2023年01月02日 (月)
昨年に引き続き今年も前年に見た映画についてちょいと書き残しておきます。なお、昨年までの記事はこちら。
「2021年に見た映画」(2022年1月26日)
「2020年に見た映画」(2021年1月2日)
「2019年に見た映画」(2020年1月3日)
「2018年に見た映画」(2019年1月10日)
「2017年に見た映画」(2018年2月28日)
「2016年に見た映画」(2017年1月15日)
私が2022年に映画館で観た映画は以下の作品。
2022/01/14 映画「ハウス・オブ・グッチ」
2022/01/18 映画「ドント・ルック・アップ」
2022/05/12 映画「コーダ あいのうた」
2022/05/12 映画「ベルファスト」
2022/06/02 映画「シン・ウルトラマン」
2022/06/07 映画「大河への道」
2022/06/09 映画「クリーチャー・デザイナーズ ハリウッド特殊効果の魔術師たち」
2022/06/09 映画「ハケンアニメ!」
2022/06/16 映画「はい、泳げません。」
2022/06/16 映画「犬王」
2022/08/11 映画「メタモルフォーゼの縁側」
2022/09/08 映画「サバカン SABAKAN」
2022/09/08 映画「キングメーカー 大統領を作った男」
2022/09/15 映画「ベイビー・ブローカー」
2022/10/06 映画「ロード・オブ・ザ・リング」
2022/10/20 映画「アイ・アムまきもと」
2022/11/04 映画「マイ・ブロークン・マリコ」
2022/11/04 映画「線は、僕を描く」
2022/11/19 映画「すずめの戸締まり」
2022/12/03 映画「ある男」
2022/12/06 映画「奈落のマイホーム」
以上、21本。2021年の25本、コロナ禍で映画館も休館していた時期もあった2020年でも26本なのに、少ない!実は映画を全然見ていなかった期間は2月に脳梗塞になって仕事が無茶苦茶忙しい中、2月3月と検査三昧、そして仕事が無茶苦茶忙しいのに3月4月と花見を優先していたので映画を見ていなかったという…。私の場合は超軽症で済んだので体に重い障害が残るような事もなかったですが(それでも左足先はちょくちょく痺れた感じが残っている)、いやー、健康大事。皆様もお気をつけて。
2022年は見そびれたものが結構あって「トップガン マーヴェリック」なんかランチ仲間4人のうち、見てないのが私だけだったと言う(笑)。「RRR」は気になっていたんだけど上映時間がとてつもなく長いらしいので気力体力が持たなさそうで見ていない。「沈黙のパレード」は、「ガリレオ」映画版のうち「真夏の方程式」が非常に良かったので期待していたものの、テレビで放映されたスペシャルドラマを見て観に行くのをやめたんだったっけな。「PLAN75」はお話が気になっていたんだけど、他のもっと明るめな映画の方を優先していたら観そびれてしまいました。「ミセス・ハリス、パリへ行く」「スペンサー ダイアナの決意」「川っぺりムコリッタ」もなんとなく後回しにしてしまった作品。
「大怪獣のあとしまつ」は予告編が面白そうだったのでみる予定だったけど、評判が本当に悪くて、そんなに悪いならなおのこと観てみようかと思っていたのに2月3月に引っかかって観に行けず。タイミングが合わないとあっという間に色々見逃してしまいます。

「ハウス・オブ・グッチ」
「巨匠リドリー・スコット監督が、ファッションブランド「GUCCI(グッチ)」の創業者一族の崩壊を描いたサスペンスドラマ。サラ・ゲイ・フォーデンのノンフィクション小説「ハウス・オブ・グッチ」を原作に、グッチ一族の確執と3代目社長マウリツィオ・グッチ暗殺事件を描き出す」(映画.com)
ブランド物には興味がないので鞄も靴も区別がつかないけど実話ベースの話は好きで見てみたら「華麗なる一族」じゃなくて同族経営ってやつは、な話だった。最初から野望を秘めているパトリツィア役のレディーガガがナイス。彼女の方が格段に経営の才能があったのでは。
「ドント・ルック・アップ」
「レオナルド・ディカプリオとジェニファー・ローレンスが主演し、彗星衝突という地球の危機を察知した落ちこぼれの天文学者と教え子が、世界中にその事実を伝えようと奔走する姿を、「バイス」「マネー・ショート 華麗なる大逆転」のアダム・マッケイ監督が描いたコメディドラマ」(映画.com)
巨大な彗星が地球に衝突して半年後には人類が滅亡するかもしれないという時、全人類が一致団結して大災厄に立ち向かうというよくある物語よりも、こうして目先の利益のために厄介事は先送り、いざ彗星が目に見えてきても現実を見ないという方が凄くリアル。面白かった。
「コーダ あいのうた」
「家族の中でただひとり耳の聞こえる少女の勇気が、家族やさまざまな問題を力に変えていく姿を描いたヒューマンドラマ」(映画.com)
面白かった。何よりも主人公の歌声の説得力と魅力、そして手話って絵文字みたいというか体を使った言語である事を実感。でもスマホがあるならもう少し何とかなるのでは?とか、それなりの描写はあるけど貧困家庭のヤングケアラー問題は解決したのか?と心配になった。しかし。音がある世界に生きる少女とそうではない世界に生きる家族の物語であり、越えられない壁や葛藤を描いているので音がない場面もとても重要なのに!ちょっと離れた席からずっといびきが聞こえていたんだがーー!どこのおっさんだよ!(←偏見)と思ったら若い男の子だった。
「ベルファスト」
「俳優・監督・舞台演出家として世界的に活躍するケネス・ブラナーが、自身の幼少期の体験を投影して描いた自伝的作品」(映画.com)
宗教対立で暴動勃発の1969年ベルファスト、9歳のバディから見た日常。大人には混乱と苦悩の日々だけど子どもには何かあっても変わる事ないと思い込んでいた場所と周囲の人々。訳わからない暴力で失われてもそこに確かにあったもの。海の底に沈んだ都を思い返すようなもの鴨。
「シン・ウルトラマン」
「犬王」を見ようか「大河への道」を見ようか「オードリー・ヘップバーン」を見るか迷って噂の山本耕史目当てに鑑賞。なるほど、確かに「シン・ゴジラ」とは違う。「シン・ゴジラ」はとんでもない被害をもたらす大災害として(ゴジラのような未知の生物が出現するかどうかに限らず各種の未知の災害として)実際に起こりうる可能性がないわけでもないし災害が実際に起こった場合の各方面の対応と展開が面白かったけど、「シン・ウルトラマン」はディザスター映画ではない。本家ウルトラマンのパロディ的な場面があったり、リアルさよりもわざと昔の特撮っぽさを残しているあたり、これは庵野秀明のスケールのでかい二次創作なのでは?
「大河への道」
「落語家・立川志の輔による新作落語「大河への道 伊能忠敬物語」を映画化。主演の中井貴一をはじめ、松山ケンイチ、北川景子らキャストがそれぞれ1人2役を務め、現代を舞台に繰り広げられる大河ドラマ制作の行方と、200年前の日本地図完成に隠された感動秘話を描き出す」(映画.com)
期待してなかったけど思いの外面白かった。現代パートは松竹コメディっぽいと言うか色々わざとらしくてお笑いのお芝居みたいだったけど、江戸時代パートはちょっとしたサスペンスコメディになっているし、最後の日本地図の見せ方もよかった。
「クリーチャー・デザイナーズハリウッド特殊効果の魔術師たち」
映画やドラマそのものも好きだけど作り手の話はもっと大好物。異獣製作や特殊メイクとかの世界かと思ったらありえない物やあり得ない世界を作り出す人々の話で、もっとスケールがでかくて非常に興味深く面白かった。
「ハケンアニメ!」
「直木賞作家・辻村深月がアニメ業界で奮闘する人々の姿を描いた小説「ハケンアニメ!」を映画化。地方公務員からアニメ業界に飛び込んだ新人監督・斎藤瞳は、デビュー作で憧れの天才監督・王子千晴と業界の覇権をかけて争うことに」(映画.com)
なんてすごい愛がある作品なんだ。崖っぷちの新人監督チームと伝説の天才監督チームが激突するアニメ作品対決をわかりやすく面白く見せるだけでなく、それぞれの思いをちゃんと作品で見せるお仕事ドラマとしても面白く、何よりもそれぞれの陣営が制作する劇中アニメの説得力が本当に素晴らしい。まあ実際にライバル作品を同じ時間帯にわざわざぶつけるなんて今時はやらないような気がするけど。でも面白かった。
「はい、泳げません。」
「水泳教室を舞台に“泳げない男”と“泳ぐことしかできない女”の希望と再生を描く」(映画.com)
朝の情報番組での番宣をチラ見して面白そうかもと予備知識なしに鑑賞。顔を水につけることさえダメな42歳のカナヅチが水泳教室に通い始める。長谷川博己はこういうすっとこどっこいな役が似合うなと見てたら、想定外にシリアスな展開でビックリ。まあ面白いけど色々エピソードが散漫な感じも。
「犬王」(アニメ)
「南北朝~室町期に活躍した実在の能楽師・犬王をモデルにした古川日出男の小説「平家物語 犬王の巻」を、「夜明け告げるルーのうた」の湯浅政明監督が映像化した長編ミュージカルアニメ」(映画.com)。
脚本が「アンナチュラル」「逃げ恥」「MIU404」の野木亜紀子、キャラクター原案が「ピンポン」の松本大洋、そしてアニメ映像化が湯浅政明と言う取り合わせで期待大で鑑賞。様式美とロックオペラ的な見せ方とどんどん爆発拡大してゆくかのようなビジュアル。ものすごく派手な奇祭を見たかのような、「あれは一体なんだったんだ?」と言うのが1番の感想かも。確かに凄いし、手塚治虫の「どろろ」的な展開や、その時に熱狂的な支持を得たのに今では残っているのは名前のみという伝説の能楽師の物語なのに、あんまりドラマを感じなかった。
「メタモルフォーゼの縁側」
「鶴谷香央理の漫画「メタモルフォーゼの縁側」を芦田愛菜と宮本信子の共演で実写映画化し、ボーイズラブ漫画を通してつながる女子高生と老婦人の交流を描いた人間ドラマ」(映画.com)
好きなものを好きと言って語り合える友達がいる事。原作もそんな幸せな作品だったけど映画もまた原作と多少違いはあるけれど幸せな作品だった。面白かった。でもうらら(芦田愛菜)が描く作品が絶妙に下手くそで、一体誰が描いているんだ?と思ったら原作者だった(笑)。
「サバカン SABAKAN」
「1980年代の長崎を舞台に、2人の少年が繰り広げる冒険と、それぞれの家族との愛情に満ちた日々を描いた青春ドラマ」(映画.com)
予備知識ゼロで見たので最初は草彅剛が主役かと思ったら違った。1980年代、夏休みの冒険と諸々を経て何度も「またね!」と言い合えるようになった2人の少年の物語。スタンド・バイ・ミー的な話かと思ったらちょっと違った。彼らを見守る大人達がまたいい。ナイスな夏休み映画。
「キングメーカー 大統領を作った男」
「韓国の名優ソル・ギョングと「パラサイト 半地下の家族」のイ・ソンギュンの共演で、韓国大統領選挙の裏側を描いたポリティカルサスペンス」(映画.com)
韓国の史実ベース劇でこれは特に人、大統領候補の光の男と選挙参謀の影の男が中心の物語。影の男が勝つために手段を選ばずやらかす事がもはや漫画的ですらあるけどほぼ事実というのも凄い。面白かったけど俳優の声があまりにも良すぎると鑑賞の邪魔になるんだな。
「ベイビー・ブローカー」
「「万引き家族」の是枝裕和監督が、「パラサイト 半地下の家族」の名優ソン・ガンホを主演に初めて手がけた韓国映画。子どもを育てられない人が匿名で赤ちゃんを置いていく「赤ちゃんポスト(ベイビー・ボックス)」を介して出会った人々が織り成す物語を、オリジナル脚本で描く」(映画.com)
プロのブローカーにしては素人くさいのは結局彼らが本物のワルにはなれない人達だからなのか?緊迫感が殆ど感じられないロードムービーなのに先がどうなるのかわからない。"普通"の家族を持つ事なく大人になった人達が旅を経て行き着く家族の形はファンタジーなの鴨。
「ロード・オブ・ザ・リング」
原作は未読。当時映画館で予告編を見てこれは映画館で見なくちゃダメだと思いつつ仕事や育児で忙しくて見ずじまいだったけど、やっと見ることができた。凄い作品だったけどやっぱり20年前に見たかった鴨。今見てもすごい作品なんだけど20年前ならあのスケールのでかい画面をもっと驚きを持って見ることができたはず。見るべき作品は見るべき時に観なくちゃダメよね。そして3時間もの超スペクタクルを見る気力と体力がある若いうちに見とくべきだった(泣)。映画館では20年前の映画なのにぎっしり満席で、エンドロールが流れても立つ人もあまりいなくて、多分「ロード・オブ・ザ・リング」を初めて観たのは私だけだったのでは。この後、映画館では続編の「二つの塔」と「王の帰還」の上映予定もあったけど、また3時間以上ずつ見るだけの体力がなさそうで、断念。
「アイ・アムまきもと」
「「舞妓 Haaaan!!!」の水田伸生監督と阿部サダヲが4度目のタッグを組み、2013年製作のイギリス・イタリア合作映画「おみおくりの作法」を原作に描いたヒューマンドラマ」(映画.com)
予告編が面白そうだったけど「おみおくりの作法」のリメイクと聞いてちと迷う。元映画はいいんだけどラストがちょっと寂しすぎるので。でも淡々としていた元映画よりもじんわりとしたおかしみもあって実に日本的になってる。そして阿部サダヲって本当に特異な役者さんなんだな。
「マイ・ブロークン・マリコ」
「鬱屈した日々を送っていた会社員・シイノトモヨは、親友のイカガワマリコが亡くなったことをテレビのニュースで知る。マリコは幼い頃から、実の父親にひどい虐待を受けていた。そんなマリコの魂を救うため、シイノはマリコの父親のもとから遺骨を奪うことを決意」(映画.com)
原作は未読。親友マリコの突然の死、父親の暴力によってどんどん面倒臭くて厄介な女になってゆくマリコの記憶が綺麗な物だけになって行く事に抗うシイノ。目線の行き着く先が死であろう事が想像できるマリコに対して、シイノが生の世界の人である事がよくわかる。
「線は、僕を描く」
「水墨画の世界を題材にした砥上裕將の青春小説「線は、僕を描く」を、横浜流星の主演、「ちはやふる」の小泉徳宏監督のメガホンで映画化」(映画.com)
原作は未読。お話に意外性はなく真っ直ぐな青春ストーリーだけどメインの二人がちゃんとしたライバルとして描かれているのがいい。舞台も衣装も基本は白黒でおさえて(墨着いたら洗濯大変!)見せる水墨画の世界が美しくて素晴らしい。そしてエンドクレジットが特にいい。
「すずめの戸締まり」(アニメ)
同僚が「すずめの戸締まり」を見てきて「何というか微妙。感想を聞きたいから見てきて」とリクエストを受けての鑑賞。ディザスター映画、歴史的ミステリー、ロードムービー、登場人物たちの過去の謎、面白い要素をこれでもかと詰め込んでいるけど、何を描きたいのかよくかからない。ワクワクはしなかったというか、細かいところがすごく気になって集中できなかった。
「ある男」
原作は未読。死んだ夫は何者だったのか?ミステリーかと思ったら実の名前を捨てて死んでしまった男「X」だけでなく「ある男」になりうる人達の話でもあった。「X」の過去を調べるうちに主人公・城戸(妻夫木聡)の輪郭がどんどんぼやけてゆく。表面上は笑顔でやり過ごしていた城戸の眉間にどんどん縦皺が。面白かった。
「奈落のマイホーム」
「都会の中心に突如として現れた巨大な陥没穴「シンクホール」にマンションごと巻き込まれた人々の運命を描いた韓国発のサバイバルスリラー」(映画.com)
欠陥住宅が崩壊して500mも沈下ってどんだけ欠陥なんだよ!悲惨で絶望的な状況からの脱出にポセイドンアドベンチャーを思い出したけど後半そんな感じ。でも終始コミカルな場面があるのでそんなに暗く重くならず、アトラクション感があって思っていたよりも軽く見られる鴨。サバイバルではあるけどスリラーではないし。
2022年、特に絶対これ!というのはないけど、この中で強いていえば「ハケンアニメ!」あたりが一番印象に残ったかなあ。「メタモルフォーゼの縁側」も良かったけど、どっちもオタクの世界(笑)。「犬王」はビジュアルがとにかくすごいんだけど、物語としてはどうなんだろう。
さて相変わらず家では集中して映画を見られない体質なので、今年も映画は映画館で見ます。新型コロナ感染症の第8波がきても今は緊急事態宣言も出ないし映画館も閉館しないしね。
「2021年に見た映画」(2022年1月26日)
「2020年に見た映画」(2021年1月2日)
「2019年に見た映画」(2020年1月3日)
「2018年に見た映画」(2019年1月10日)
「2017年に見た映画」(2018年2月28日)
「2016年に見た映画」(2017年1月15日)
私が2022年に映画館で観た映画は以下の作品。
2022/01/14 映画「ハウス・オブ・グッチ」
2022/01/18 映画「ドント・ルック・アップ」
2022/05/12 映画「コーダ あいのうた」
2022/05/12 映画「ベルファスト」
2022/06/02 映画「シン・ウルトラマン」
2022/06/07 映画「大河への道」
2022/06/09 映画「クリーチャー・デザイナーズ ハリウッド特殊効果の魔術師たち」
2022/06/09 映画「ハケンアニメ!」
2022/06/16 映画「はい、泳げません。」
2022/06/16 映画「犬王」
2022/08/11 映画「メタモルフォーゼの縁側」
2022/09/08 映画「サバカン SABAKAN」
2022/09/08 映画「キングメーカー 大統領を作った男」
2022/09/15 映画「ベイビー・ブローカー」
2022/10/06 映画「ロード・オブ・ザ・リング」
2022/10/20 映画「アイ・アムまきもと」
2022/11/04 映画「マイ・ブロークン・マリコ」
2022/11/04 映画「線は、僕を描く」
2022/11/19 映画「すずめの戸締まり」
2022/12/03 映画「ある男」
2022/12/06 映画「奈落のマイホーム」
以上、21本。2021年の25本、コロナ禍で映画館も休館していた時期もあった2020年でも26本なのに、少ない!実は映画を全然見ていなかった期間は2月に脳梗塞になって仕事が無茶苦茶忙しい中、2月3月と検査三昧、そして仕事が無茶苦茶忙しいのに3月4月と花見を優先していたので映画を見ていなかったという…。私の場合は超軽症で済んだので体に重い障害が残るような事もなかったですが(それでも左足先はちょくちょく痺れた感じが残っている)、いやー、健康大事。皆様もお気をつけて。
2022年は見そびれたものが結構あって「トップガン マーヴェリック」なんかランチ仲間4人のうち、見てないのが私だけだったと言う(笑)。「RRR」は気になっていたんだけど上映時間がとてつもなく長いらしいので気力体力が持たなさそうで見ていない。「沈黙のパレード」は、「ガリレオ」映画版のうち「真夏の方程式」が非常に良かったので期待していたものの、テレビで放映されたスペシャルドラマを見て観に行くのをやめたんだったっけな。「PLAN75」はお話が気になっていたんだけど、他のもっと明るめな映画の方を優先していたら観そびれてしまいました。「ミセス・ハリス、パリへ行く」「スペンサー ダイアナの決意」「川っぺりムコリッタ」もなんとなく後回しにしてしまった作品。
「大怪獣のあとしまつ」は予告編が面白そうだったのでみる予定だったけど、評判が本当に悪くて、そんなに悪いならなおのこと観てみようかと思っていたのに2月3月に引っかかって観に行けず。タイミングが合わないとあっという間に色々見逃してしまいます。

「ハウス・オブ・グッチ」
「巨匠リドリー・スコット監督が、ファッションブランド「GUCCI(グッチ)」の創業者一族の崩壊を描いたサスペンスドラマ。サラ・ゲイ・フォーデンのノンフィクション小説「ハウス・オブ・グッチ」を原作に、グッチ一族の確執と3代目社長マウリツィオ・グッチ暗殺事件を描き出す」(映画.com)
ブランド物には興味がないので鞄も靴も区別がつかないけど実話ベースの話は好きで見てみたら「華麗なる一族」じゃなくて同族経営ってやつは、な話だった。最初から野望を秘めているパトリツィア役のレディーガガがナイス。彼女の方が格段に経営の才能があったのでは。
「ドント・ルック・アップ」
「レオナルド・ディカプリオとジェニファー・ローレンスが主演し、彗星衝突という地球の危機を察知した落ちこぼれの天文学者と教え子が、世界中にその事実を伝えようと奔走する姿を、「バイス」「マネー・ショート 華麗なる大逆転」のアダム・マッケイ監督が描いたコメディドラマ」(映画.com)
巨大な彗星が地球に衝突して半年後には人類が滅亡するかもしれないという時、全人類が一致団結して大災厄に立ち向かうというよくある物語よりも、こうして目先の利益のために厄介事は先送り、いざ彗星が目に見えてきても現実を見ないという方が凄くリアル。面白かった。
「コーダ あいのうた」
「家族の中でただひとり耳の聞こえる少女の勇気が、家族やさまざまな問題を力に変えていく姿を描いたヒューマンドラマ」(映画.com)
面白かった。何よりも主人公の歌声の説得力と魅力、そして手話って絵文字みたいというか体を使った言語である事を実感。でもスマホがあるならもう少し何とかなるのでは?とか、それなりの描写はあるけど貧困家庭のヤングケアラー問題は解決したのか?と心配になった。しかし。音がある世界に生きる少女とそうではない世界に生きる家族の物語であり、越えられない壁や葛藤を描いているので音がない場面もとても重要なのに!ちょっと離れた席からずっといびきが聞こえていたんだがーー!どこのおっさんだよ!(←偏見)と思ったら若い男の子だった。
「ベルファスト」
「俳優・監督・舞台演出家として世界的に活躍するケネス・ブラナーが、自身の幼少期の体験を投影して描いた自伝的作品」(映画.com)
宗教対立で暴動勃発の1969年ベルファスト、9歳のバディから見た日常。大人には混乱と苦悩の日々だけど子どもには何かあっても変わる事ないと思い込んでいた場所と周囲の人々。訳わからない暴力で失われてもそこに確かにあったもの。海の底に沈んだ都を思い返すようなもの鴨。
「シン・ウルトラマン」
「犬王」を見ようか「大河への道」を見ようか「オードリー・ヘップバーン」を見るか迷って噂の山本耕史目当てに鑑賞。なるほど、確かに「シン・ゴジラ」とは違う。「シン・ゴジラ」はとんでもない被害をもたらす大災害として(ゴジラのような未知の生物が出現するかどうかに限らず各種の未知の災害として)実際に起こりうる可能性がないわけでもないし災害が実際に起こった場合の各方面の対応と展開が面白かったけど、「シン・ウルトラマン」はディザスター映画ではない。本家ウルトラマンのパロディ的な場面があったり、リアルさよりもわざと昔の特撮っぽさを残しているあたり、これは庵野秀明のスケールのでかい二次創作なのでは?
「大河への道」
「落語家・立川志の輔による新作落語「大河への道 伊能忠敬物語」を映画化。主演の中井貴一をはじめ、松山ケンイチ、北川景子らキャストがそれぞれ1人2役を務め、現代を舞台に繰り広げられる大河ドラマ制作の行方と、200年前の日本地図完成に隠された感動秘話を描き出す」(映画.com)
期待してなかったけど思いの外面白かった。現代パートは松竹コメディっぽいと言うか色々わざとらしくてお笑いのお芝居みたいだったけど、江戸時代パートはちょっとしたサスペンスコメディになっているし、最後の日本地図の見せ方もよかった。
「クリーチャー・デザイナーズハリウッド特殊効果の魔術師たち」
映画やドラマそのものも好きだけど作り手の話はもっと大好物。異獣製作や特殊メイクとかの世界かと思ったらありえない物やあり得ない世界を作り出す人々の話で、もっとスケールがでかくて非常に興味深く面白かった。
「ハケンアニメ!」
「直木賞作家・辻村深月がアニメ業界で奮闘する人々の姿を描いた小説「ハケンアニメ!」を映画化。地方公務員からアニメ業界に飛び込んだ新人監督・斎藤瞳は、デビュー作で憧れの天才監督・王子千晴と業界の覇権をかけて争うことに」(映画.com)
なんてすごい愛がある作品なんだ。崖っぷちの新人監督チームと伝説の天才監督チームが激突するアニメ作品対決をわかりやすく面白く見せるだけでなく、それぞれの思いをちゃんと作品で見せるお仕事ドラマとしても面白く、何よりもそれぞれの陣営が制作する劇中アニメの説得力が本当に素晴らしい。まあ実際にライバル作品を同じ時間帯にわざわざぶつけるなんて今時はやらないような気がするけど。でも面白かった。
「はい、泳げません。」
「水泳教室を舞台に“泳げない男”と“泳ぐことしかできない女”の希望と再生を描く」(映画.com)
朝の情報番組での番宣をチラ見して面白そうかもと予備知識なしに鑑賞。顔を水につけることさえダメな42歳のカナヅチが水泳教室に通い始める。長谷川博己はこういうすっとこどっこいな役が似合うなと見てたら、想定外にシリアスな展開でビックリ。まあ面白いけど色々エピソードが散漫な感じも。
「犬王」(アニメ)
「南北朝~室町期に活躍した実在の能楽師・犬王をモデルにした古川日出男の小説「平家物語 犬王の巻」を、「夜明け告げるルーのうた」の湯浅政明監督が映像化した長編ミュージカルアニメ」(映画.com)。
脚本が「アンナチュラル」「逃げ恥」「MIU404」の野木亜紀子、キャラクター原案が「ピンポン」の松本大洋、そしてアニメ映像化が湯浅政明と言う取り合わせで期待大で鑑賞。様式美とロックオペラ的な見せ方とどんどん爆発拡大してゆくかのようなビジュアル。ものすごく派手な奇祭を見たかのような、「あれは一体なんだったんだ?」と言うのが1番の感想かも。確かに凄いし、手塚治虫の「どろろ」的な展開や、その時に熱狂的な支持を得たのに今では残っているのは名前のみという伝説の能楽師の物語なのに、あんまりドラマを感じなかった。
「メタモルフォーゼの縁側」
「鶴谷香央理の漫画「メタモルフォーゼの縁側」を芦田愛菜と宮本信子の共演で実写映画化し、ボーイズラブ漫画を通してつながる女子高生と老婦人の交流を描いた人間ドラマ」(映画.com)
好きなものを好きと言って語り合える友達がいる事。原作もそんな幸せな作品だったけど映画もまた原作と多少違いはあるけれど幸せな作品だった。面白かった。でもうらら(芦田愛菜)が描く作品が絶妙に下手くそで、一体誰が描いているんだ?と思ったら原作者だった(笑)。
「サバカン SABAKAN」
「1980年代の長崎を舞台に、2人の少年が繰り広げる冒険と、それぞれの家族との愛情に満ちた日々を描いた青春ドラマ」(映画.com)
予備知識ゼロで見たので最初は草彅剛が主役かと思ったら違った。1980年代、夏休みの冒険と諸々を経て何度も「またね!」と言い合えるようになった2人の少年の物語。スタンド・バイ・ミー的な話かと思ったらちょっと違った。彼らを見守る大人達がまたいい。ナイスな夏休み映画。
「キングメーカー 大統領を作った男」
「韓国の名優ソル・ギョングと「パラサイト 半地下の家族」のイ・ソンギュンの共演で、韓国大統領選挙の裏側を描いたポリティカルサスペンス」(映画.com)
韓国の史実ベース劇でこれは特に人、大統領候補の光の男と選挙参謀の影の男が中心の物語。影の男が勝つために手段を選ばずやらかす事がもはや漫画的ですらあるけどほぼ事実というのも凄い。面白かったけど俳優の声があまりにも良すぎると鑑賞の邪魔になるんだな。
「ベイビー・ブローカー」
「「万引き家族」の是枝裕和監督が、「パラサイト 半地下の家族」の名優ソン・ガンホを主演に初めて手がけた韓国映画。子どもを育てられない人が匿名で赤ちゃんを置いていく「赤ちゃんポスト(ベイビー・ボックス)」を介して出会った人々が織り成す物語を、オリジナル脚本で描く」(映画.com)
プロのブローカーにしては素人くさいのは結局彼らが本物のワルにはなれない人達だからなのか?緊迫感が殆ど感じられないロードムービーなのに先がどうなるのかわからない。"普通"の家族を持つ事なく大人になった人達が旅を経て行き着く家族の形はファンタジーなの鴨。
「ロード・オブ・ザ・リング」
原作は未読。当時映画館で予告編を見てこれは映画館で見なくちゃダメだと思いつつ仕事や育児で忙しくて見ずじまいだったけど、やっと見ることができた。凄い作品だったけどやっぱり20年前に見たかった鴨。今見てもすごい作品なんだけど20年前ならあのスケールのでかい画面をもっと驚きを持って見ることができたはず。見るべき作品は見るべき時に観なくちゃダメよね。そして3時間もの超スペクタクルを見る気力と体力がある若いうちに見とくべきだった(泣)。映画館では20年前の映画なのにぎっしり満席で、エンドロールが流れても立つ人もあまりいなくて、多分「ロード・オブ・ザ・リング」を初めて観たのは私だけだったのでは。この後、映画館では続編の「二つの塔」と「王の帰還」の上映予定もあったけど、また3時間以上ずつ見るだけの体力がなさそうで、断念。
「アイ・アムまきもと」
「「舞妓 Haaaan!!!」の水田伸生監督と阿部サダヲが4度目のタッグを組み、2013年製作のイギリス・イタリア合作映画「おみおくりの作法」を原作に描いたヒューマンドラマ」(映画.com)
予告編が面白そうだったけど「おみおくりの作法」のリメイクと聞いてちと迷う。元映画はいいんだけどラストがちょっと寂しすぎるので。でも淡々としていた元映画よりもじんわりとしたおかしみもあって実に日本的になってる。そして阿部サダヲって本当に特異な役者さんなんだな。
「マイ・ブロークン・マリコ」
「鬱屈した日々を送っていた会社員・シイノトモヨは、親友のイカガワマリコが亡くなったことをテレビのニュースで知る。マリコは幼い頃から、実の父親にひどい虐待を受けていた。そんなマリコの魂を救うため、シイノはマリコの父親のもとから遺骨を奪うことを決意」(映画.com)
原作は未読。親友マリコの突然の死、父親の暴力によってどんどん面倒臭くて厄介な女になってゆくマリコの記憶が綺麗な物だけになって行く事に抗うシイノ。目線の行き着く先が死であろう事が想像できるマリコに対して、シイノが生の世界の人である事がよくわかる。
「線は、僕を描く」
「水墨画の世界を題材にした砥上裕將の青春小説「線は、僕を描く」を、横浜流星の主演、「ちはやふる」の小泉徳宏監督のメガホンで映画化」(映画.com)
原作は未読。お話に意外性はなく真っ直ぐな青春ストーリーだけどメインの二人がちゃんとしたライバルとして描かれているのがいい。舞台も衣装も基本は白黒でおさえて(墨着いたら洗濯大変!)見せる水墨画の世界が美しくて素晴らしい。そしてエンドクレジットが特にいい。
「すずめの戸締まり」(アニメ)
同僚が「すずめの戸締まり」を見てきて「何というか微妙。感想を聞きたいから見てきて」とリクエストを受けての鑑賞。ディザスター映画、歴史的ミステリー、ロードムービー、登場人物たちの過去の謎、面白い要素をこれでもかと詰め込んでいるけど、何を描きたいのかよくかからない。ワクワクはしなかったというか、細かいところがすごく気になって集中できなかった。
「ある男」
原作は未読。死んだ夫は何者だったのか?ミステリーかと思ったら実の名前を捨てて死んでしまった男「X」だけでなく「ある男」になりうる人達の話でもあった。「X」の過去を調べるうちに主人公・城戸(妻夫木聡)の輪郭がどんどんぼやけてゆく。表面上は笑顔でやり過ごしていた城戸の眉間にどんどん縦皺が。面白かった。
「奈落のマイホーム」
「都会の中心に突如として現れた巨大な陥没穴「シンクホール」にマンションごと巻き込まれた人々の運命を描いた韓国発のサバイバルスリラー」(映画.com)
欠陥住宅が崩壊して500mも沈下ってどんだけ欠陥なんだよ!悲惨で絶望的な状況からの脱出にポセイドンアドベンチャーを思い出したけど後半そんな感じ。でも終始コミカルな場面があるのでそんなに暗く重くならず、アトラクション感があって思っていたよりも軽く見られる鴨。サバイバルではあるけどスリラーではないし。
2022年、特に絶対これ!というのはないけど、この中で強いていえば「ハケンアニメ!」あたりが一番印象に残ったかなあ。「メタモルフォーゼの縁側」も良かったけど、どっちもオタクの世界(笑)。「犬王」はビジュアルがとにかくすごいんだけど、物語としてはどうなんだろう。
さて相変わらず家では集中して映画を見られない体質なので、今年も映画は映画館で見ます。新型コロナ感染症の第8波がきても今は緊急事態宣言も出ないし映画館も閉館しないしね。
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けっこう邦画見てるね。
よくお邪魔する映画ブログの人も「ハケンアニメ」を絶賛してた。吉岡里帆ってだけで偏見を持ってスルーしちゃって失敗したなぁ。
「ロード・オブ・ザ・リング」を見てなかったとは意外だが、確かに今見ろと言われたら上映時間に尻込みしそう。
「大河への道」見てみたい、なんたって伊能忠敬は(他に誰もいない)千葉の誇る唯一の偉人ですから(笑)
よくお邪魔する映画ブログの人も「ハケンアニメ」を絶賛してた。吉岡里帆ってだけで偏見を持ってスルーしちゃって失敗したなぁ。
「ロード・オブ・ザ・リング」を見てなかったとは意外だが、確かに今見ろと言われたら上映時間に尻込みしそう。
「大河への道」見てみたい、なんたって伊能忠敬は(他に誰もいない)千葉の誇る唯一の偉人ですから(笑)
2023/01/04(Wed) 10:33 | URL | oha~ | 【編集】
>けっこう邦画見てるね。
えー、そうかな?と思って数えてみたら21本中12本、やっぱり今年はちょっと多いか。まあ洋画邦画に限らずホラー系と恋愛映画は見ないし、ヒットして混んでいる作品は後回しにしているうちに見逃しちゃうし、シリーズ物・パート2物を見ないんだけど、何よりもここ数年特に増えているマーベル系、ディズニー系を見ないと邦画の方が増えちゃうのかなー。
>「大河への道」見てみたい、なんたって伊能忠敬は(他に誰もいない)千葉の誇る唯一の偉人ですから(笑)
ふふふ、だったら尚のこと「大河への道」は見ないと。だって伊能忠敬って実は(略 ww
えー、そうかな?と思って数えてみたら21本中12本、やっぱり今年はちょっと多いか。まあ洋画邦画に限らずホラー系と恋愛映画は見ないし、ヒットして混んでいる作品は後回しにしているうちに見逃しちゃうし、シリーズ物・パート2物を見ないんだけど、何よりもここ数年特に増えているマーベル系、ディズニー系を見ないと邦画の方が増えちゃうのかなー。
>「大河への道」見てみたい、なんたって伊能忠敬は(他に誰もいない)千葉の誇る唯一の偉人ですから(笑)
ふふふ、だったら尚のこと「大河への道」は見ないと。だって伊能忠敬って実は(略 ww
2023/01/04(Wed) 22:29 | URL | tsumire→oha~さん | 【編集】
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