大鹿村騒動記
6月、7月、8月とジジババ大活躍の映画が公開されてて(「デンデラ」「大鹿村騒動記」「海洋天堂」「マイティ・ソー」等等)、老け専の私としては色々気になってぜひ見に行きたいと思ってはいたのだが、同人誌の原稿が進まないまま、「大鹿村騒動記」の舞台挨拶に登壇した原田芳雄を見てびっくり、これは早いとこ見に行かなくてはーー!と思うまもなくの訃報でしたよ。ふっ……。

[あらすじ]
「「どついたるねん」「亡国のイージス」の阪本順治監督と原田芳雄がタッグを組み、長野県・大鹿村に伝わる村歌舞伎と、そこにかかわる人々の悲喜こもごもを描く。シカ料理専門店を営む風祭善の前に、18年前に駆け落ちをして村を離れた妻・貴子と幼なじみの能村治が現れる。貴子は前頭葉に疾患を抱えて記憶を失っており、善はそんな貴子を治ともども店に住まわせる。村では善も出演する大鹿歌舞伎の公演を目前に控えていたが、貴子は18年前に演じた役のセリフだけは記憶しており、舞台上で善と向き合うときだけ、昔の姿に戻る」(映画.comより)。

そんで同人誌の原稿もコミケも終わった8月15日にやっと見に行ってきたわけですが、当初亡くなったばかりだとわかっている役者さんが出ている映画を見ると、よけいな先入観で感想も違った物になるような気がしていたんですが、見ているときはそんな事すっかり忘れてましたよ。ま、私もアルツが相当進んでいるからな(とほほ)。

例によって大したことは書いてないですが念のため折りたたみます。
いやー、ジジババが元気な作品って楽しい。この前見た映画「テンペスト」の予告編(公開予定は2012年夏?)は主演のヘレン・ミレンのババァっぷりが実によくて来年が楽しみだし、同じくヘレン・ミレン、ジョン・マルコビッチ、ブルース・ウィリス他ジジババオンパレードな「RED」もツッコミどころは多々あれどやっぱり楽しかったし。この「大鹿村騒動記」も主役の原田芳雄(主人公・風祭善役)をはじめとして、善の妻の貴子役の大楠道代、幼馴染の治役の岸部一徳、大鹿歌舞伎保存会の石橋蓮司、小倉一郎、でんでん、温泉旅館のオヤジの小野武彦、貴子の父親役の三國連太郎と曲者老人が盛り沢山で実に楽しい。この映画の中では佐藤浩市も松たか子も瑛太も新人みたいなものだ(笑)。

この作品の中には本当に悪い人は出てこないし、小さな村の小さな悲喜劇は箱庭的でもあるけれど、大鹿歌舞伎の演目の中の台詞が村の登場人物達の行動や気持ちに重なって、面白おかしい小悲喜劇を立体的に見せてくれる。見始めたばかりの時は、自然に囲まれた山奥の村の中の群像劇なのにもかかわらず、わりと舞台的じゃね?とも思ったのだが、まー、「大鹿歌舞伎」の中で生きるオヤジたちの話だからそれはそれでいいんだよね。

しかし。前にも書いたが私は悪い魔法使いに魔法をかけられたために、生のお芝居を見ると眠ってしまうんである(2009年10月9日「小林賢太郎プロデュース公演「LENS」(DVD)」)。でもお芝居(舞台劇)っつーても映画の中の話だしね、大丈夫だろうとか思ってたら、なんと映画の中の大鹿歌舞伎の場面になると自動的に眠くなってしまって参りましたよ。いやー、魔法使いの呪い、恐るべし(違)。

何はともあれじんわりと笑えて楽しく見られた佳作でした(エラソー?)。そして遅ればせながら原田芳雄さんのご冥福をお祈り致します。
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テーマ:映画感想
ジャンル:映画
コメント
お疲れサマンサtsumireさん
いやー良かったです。映画は頑なまでにスクリーン派の
tsumireさんに映画館でご覧頂けて。
(かなり)しつこくおすすめしたかいがございました。

もう本当に瑛太なんかはな垂れ小僧にしか
見えませんでしたよね。
佐藤浩市が歌舞伎の場面では女形をするのに
足が内股で摺り足で歩くので小技を使って
いるなーと思いましたが三國連太郎が
スクリーンに登場しただけでフェロモン駄々漏れ
なのには敵いませんでしたし。

そしておっしゃるとおり本当に悪い人が
一人も出てこない珍しい映画でした。
リニアのくだりなんかも実際はもっと
ドロドロしていそうです。
ジェラルミンケースに札束を詰め込んだ
目付きの悪い人が暗躍しているのかとか?

「デンデラ」はねー。「楢山節考」リターンズの
ような映画だと思っていたんですがねー。
あんなモノとの闘いだったのか!?と
愕然としちゃいました。(ああ、盛大にネタバレしたい!!)
同じ90分で千円の邦画でもこうも出来が
違うのはやっぱり脚本と監督の手腕の
違いですかね。

そして千円で昨夜は「アラビアのロレンス」
を堪能しました。来週は「ベンハー」でまた3時間超えです。
2011/08/25(Thu) 09:11 | URL | むぎこがし | 【編集
こちら千葉では(浦安)9月3日から。今から楽しみ~。だから折りたたみ記事は読まないでおくけど、Tsumireさん映画鑑賞も老け専道を行ってるね。

私はこの夏、見た映画は「モールス」と「ハリポタ」。
君とは逆にどちらもお子様主役。但し「モールス」はR15でお子様向けじゃないけどね。
そうそう「大鹿村」の鹿肉料理屋って「ディアイーター」って言うんでしょ?
「デスイーター」のパロディらしいけど、「ハリポタ」と「大鹿村」では客層が違いすぎて、ここでは笑いがないって聞いたよ(笑)

先日「川の底からこんにちは」って満島ひかり主演の映画を見てたら、中延さんが父親役なのよ。非常に重要な役なんですけど、私の名前(=満島ひかりの役名)を何十回と呼ぶんだわ。
とても妙な気持ちで、だんだん中延さんがお父さんに見えてきました。
この映画のキャッチコピーは「中の下の女 ◯◯子」って言うらしい。この◯◯子に私の名が…。なんかしっくりしてしまって、ちょっと悲しかったわ(笑)

2011/08/25(Thu) 23:18 | URL | oha~ | 【編集
>いやー良かったです。映画は頑なまでにスクリーン派のtsumireさんに映画館でご覧頂けて。

楽しい映画で、原田芳雄の遺作がこの映画で本当によかった、という作品でしたね。

>三國連太郎が
>スクリーンに登場しただけでフェロモン駄々漏れ
>なのには敵いませんでしたし。

実はむぎこがしさんも老け専、、、な訳ないか。

>そしておっしゃるとおり本当に悪い人が
>一人も出てこない珍しい映画でした。

ある意味メルヘンっつーかファンタジーでもあるのかもしれないけど、でもそれでいいんじゃないかと思うです。

>「デンデラ」はねー。「楢山節考」リターンズの
>ような映画だと思っていたんですがねー。

へぇー。そういえばさっきYahoo映画情報みたら評価がすっげー低くてびっくりしたよ。うーん、キャストはいい感じなのにー。

>そして千円で昨夜は「アラビアのロレンス」
>を堪能しました。来週は「ベンハー」でまた3時間超えです。

むぎこがしさん、タフなんだかそうじゃないんだかよくわかんないな(笑)。
2011/08/26(Fri) 21:57 | URL | tsumire→むぎこがしさん | 【編集
>Tsumireさん映画鑑賞も老け専道を行ってるね。

今日は「アラビアのロレンス」を見てきたけど、アクック・ギネスとかオマー・シャリフとかよかったけど、中でも軍事顧問役のジジィがよかったよー。

>私はこの夏、見た映画は「モールス」と「ハリポタ」。
>君とは逆にどちらもお子様主役。但し「モールス」はR15でお子様向けじゃないけどね。

「モールス」は「キック・アス」のすっげー女の子が主役だから見てみたいような気はしているんだよね。

>「デスイーター」のパロディらしいけど、「ハリポタ」と「大鹿村」では客層が違いすぎて、ここでは笑いがないって聞いたよ(笑)

ハリポタのパロディだとは思わなかったよ……。「ディア・ハンター」とかそっち方面か?とか思ってたなあ。

>先日「川の底からこんにちは」って満島ひかり主演の映画を見てたら、中延さんが父親役なのよ。

この映画も見よう見ようと思っている間にあっという間に終っちゃったんだよなあ。中延さんが父親役! いいわね、たまにお父さんにつきそって職場(鷲津ファンド)の見学したり(違)。

>この映画のキャッチコピーは「中の下の女 ◯◯子」って言うらしい。この◯◯子に私の名が…。

う、そりは……。私の下の名前もろくでもない使われ方をするが(笑)。「川の底からこんにちは」、ツタヤで借りてみてみようかなあ。
2011/08/26(Fri) 22:05 | URL | tsumire→oha~さん | 【編集
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