2017年01月15日 (日)
2016年はあまり映画を見なかった年でした。なんたって前半は朝8時までに会社に行って夜は9時とか10時に会社を出る生活だったので、土日祝日か、ポカッと仕事が空いた日ぐらいでもないと映画なんて見に行けなかったです。でも土日はほとんど生ける屍だったからなあ……。2016年に映画館で見た映画は以下の作品。
2016/01/28「ブリッジ・オブ・スパイ」
2016/02/08「オデッセイ」
2016/03/14「マネー・ショート華麗なる大逆転」
2016/03/23「リリーのすべて」
2016/04/20「スポットライト」
2016/05/18「殿、利息でござる!」
2016/05/25「ズートピア」
2016/05/30「64 前編」
2016/06/08「素敵なサプライズ」
2016/06/15「64 後編」
2016/08/15「シン・ゴジラ」
2016/08/17「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」
2016/08/19「秘密 THE TOP SECRET」
2016/09/07「シン・ゴジラ」(2回目)
2016/09/07「君の名は。」
2016/10/19「お父さんと伊藤さん」
2016/10/19「ハドソン川の奇跡」
2016/10/26「スター・トレック BEYOND」
2016/11/09「湯を沸かすほどの熱い愛」
2016/11/11「何者」
2016/11/18「ミュージアム」
2016/11/25「92歳のパリジェンヌ」
2016/11/25「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」
2016/12/17「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」
この中でベスト1を選ぶとしたら「シン・ゴジラ」かなあ。「ルーム」とか「キャロル」とか「帰ってきたヒトラー」とか「怒り」とか「ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ」とか、見たいものは結構あったのになかなか行けなかったのが残念。映画を見たら忘れないうちにメモを取っておいたりtwitterでつぶやくようにしているんだけど、去年前半はこのメモがほとんどなくて、「ブリッジ・オブ・スパイ」なんか"トム・ハンクスが登場するまで眠い"としか書いてない(笑)。「マネー・ショート華麗なる大逆転」も"MTVみたいな映画""(登場人物が)誰が誰だかわからない"としか書いてないし。まあ「ブリッジ・オブ・スパイ」はロシア人のスパイのおじいさんが良かったですね。
なお私は映画は基本一人で見に行きますが、映画を映画館に見にいく同僚と映画の話は結構します。話題の映画は押さえておくRちゃん(最新ヒット映画を誰かが見てくると最後がどうなったか聞いてくるので「いや、まだ見てない人にネタバレな話はできないよ」と言うと「私気にしませんから」と言うけど)、ヒット映画も押さえているけどたまに興味本位で変な映画も見るクールビューティなSさん(去年は「インデペンデンスデイ・リサージェンス」について色々語ってくれましたw)、手堅いミニシアター系映画をたまに見ているY岡さん(ドラマ「ハゲタカ」では加藤さん萌え←別に知らなくても困らない情報)、そして割とディープなセンも押さえているM田さんとか(M田さんは「パシフィック・リム」を10回見たそうだ。あれ?15回だったかな?とにかく聞いた時にびっくりしたくらい多かった)。
さて。「オデッセイ」はまたリドリー・スコットに騙されるんじゃないか?(「映画「プロメテウス」」)と思って用心していたけど、非常に真正面から地球以外の空間でのサバイバルを描いていて面白かった。科学的にこれはアリなのか?とか、色々すっ飛ばしているなーとか、やっぱりこれくらいポジティブじゃないと宇宙空間では生きて行けないだろうなとか思いましたが。
ドラマ「64」が素晴らしかったので(2016年1月3日「2015年のテレビドラマ」)興味本位で映画「64」を見てみたら前編は良かったです。それで後編も見に行ったら、そりゃもうバカかと。これについては記事を何度も書きかけては消して結局アップしていませんが、結構長々と書いたし勿体無いので超遅ればせながら近日中に記事をアップする鴨。需要は全くないけどな。
「シン・ゴジラ」は2回見ました。同じ映画を2回見たのは「007スカイフォール」以来。つか、もう映画「ハゲタカ」の32回(「ハゲタカ映画祭を含むと33回)を超える映画は出ないの鴨(←当たり前)。最初、あの「エヴァンゲリオン」の庵野秀明とあの新しい方の「日本沈没」の樋口真嗣かよとちょっと舐めてました。しかも最初はなんなの、この「シン・ゴジラ」ってタイトル!?とか思っていたし。……すみません、面白かったです。徹底した災害シミュレーションドキュメンタリ風の本編はもちろんのこと、出だしの現代的なアイテムを使ったその他大勢の人々の描写のテンポもいいし、安保とかアメリカ対応とかの描き方が多分今までのドラマや映画では見られなかったような感じも面白かった。後半、今までの政治家がかなり一掃されたせいで新しい世代が頑張って大災厄に立ち向かうというのも良かった。でも皇居とか天皇の扱いをどうするかまではさすがに描けなかったのか、それともこれ以上余計な尺は取りたくなかったのかはちょと気になりました。音楽もオリジナルゴジラの曲が使われていて、自衛隊出動の場面とかにいつものゴジラの曲(曲名知らないけどゴジラが出現する場面の曲じゃなくて人類が反撃に出る場面の曲)が流れるとワクワクしちゃうし。映画が始まる前の昔の東宝のロゴマークも昔の怪獣映画みたいで良かったけど、映画本編が終わった後の画面の「終」の文字も良かった。センス・オブ・ワンダーってこういうことを言うんだなと実感しました。
映画「インデペンデンスデイ」を見たときは有名な場所や建物がズドーーーンと一気に破壊されるのが爽快でもあったけど、いやあ破壊されっぷりが「インデパンデンスデイ」の比じゃない。しかも東京で原発がメルトダウンしたらどうなるかみたいな話でもあるし、311後だからこそのゴジラ、日本製だからこそのゴジラですよ。うーむ、なんか「日本沈没」を思い出したですよ。作者の小松左京は日本の沈没よりも沈没した後、帰るべき場所を失った日本人の放浪の物語を描きたかったと聞いたことがあるので。
でもゴジラがやってくる目的は何?とか思うんだけど。本人にしてみればちょっと海辺に来て上陸したら何よりもガタイがでかいので色々皆に迷惑かけちゃったけど別に先制攻撃はしていないし、攻撃されたから反撃しているけど本人が積極的に攻撃しているわけじゃないし。ま、歩くだけであんだけ街を破壊し放射能撒き散らされちゃそりゃ人類がたまらんからもう帰ってよおお!つうもんだけど。人間が森を侵食していったせいで人里に熊が下りてきて、人気がない民家で食い物漁っていたら撃ち殺されちゃいました、みたいな? 違うか。そして遺伝的に超進化した生命体ならもう少し意思疎通が何かあってもいいと思います(←ゴジラが突然やってくる大災害のメタファであるのは承知しています)。なお、会社で既に見たSさんとシン・ゴジラの話をしていたら、それを聞いたRちゃんは「見ようかと思っていたけど、そんな動物虐待映画、苦手だからダメ鴨」って言ってました。
「君の名は。」は、周囲の評判がよかったので見に行き、まあ割と面白かったですが(←エラソー?)、盛り上がる場面で必ず歌詞入りの曲ががんがんかかるのが本当に邪魔でした。あの一連の曲は別に嫌いじゃないけど、映画の中の曲は照明やセットと同じでその場面の中に溶け込んでいるべきのものじゃないのかなあ。
「秘密 THE TOP SECRET」と「ミュージアム」は我らが大友Dの監督作品。「秘密」は原作のファンなのでキャストに不満はあったものの、思っていたよりも漫画と映画は別物、として鑑賞できました。そういえばこのときは珍しく舞台挨拶付きの上映を見ました。上映後の舞台挨拶に大友Dと鷲津、じゃない、大森南朋が登場して司会の方の「大友さんと大森さんは「ハゲタカ」以来の盟友ですよね」のセリフにウハウハしたんだった(笑)。この時の挨拶で大友さんは映画オリジンルキャラ・眞鍋(大森南朋)は、物語を引っ掻き回すトリックスターで、原作が強烈な話なので原作から自由になりたいという気持ちの表れでもあると言ってました。ううううむ、引っ掻き回すキャラであり、クールで合理的思考(のはずの)蒔(生田斗真)との対比となる人物として設定されているんだろうけど、現代でもあんな刑事そんなにいないんじゃね?というくらいの昔ながらの刑事で、なーんかそんなにうまく使い切れてないなーという印象も。肝心の蒔のキャラは生田斗真じゃないだろっというのは置いておいて、映画の蒔はあれでいいんだろうけど、なんかわかりやすすぎじゃないのか?と思いました。
原作は死体から脳だけ取り出してそこから情報を引き出し、そこで死者が抱えていた「秘密」が色々明らかになるという話です。映画では脳だけじゃなく死者本体まるまる写っていたし、脳から情報を取り出す方法も媒介者の頭にどこぞの怪しい宗教みたいなケーブルもじゃもじゃのヘッドセットをつけるというビジュアルで、いくら原作と映画は別物だといってもなんじゃそりゃーーーと思いましたよ。でも漫画と違って脳だけ取り出して映像にしたらグロっぽいし、ビジュアル的に本体があったほうが見栄えがするからでは?と思ってましたが、それはどうやら違ったみたいでした。大友さんのトークイベントに参加してそこらへんの説明を聞き、現代の科学技術から発展的に想定できる、可能な限り未来のリアルに近い表現としてああなったというのには納得いたしました。でも私はSFなんだから、というか現代から50年も未来の話なんだし何でもアリだと思うですよ。
勿論SFだから何やってもOKというわけではなく、読者や観客を納得させてくれたら、あるいはうまく丸め込まれてしまえれば全然OKという話です。本物の「嘘」を見せてくれよ。……大友さん、SFが超苦手なんじゃないの? つか、大友さんは「秘密」の設定を借りているだけで現代の物語として見せているのかなあ?? だとしたら真鍋のキャラも絹子(織田梨沙)のキャラと展開も、まあそういうもんかもと納得できるけど。携帯電話も確かスマホじゃなかったしそういうことかしら。そして好きか嫌いかと言われたら、好きじゃない。
そして「ミュージアム」。これは雨の日だけに起きる猟奇殺人事件の謎を追う刑事と八面六臂なカエルのマスクをつけた犯人との闘いというお話に全く興味が持てなかったので見る予定じゃなかったのですが、番宣でカエル男役の妻夫木聡を見て、カエル萌え者として見ました(←非常にいかがなものかな鑑賞態度)。これ、よくR指定にならなかったなあ。よくよく見ると直接的なグロ描写は結構避けられているから? 番宣以外の予備知識なしに見たのでびっくりだよ。
うーむ、なんというか……。カエルマスクであんな不審な行動をしていたら目立つだろというのは置いておく。東京では突飛な行動や変な扮装をしていてもみんな見ても見ない振りするしね。犯人が被害者の遺体を自分の作品として完成させるためにアレンジするというのも置いておく。「犬神家の一族」とか「獄門島」とかでもあるしね。でもさー、あそこまで手の込んだアレンジをしたら加工工程での発覚率がとてつもなく上がると思うですよ。そりゃそういう話だからと言われたらそれまでだけど。他にも色々突っ込みどころが満載だし、第一、前半はいいけど後半は登場人物たちがベラベラ喋りすぎたりなんだりで何だか長いなあと思いました。それにあんな種類の犯行をやらかす犯人には、とってつけたような犯行動機というか過去って本当に必要かなあ? むしろ徹底的にサイコパスであることを描写したほうがもっと怖いんじゃなかろうか。原作読んでないからわかってないけど。
「何者」、原作は未読。「桐島、部活やめるってよ」も映画は見たけど原作は未読。面白かった。就職活動に苦戦する大学生たちの物語だけど、タイトルからもわかるように老若男女問わず見る人を選ばない話だった。就活中の学生たちという設定だけでスルーしている人もいるかもしれないが、それは登場人物たちの立ち位置にすぎない。なぜ自分は肯定されないのか、なぜ自分は選ばれないのか。ある意味、昨年のヒットドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」と出発点は同じだとも言える。自分を追求し、自分が何者なのかを考えて、曝け出し、開き直らなきゃなくてはならないのは結構辛い。
「スターウォーズ Episode 4」の前日譚である「ローグ・ワン」。前にも書いたけど、私は「スターウォーズ」にはトラウマがあります。1977年、一番最初にアメリカで公開された後、日本での公開が1年後だったために日本公開時にはあらかた情報が露出され尽くして、待っていた1年間の間に勝手に期待しすぎて実物を見終わった後にガッカリしたという記憶があります。なので私は「スターウォーズ」はそんなに大好きというわけじゃないけど公開されたらすぐに見にいく!という癖がついてしまいました。「ローグ・ワン」も特に期待はしていなかったですが、ネタバレされるのが嫌で公開翌日に見に行きました。番外編?スピンオフ?のせいか通常のスターウォーズのようなファンタジーではなく、どちらかというと戦場映画で、そしてこう言う種類のゲームみたいだった。なんかこう、初心者には優しくないし、ここをこうしたらフラグが立って先に進めて、大事なものがなんでそんな変なところに設置してあるんだ??みたいな。でも「スターウォーズ」本編よりはもしかすると好きかも。……もう、どんだけ「スターウォーズ」にこだわっているだか(笑)。
今週こそはあの「この世界の片隅に」を見に行こうかと思いつつ、全然気が進まない。それよりも1月20日から公開予定の「ルパン三世 カリオストロの城 MX4D版」の方が格段に気になっているのだが。
2016/01/28「ブリッジ・オブ・スパイ」
2016/02/08「オデッセイ」
2016/03/14「マネー・ショート華麗なる大逆転」
2016/03/23「リリーのすべて」
2016/04/20「スポットライト」
2016/05/18「殿、利息でござる!」
2016/05/25「ズートピア」
2016/05/30「64 前編」
2016/06/08「素敵なサプライズ」
2016/06/15「64 後編」
2016/08/15「シン・ゴジラ」
2016/08/17「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」
2016/08/19「秘密 THE TOP SECRET」
2016/09/07「シン・ゴジラ」(2回目)
2016/09/07「君の名は。」
2016/10/19「お父さんと伊藤さん」
2016/10/19「ハドソン川の奇跡」
2016/10/26「スター・トレック BEYOND」
2016/11/09「湯を沸かすほどの熱い愛」
2016/11/11「何者」
2016/11/18「ミュージアム」
2016/11/25「92歳のパリジェンヌ」
2016/11/25「ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅」
2016/12/17「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」
この中でベスト1を選ぶとしたら「シン・ゴジラ」かなあ。「ルーム」とか「キャロル」とか「帰ってきたヒトラー」とか「怒り」とか「ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ」とか、見たいものは結構あったのになかなか行けなかったのが残念。映画を見たら忘れないうちにメモを取っておいたりtwitterでつぶやくようにしているんだけど、去年前半はこのメモがほとんどなくて、「ブリッジ・オブ・スパイ」なんか"トム・ハンクスが登場するまで眠い"としか書いてない(笑)。「マネー・ショート華麗なる大逆転」も"MTVみたいな映画""(登場人物が)誰が誰だかわからない"としか書いてないし。まあ「ブリッジ・オブ・スパイ」はロシア人のスパイのおじいさんが良かったですね。
なお私は映画は基本一人で見に行きますが、映画を映画館に見にいく同僚と映画の話は結構します。話題の映画は押さえておくRちゃん(最新ヒット映画を誰かが見てくると最後がどうなったか聞いてくるので「いや、まだ見てない人にネタバレな話はできないよ」と言うと「私気にしませんから」と言うけど)、ヒット映画も押さえているけどたまに興味本位で変な映画も見るクールビューティなSさん(去年は「インデペンデンスデイ・リサージェンス」について色々語ってくれましたw)、手堅いミニシアター系映画をたまに見ているY岡さん(ドラマ「ハゲタカ」では加藤さん萌え←別に知らなくても困らない情報)、そして割とディープなセンも押さえているM田さんとか(M田さんは「パシフィック・リム」を10回見たそうだ。あれ?15回だったかな?とにかく聞いた時にびっくりしたくらい多かった)。
さて。「オデッセイ」はまたリドリー・スコットに騙されるんじゃないか?(「映画「プロメテウス」」)と思って用心していたけど、非常に真正面から地球以外の空間でのサバイバルを描いていて面白かった。科学的にこれはアリなのか?とか、色々すっ飛ばしているなーとか、やっぱりこれくらいポジティブじゃないと宇宙空間では生きて行けないだろうなとか思いましたが。
ドラマ「64」が素晴らしかったので(2016年1月3日「2015年のテレビドラマ」)興味本位で映画「64」を見てみたら前編は良かったです。それで後編も見に行ったら、そりゃもうバカかと。これについては記事を何度も書きかけては消して結局アップしていませんが、結構長々と書いたし勿体無いので超遅ればせながら近日中に記事をアップする鴨。需要は全くないけどな。
「シン・ゴジラ」は2回見ました。同じ映画を2回見たのは「007スカイフォール」以来。つか、もう映画「ハゲタカ」の32回(「ハゲタカ映画祭を含むと33回)を超える映画は出ないの鴨(←当たり前)。最初、あの「エヴァンゲリオン」の庵野秀明とあの新しい方の「日本沈没」の樋口真嗣かよとちょっと舐めてました。しかも最初はなんなの、この「シン・ゴジラ」ってタイトル!?とか思っていたし。……すみません、面白かったです。徹底した災害シミュレーションドキュメンタリ風の本編はもちろんのこと、出だしの現代的なアイテムを使ったその他大勢の人々の描写のテンポもいいし、安保とかアメリカ対応とかの描き方が多分今までのドラマや映画では見られなかったような感じも面白かった。後半、今までの政治家がかなり一掃されたせいで新しい世代が頑張って大災厄に立ち向かうというのも良かった。でも皇居とか天皇の扱いをどうするかまではさすがに描けなかったのか、それともこれ以上余計な尺は取りたくなかったのかはちょと気になりました。音楽もオリジナルゴジラの曲が使われていて、自衛隊出動の場面とかにいつものゴジラの曲(曲名知らないけどゴジラが出現する場面の曲じゃなくて人類が反撃に出る場面の曲)が流れるとワクワクしちゃうし。映画が始まる前の昔の東宝のロゴマークも昔の怪獣映画みたいで良かったけど、映画本編が終わった後の画面の「終」の文字も良かった。センス・オブ・ワンダーってこういうことを言うんだなと実感しました。
映画「インデペンデンスデイ」を見たときは有名な場所や建物がズドーーーンと一気に破壊されるのが爽快でもあったけど、いやあ破壊されっぷりが「インデパンデンスデイ」の比じゃない。しかも東京で原発がメルトダウンしたらどうなるかみたいな話でもあるし、311後だからこそのゴジラ、日本製だからこそのゴジラですよ。うーむ、なんか「日本沈没」を思い出したですよ。作者の小松左京は日本の沈没よりも沈没した後、帰るべき場所を失った日本人の放浪の物語を描きたかったと聞いたことがあるので。
でもゴジラがやってくる目的は何?とか思うんだけど。本人にしてみればちょっと海辺に来て上陸したら何よりもガタイがでかいので色々皆に迷惑かけちゃったけど別に先制攻撃はしていないし、攻撃されたから反撃しているけど本人が積極的に攻撃しているわけじゃないし。ま、歩くだけであんだけ街を破壊し放射能撒き散らされちゃそりゃ人類がたまらんからもう帰ってよおお!つうもんだけど。人間が森を侵食していったせいで人里に熊が下りてきて、人気がない民家で食い物漁っていたら撃ち殺されちゃいました、みたいな? 違うか。そして遺伝的に超進化した生命体ならもう少し意思疎通が何かあってもいいと思います(←ゴジラが突然やってくる大災害のメタファであるのは承知しています)。なお、会社で既に見たSさんとシン・ゴジラの話をしていたら、それを聞いたRちゃんは「見ようかと思っていたけど、そんな動物虐待映画、苦手だからダメ鴨」って言ってました。
「君の名は。」は、周囲の評判がよかったので見に行き、まあ割と面白かったですが(←エラソー?)、盛り上がる場面で必ず歌詞入りの曲ががんがんかかるのが本当に邪魔でした。あの一連の曲は別に嫌いじゃないけど、映画の中の曲は照明やセットと同じでその場面の中に溶け込んでいるべきのものじゃないのかなあ。
「秘密 THE TOP SECRET」と「ミュージアム」は我らが大友Dの監督作品。「秘密」は原作のファンなのでキャストに不満はあったものの、思っていたよりも漫画と映画は別物、として鑑賞できました。そういえばこのときは珍しく舞台挨拶付きの上映を見ました。上映後の舞台挨拶に大友Dと鷲津、じゃない、大森南朋が登場して司会の方の「大友さんと大森さんは「ハゲタカ」以来の盟友ですよね」のセリフにウハウハしたんだった(笑)。この時の挨拶で大友さんは映画オリジンルキャラ・眞鍋(大森南朋)は、物語を引っ掻き回すトリックスターで、原作が強烈な話なので原作から自由になりたいという気持ちの表れでもあると言ってました。ううううむ、引っ掻き回すキャラであり、クールで合理的思考(のはずの)蒔(生田斗真)との対比となる人物として設定されているんだろうけど、現代でもあんな刑事そんなにいないんじゃね?というくらいの昔ながらの刑事で、なーんかそんなにうまく使い切れてないなーという印象も。肝心の蒔のキャラは生田斗真じゃないだろっというのは置いておいて、映画の蒔はあれでいいんだろうけど、なんかわかりやすすぎじゃないのか?と思いました。
原作は死体から脳だけ取り出してそこから情報を引き出し、そこで死者が抱えていた「秘密」が色々明らかになるという話です。映画では脳だけじゃなく死者本体まるまる写っていたし、脳から情報を取り出す方法も媒介者の頭にどこぞの怪しい宗教みたいなケーブルもじゃもじゃのヘッドセットをつけるというビジュアルで、いくら原作と映画は別物だといってもなんじゃそりゃーーーと思いましたよ。でも漫画と違って脳だけ取り出して映像にしたらグロっぽいし、ビジュアル的に本体があったほうが見栄えがするからでは?と思ってましたが、それはどうやら違ったみたいでした。大友さんのトークイベントに参加してそこらへんの説明を聞き、現代の科学技術から発展的に想定できる、可能な限り未来のリアルに近い表現としてああなったというのには納得いたしました。でも私はSFなんだから、というか現代から50年も未来の話なんだし何でもアリだと思うですよ。
勿論SFだから何やってもOKというわけではなく、読者や観客を納得させてくれたら、あるいはうまく丸め込まれてしまえれば全然OKという話です。本物の「嘘」を見せてくれよ。……大友さん、SFが超苦手なんじゃないの? つか、大友さんは「秘密」の設定を借りているだけで現代の物語として見せているのかなあ?? だとしたら真鍋のキャラも絹子(織田梨沙)のキャラと展開も、まあそういうもんかもと納得できるけど。携帯電話も確かスマホじゃなかったしそういうことかしら。そして好きか嫌いかと言われたら、好きじゃない。
そして「ミュージアム」。これは雨の日だけに起きる猟奇殺人事件の謎を追う刑事と八面六臂なカエルのマスクをつけた犯人との闘いというお話に全く興味が持てなかったので見る予定じゃなかったのですが、番宣でカエル男役の妻夫木聡を見て、カエル萌え者として見ました(←非常にいかがなものかな鑑賞態度)。これ、よくR指定にならなかったなあ。よくよく見ると直接的なグロ描写は結構避けられているから? 番宣以外の予備知識なしに見たのでびっくりだよ。
うーむ、なんというか……。カエルマスクであんな不審な行動をしていたら目立つだろというのは置いておく。東京では突飛な行動や変な扮装をしていてもみんな見ても見ない振りするしね。犯人が被害者の遺体を自分の作品として完成させるためにアレンジするというのも置いておく。「犬神家の一族」とか「獄門島」とかでもあるしね。でもさー、あそこまで手の込んだアレンジをしたら加工工程での発覚率がとてつもなく上がると思うですよ。そりゃそういう話だからと言われたらそれまでだけど。他にも色々突っ込みどころが満載だし、第一、前半はいいけど後半は登場人物たちがベラベラ喋りすぎたりなんだりで何だか長いなあと思いました。それにあんな種類の犯行をやらかす犯人には、とってつけたような犯行動機というか過去って本当に必要かなあ? むしろ徹底的にサイコパスであることを描写したほうがもっと怖いんじゃなかろうか。原作読んでないからわかってないけど。
「何者」、原作は未読。「桐島、部活やめるってよ」も映画は見たけど原作は未読。面白かった。就職活動に苦戦する大学生たちの物語だけど、タイトルからもわかるように老若男女問わず見る人を選ばない話だった。就活中の学生たちという設定だけでスルーしている人もいるかもしれないが、それは登場人物たちの立ち位置にすぎない。なぜ自分は肯定されないのか、なぜ自分は選ばれないのか。ある意味、昨年のヒットドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」と出発点は同じだとも言える。自分を追求し、自分が何者なのかを考えて、曝け出し、開き直らなきゃなくてはならないのは結構辛い。
「スターウォーズ Episode 4」の前日譚である「ローグ・ワン」。前にも書いたけど、私は「スターウォーズ」にはトラウマがあります。1977年、一番最初にアメリカで公開された後、日本での公開が1年後だったために日本公開時にはあらかた情報が露出され尽くして、待っていた1年間の間に勝手に期待しすぎて実物を見終わった後にガッカリしたという記憶があります。なので私は「スターウォーズ」はそんなに大好きというわけじゃないけど公開されたらすぐに見にいく!という癖がついてしまいました。「ローグ・ワン」も特に期待はしていなかったですが、ネタバレされるのが嫌で公開翌日に見に行きました。番外編?スピンオフ?のせいか通常のスターウォーズのようなファンタジーではなく、どちらかというと戦場映画で、そしてこう言う種類のゲームみたいだった。なんかこう、初心者には優しくないし、ここをこうしたらフラグが立って先に進めて、大事なものがなんでそんな変なところに設置してあるんだ??みたいな。でも「スターウォーズ」本編よりはもしかすると好きかも。……もう、どんだけ「スターウォーズ」にこだわっているだか(笑)。
今週こそはあの「この世界の片隅に」を見に行こうかと思いつつ、全然気が進まない。それよりも1月20日から公開予定の「ルパン三世 カリオストロの城 MX4D版」の方が格段に気になっているのだが。
けっこう見てるじゃないの、Tsumireさん。
「お父さんと伊藤さん」とか「92歳のパリジェンヌ」とか面白そう。
「何者」はどうだった?
超のつく映画オタクの知り合いが絶賛してたんだけど、世間的にはさっぱり評判聞かないんで、気になってた。
「64」の需要はここに一人いますんで、楽しみにしとるよ。ドラマが素晴らしかったので、映画には不安はあったが…
「お父さんと伊藤さん」とか「92歳のパリジェンヌ」とか面白そう。
「何者」はどうだった?
超のつく映画オタクの知り合いが絶賛してたんだけど、世間的にはさっぱり評判聞かないんで、気になってた。
「64」の需要はここに一人いますんで、楽しみにしとるよ。ドラマが素晴らしかったので、映画には不安はあったが…
2017/01/16(Mon) 22:49 | URL | oha~ | 【編集】
>けっこう見てるじゃないの、Tsumireさん。
でも見たかったのが見れていないのであんまり見た気がしないんだよね。私はテレビで映画は見ないので、映画館で見ておかないと見ないしさ。
>「何者」はどうだった?
記事に追加しておきました。これは苦戦する就活学生という設定のせいで他の世代にスルーされちゃったり、ドンピシャな世代や痛い過去を思い出している世代が過剰に声を上げていたりするんじゃないのかなあという気もするな。
>「64」の需要はここに一人いますんで、楽しみにしとるよ。
気が向いたら記事にするので見てね。
でもその前に昨日見た「この世界の片隅に」を記事にするかも。この映画は私は全く泣けなかったし、どこが泣くポイントなのかもわからなかったし、日常に戦争がある毎日の淡々とした描写がむしろ怖いんじゃないのか?と思ったんだけど。言葉やセリフでわざわざ説明はしないんだけど画面でちゃんと描写されているので色々な事が読み取れるし。いつ死ぬかわからない状況と、でも日々笑いがあったり辛くてもちゃんとお腹はすいたりというのがきっちり描かれていて、生きている人たちの毎日がちゃんと描かれてるだけに背景の戦いのある日常が際立って怖い映画だと思ったんだけどさー、検索してもそう思う人はいないみたいなんだよなー。そこらへんをもう少し書いておきたいと思ったんだよね。
でも見たかったのが見れていないのであんまり見た気がしないんだよね。私はテレビで映画は見ないので、映画館で見ておかないと見ないしさ。
>「何者」はどうだった?
記事に追加しておきました。これは苦戦する就活学生という設定のせいで他の世代にスルーされちゃったり、ドンピシャな世代や痛い過去を思い出している世代が過剰に声を上げていたりするんじゃないのかなあという気もするな。
>「64」の需要はここに一人いますんで、楽しみにしとるよ。
気が向いたら記事にするので見てね。
でもその前に昨日見た「この世界の片隅に」を記事にするかも。この映画は私は全く泣けなかったし、どこが泣くポイントなのかもわからなかったし、日常に戦争がある毎日の淡々とした描写がむしろ怖いんじゃないのか?と思ったんだけど。言葉やセリフでわざわざ説明はしないんだけど画面でちゃんと描写されているので色々な事が読み取れるし。いつ死ぬかわからない状況と、でも日々笑いがあったり辛くてもちゃんとお腹はすいたりというのがきっちり描かれていて、生きている人たちの毎日がちゃんと描かれてるだけに背景の戦いのある日常が際立って怖い映画だと思ったんだけどさー、検索してもそう思う人はいないみたいなんだよなー。そこらへんをもう少し書いておきたいと思ったんだよね。
2017/01/19(Thu) 23:07 | URL | tsumire→oha~さん | 【編集】
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