今日の午後は小学校の保護者会があったので会社は1日休んで、午前中は映画を見て来た。持っている前売り券は「亡国のイージス」と「容疑者 室井慎次」の2枚。両方既に見てきた同僚の練馬区のS嬢には「絶対亡国にしなよ、室井はすっげーーつまらなかったし、どうせフジテレビですぐに放映されるよ」と言われたのだが、映画が始まるまでに家の中の掃除やら何やらやっていたら結局「容疑者 室井慎次」の方しか上映時間に間に合わなくなってしまった。

というわけで見て来たのだが、一応ネタバレになるので(S嬢がつまらないと言った台詞は別にネタバレにはならないであろう、感じ方は人それぞれだし)、ここから下は、文字の色を白にしておくことにする(下の文字部分をカーソルで選択すれば読める)。


見終わった後の第一印象だが、「なるほどなぁ……」というものだった。やはり比べてしまうのは仕方がない事だと思うが「交渉人 真下正義」はあの映画単体でも非常に面白い作品だったが、これはあくまでも「踊る大捜査線」の延長線上にある作品だ。踊るワールドに慣れ親しんでいなければそれぞれのキャラやストーリーはなかなか楽しめないし、かといって踊るワールドのファンであれば、かなり欲求不満になる作品なのではないか?

こういう描き方もあるかもしれないが、でも楽しめるか? といったらかなり疑問だ。法廷劇なら法廷劇でもっと突っ込んでシリアスに描いたほうがいいように思うし、おちゃらけるならもっと徹底的にやってくれたほうがよかったのに、と思う。

それに出てくるもの出てくるもの、映画なんだから、フィクションなんだから多少は仕方がないと言っても、それでも、あまりにも大げさに描きすぎているのではないだろうか。あの新宿北署の昭和30年代のような内部は一体何? 一人の容疑者になんであんなに大勢の警官が寄ってたかって取り調べをしているの? 小原(田中麗奈)の法律事務所のあの昭和40年代っぽさは一体何? 灰島秀樹(八嶋智人)の法律事務所のあの事務所内やお付きの人たちの対応は一体何? 特に手下どもは何かっちゃあすぐ証拠写真として人の顔バシバシ撮影していたけど、それだって肖像権の侵害とかにならないのか? 

それにまず、部下のミスで上司の室井(柳葉敏郎)が(警察関係者なのに)あそこまで犯人扱いされるものなのかなあ? 八嶋智人も訴訟パラノイアと呼ばれるくらいのやり手しかもそれで財産を築いた人物なのに最後はかなりうかつな行動をしていているのもどうかと思うし、何よりもあんだけゲームばかりしていてもたまにおおぉと思うような一言とか行動があれば納得できるのに、それが全くなく、むしろ知性すら感じられないのはいくら映画とはいえどうなのか。

なんというか、ありとあらゆるところにリアリティを感じない。「踊る」世界はそんなリアリティは気にしなくていい物語だったのかもしれないが、ちょっとどーなのかなー。また、全編通してすでに出来上がっている室井のキャラに負ぶさり過ぎなのにもかかわらず、思っていたほどには室井のキャラに奥行きを感じられないのが、残念ではある。

それにまあ一番の難は、素敵でもなんでもないオヤジばかりが出て来て蠢いていて(それぞれの役者さんは結構好きだし、実のところ上部のああいうくだらない確執話も嫌いじゃないのだが)、ただでさえ暗い場面や天気が悪い日の画面が多くて、しかも主役の室井はいつも眉間に縦皺寄せて「…………」ばかりなのに、とにかく華がなさすぎというか、田中麗奈はともかく、もう少しナイスなオヤジや若いもんも配置してくれてもよかったのでは。たとえば工藤刑事(哀川翔)とコンビで誰かをセットにしておくとか。

あの殺人教唆の女の子も室井の昔の彼女と対比でああいうキャラなのだろうが、だったらいっそ室井のその彼女も出してくれていた方が、対比がはっきりしてしかも室井のキャラにも深みが出たのではないだろうか。

そして全編通して気になったのは音楽だ。「ライトスタッフ」のテーマ曲に微妙によく似た曲がながれるのだが、これはライトスタッフ=正しい資質=室井の「正義と勇気」っつーことなんでしょうか?

とか、見ながら色々思うところありの映画だった。「クソつまらない」とは思わないが、すごく面白いとは言えないし、「交渉人 真下正義」がなかなか面白かっただけに、あともうちょっとなんだけどねー、残念だったねーというのが正直なところだ。

でも、室井さんが広島に行っちゃって、和久さん(いかりや長介)はもう「実物」の出演はなく、真下(ユースケ・サンタマリア)も湾岸署にはいないだろうし、TV版の「踊る大捜査線」のキャストで続編が作られることはないということだろうか。次に事件を起こすとすると、多分全員が揃うはずの真下と雪野(水野美紀)の結婚式が結構いい機会かも(←いい迷惑)。


……という、事と次第を練馬のS嬢に言ったらきっと、「だから亡国のイージスにすればよかったのよ」と言われるだろうが。
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