「新調」って、死語だよな……。

やっと年末のコミケ合わせの新刊が出来上がった。タイトルは「台湾駆足お疲れツアー」で、先月行った台湾の旅行記だ(参照:「お局OL台湾漫遊記1」~「お局OL台湾漫遊記4」)。

今回は本当にもうだめだ、絶対に間に合わない! と何度思ったことか。何せ旅行の日程が11月19日~22日で、印刷の締め切りが12月18日、その間に仕事の方も年末だから色々締めが早くて処理を急がなくてはならないので休めないし(でも休んじゃったけど)、原稿は基本的に土日にしか描けないのに北海道から実家の母が来て銀ブラしたり(11月27日「唐突の人 in 銀座Apple」)、子どもの学童クラブの餅つき縁日で丸一日スタッフをやったり(12月11日「学童クラブの餅つき縁日」)と、本当にバタバタしていたのだ。

だいたい絵コンテ(原稿の下書きのそのまた下書き兼構成ノートのようなもの)が出来たのが12月4日。印刷屋の締め切りまで2週間ですよ、これから原稿の下書きしてペン入れしてベタ塗りしてトーン貼りして編集するなんて、絶対無理! でも、同人誌即売会で新刊がない売り子スペースは、それはそれは寂しいものなのだ。来る客来る客にいちいち「すみません」とあやまるのも申しわけないのと面倒くさい(←おいっ!)。

そして本の表紙をフルカラーにする場合、表紙原稿の入稿だけ締め切りが早いのだが、それが12月10日、子ども縁日の当日。朝10時から午後4時までずーーーーーーーっとお手伝い。だから無理だって……。おまけに子ども縁日のポスター作りなんか、どうしてこの期に及んで引き受けちゃったのよ、俺。ポスターのサイズ、B1(728cm ×1030cm)より、まだでかいですよ。果てしなく広がる白い大陸ですよ。縁日の前日、泣きながら(大嘘)ポスター描きをしつつ、表紙の原稿を一体いつ描けばいいのか考えていた。

しかし当日、子ども縁日が3時で終わってここでスタッフも帰宅してOKとなったのだ。電光石火で帰宅して表紙原稿を描き始める。印刷屋に電話をすると7時までなら受け付けると言う。自宅から印刷屋までは1時間弱、6時に家を出なくはアウトだ。その間ずっと描いていれればいいのだが、残念ながら子どもの習い事が二つあり、教室まで少し遠いので私がついていかなければならない。4時25分子どもを自転車で教室に送り届けて自宅に戻り20分ほど描いたら、今度は迎えにいって別の教室に送り届けて家に戻り、また20分ほど描く。この時点で本のタイトルをまだ全く考えていなかったって、どうなのよ。そして子どもを迎えにいって帰宅して、表紙原稿にかぶせるタイトルなどの文字原稿を作り、そして印刷屋の発注伝票を書いて家を出る。6時ジャスト。

印刷屋には6時50分に着く。古いビルでもないのに何故エレベータがないのだ、印刷屋は6階にあるのに。死にものぐるいで階段を上って6階に着いた時には多分山姥のような形相になっていたのではないだろうか。肩で息をしながら印刷屋のドアを開ける。すでに入稿を終えたらしいお姉様方が談笑されている。ちらっとみると私のような部分入稿(表紙だけ先に入稿すること)ではなく、全入稿のようだ。ああああ、うらやましい。私も早く楽になりたい……。とにかく表紙を入稿して帰宅し、子どもと夕食をとったら本文原稿にとりかかる。だから、本当に、ムリ。あと1週間で全部終えるなんて。

しかし、だめもとで毎日とにかくやるだけやってみることにする。夜、家事を終わらせて子どもが寝入ったら原稿を取り出して描き始める。12月15日、やっと下書きが完成。あと3日でペン入れとベタ塗りとトーン貼りと編集なんか絶対無理。でも実は奥の手が有ったのだ。その印刷屋の会員になっていると、割増料金で締め切りが少しだけ伸びるのだ。最終締め切りの12月22日の午前中に、その印刷屋の大阪にある本社に送る事が出来ればセーフ、印刷代金が20%割り増しになるがこの際仕方がない。

12月19日、やっとなんとか90%がたペン入れ完成。でも描くのが苦手で下書きもしていないコマが10個ほどある。12月20日、なんとかベタ塗り終了。描きたくないコマは5個ほど残っている。

そして12月21日、この日の午後5時頃までに宅配便か郵便局に行かなくて翌日の午前に大阪に届ける事は出来ない。1日会社を休んで原稿を仕上げる。文章ページを全く作っていなくて編集作業に思いのほか時間を取られるがなんとか5時すぎに脱稿、封筒に原稿をつめて宅配便屋に走る。

宅配便屋で翌日午前着の時間指定をして料金を支払おうとすると、受付のおばちゃんに「今、雪のために荷物の配送が遅れているので午前中確実には届けられるかどうかわからないんですよね」と大どんでん返しな一言を浴びせかけられる。ぬぁにーーー、ここで原稿が午前中に届かなきゃ、私の努力は一体なんだったのってことになるじゃあありませんか。オーマイガーーーー。

「だから契約書や結婚式で使う書類で、届かないと取り返しがつかない事になるというのでしたら、お引き受けできないんですよね」……いえ、私が個人的にすごく困るだけで、人生取り返しがつかない! というレベルではございません……(泣)。「ははは(←力ない笑い)、届かないんじゃ仕方ないですよね。とにかく送っていただかないことには話にならないので、もう、送っちゃって下さい……」。そして奇跡を祈りながら、というか頼むからこれ以上雪なんか降らないでくれと祈りつつ帰宅したのだった。

いつもなら原稿が上がって印刷屋に入稿したあとは、すっきり晴れやかな気分になるのだが、今回は違う。何せ今日明日のお天気次第なのだ。

翌12月22日、宅配便屋のウエブの荷物配送追跡をチェックするが、お昼すぎても午後3時になっても大阪市内配送中と表示されたままだ。今度こそ絶体絶命? しかし午後4時30分、印刷屋から電話が来る。ブラボー、やったぜ、無事今度こそ原稿が終わった! 今回は色々と行き詰まった展開が多くて本当に疲れた……。毎回思うのだが、この次こそはもっと余裕をもって原稿を描きたい……。夏休みの宿題は7月中には終わらせておきたいもんだよ(しみじみ)。
関連記事
テーマ:雑記
ジャンル:日記
コメント
きたーーーっっ!!修羅場実況中継!!やっぱりtsumireさんはわたしの思った通り尊敬できるお方だったーーっ!(ほれぼれ)よくぞここまでジタバタしてくださいました。雪まで味方してくれてありがとう!
しかし何ですね、同人さん相手の(そればっかでもないんだろうけど)印刷やさんはつぼの押さえどころが違いますね。普通、会員割引といえば料金が安くなるのが地球上のお約束。しかし同人界では締め切り延期がおいしい餌なんですねぇ。いやはや、人生死ぬまで勉強ですわ。
あと、tsumire国語辞典に「絶対無理」……死ぬ気になればなんとかなること。奥の手の使い時 って付け加えておいてください。
もうこうなったらしんどい続きで通販やってくださいよ。「締め切り」ないから。
2005/12/24(Sat) 00:47 | URL | suika | 【編集
いつもギリギリになってからやるから今度こそ本当にもうダメ!って思うんですが、今回こそは真実だめかと思いましたよ。何せ年末で色々無茶苦茶忙しくて。でもねぇ、新刊がないコミケ当日のひっそりぶりを想像してなんとかがんばったというのもあるんですが、suikaさんからの励ましも大きかったんですよ。本当にどうもありがとうございました。おかげでない胸を張って(←しつこい)、新刊自慢ができます~。
2005/12/24(Sat) 08:39 | URL | tsumire | 【編集
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事へのトラックバック