ。

そして源さんは過去を隠して築き上げて来た新しい絆にささやかな幸せを感じつつ、旅館のメンバーと一緒に初詣に行き、神社で祈るのです。

「俺はかつて殺し屋だった。標的は誰もが殺すに値する人間だったが、他人の命を勝手に奪って来た事には違いない。そんな俺が神や仏に何かを祈る資格などある訳はないのだが、この今まで感じ得なかった気持ちは何なのだろう。もしQの言うように血塗られた殺し屋の過去が払拭され、俺の人生がリセットできているとすれば、神様、お願いです。どうかこの土地に長く留まらせて下さい。そして、この人達に多くの幸せが訪れますように……」

いやあ、なんてしみじみとした深いドラマだったんだ。これはちょっとびっくり。面白かったです。またクレイジーケンバンドの昭和歌謡な曲やBGMも合っててよかったし。まあ、誰にでも勧められるドラマかっつーと、なかなかお勧めはできないかもしれんが。さて、「刑事一代 平塚八兵衛の昭和事件史」はどうしようかなー。
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コメント
おほほ、tsumireさんも、ついに源さんデヒュー(?)ですか。
ね、週末の深夜のテレ東らしい味わいがございますでしょ。
観る前は、「正月2日に『湯けむりスナイパーSP?テレ東、相変わらずチャレンジャーというか、投げやりというか…。」と、ニヤニヤしていたのですが、観たら本当にしみじみして、最後はウルッときました。

しょっぱいヌードはお約束だし、秘境の温泉宿と言ってるけど秘境というほどでもないし、静かな山奥の温泉にガテンな団体客が慰安旅行に来たりするか?とか、ああいうショーを見せたら余計に血が騒ぐんじゃね?とかのツッコミも無しで観なくちゃいけませんけど。(笑)
大事件が起るわけではないのだけれど、渋いキャスティングの渋くて深い話が、たまりませんね。

私は、レギュラー放送の最後の3回くらいしか観てなくて、しかも初めて観た回に、エンケンと志賀さんが露天風呂に一緒に入って密談するという、凄いシーンがあり、その翌朝に『ハゲタカ』を予備知識ゼロ状態でで観に行き、前夜入浴シーンを見たオッサン二人の登場で、目の玉が飛び出る思いをしたわけです。(以前、こちらのコメント欄に書いたような気がしすが…。)

眉毛のあるタナテツは、ほとんどセリフ無しで露天風呂に入っているだけだったけど、少なくとも、『龍馬伝』の一橋様より芝居させてもらっていたと思います。(笑)

長門さんのことは、実は私も苦手ですが、やはり『初詣』のエピソードのQには、グッと来ました。
私が観たレギュラー放送回では、Qが源さんに離れたところから協力するのですが、登場シーンが少なかったこともあり、ラスト近くだけ見た私は、2人の強い絆がイマイチ、ピンと来ませんでした。
しかし、『初詣』で初めてQのキャラと源さんとの関係がわかったように感じました。
命のやり取りをしてきた男の人生の晩冬の猛烈な寒さ。
それを柔らかく温める温泉と源さんとのひと時の再会。
しんみりしました。
Qが源さんに率直に心情を話す場面では、冷血人間の私が思わず涙をこぼしそうになりましたよ。
自分の将来を見るような気持ちにもさせられたし…。

エンケンも、大根よばわりされた不憫な(笑)古谷社長の前半(後半は良いんじゃないかしらん)とは比べ物にならないハマり方です。
当たり役ですね。続編、ありかも。

連休の後半、私は録画して絶賛放置中だった、『チェイス 国税査察官』と『警部補・矢部謙三』をまとめて観ました。
このカップリング、われながら無節操ですが、ベタだという共通項があるかも。(面白いですけど)

しかし、まだ『行列48時間』を観ていない!
いつになったら観られるのか…。
2010/05/06(Thu) 20:34 | URL | 美冬 | 【編集
この晴天のGWに「湯けむりスナイパーお正月スペシャル」
えらい!それでこそK、いやtsumireさん!
私はいいお天気にガーデニングに励んでシミを増やしたよ。
藤の花見も行ったけど(亀戸天神)、すごい人混みで疲れた...。
最近、ブログのトップで次々お花見させてもろてます。きれいだね~。
2010/05/06(Thu) 22:35 | URL | oha~ | 【編集
テレ東は昭和天皇崩御の時でも同時多発テロの時でもどこかで火山が爆発してもアニメ番組や旅番組をながしていたという伝説がありますけど、いやあ、本当に侮れませんね。安さやしょっぱさもじゅうぶんなんですけど(笑)、「湯けむりスナイパー」は何とも言えない味わいでしたねえ。

>ツッコミも無しで観なくちゃいけませんけど。

「うちみたいな高いところに」みたいな台詞がありましたけど、そんなに高級旅館かああ?とかね(笑)。

>前夜入浴シーンを見たオッサン二人の登場で、目の玉が飛び出る思いをしたわけです。(以前、こちらのコメント欄に書いたような気がしすが…。)

この衝撃的エピソードをもう1回見てみたくて一昨日は探してみたんですけど、見つからなかったんですよね、自分のブログなのに。いやあ,滅多に出来ない、希有な経験ですよね、もしかしてソレがあったらから余計に目が鷲津の方にばかり行ったんじゃないかという疑惑もありますが(笑)。

>自分の将来を見るような気持ちにもさせられたし…。

ちょっと、ちょっと、ちょっと! 奥様(笑)。

このドラマの独特な味わいはなんていうんでしょうかね。あり得ないと言えばあり得なさそうな話なので確かに「ファンタジー」なんでしょうけど、ここで描いているのは事件とかエピソードじゃなくて、結局は「気持ち」なんだっつーことですかね。

>当たり役ですね。続編、ありかも。

いいですもんね。ま、映画館では見ないでしょうけど(笑)、またスペシャルやったら見ますねえ。

>『チェイス 国税査察官』と『警部補・矢部謙三』をまとめて観ました。

なんて的確な(?)チョイスなんでしょう。どっちもベタでわざとらしいドラマなのに、多分製作姿勢は真逆という……。「チェイス」はあの主人公ARATA(あ、江口洋介は第2主役ね)から目が離せないし、あの絵に描いたようなわざとらしい台詞はたまに目が点になります。「あなたには、この世界を憎む権利がある」とかさ(笑)。

>まだ『行列48時間』を観ていない!

あら、これから「行列48時間」を楽しむ事ができるなんて羨ましい。
2010/05/07(Fri) 06:37 | URL | tsumire→美冬さん | 【編集
>この晴天のGWに「湯けむりスナイパーお正月スペシャル」

決してそういう人生をあえて選んだ訳ではないのに(笑)、この体たらく。いやまあ、ね、なかなかの収穫ではありましたよ。

>藤の花見も行ったけど(亀戸天神)、すごい人混みで疲れた...。

私は先週の土曜日に神代植物公園に行って来たよ。そんなには人はいなかったな。でもいつものトシならもう少しバラが咲いているのに全然まだ咲いてなくてがっかりだよ。

結局このゴールデンウィークでご近所の商店街以外の所に出かけたのって、この神代植物公園だけだったなー。
2010/05/07(Fri) 06:45 | URL | tsumire→oha~さん | 【編集
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