azumas.jpg「失踪日記」(吾妻ひでお著、イースト・プレス発行)読了。まず驚いたのはその絵である。失踪・発見後のこの10年、少なくとも私がちらりと覗いた時はとんでもなくヘロヘロな絵だった。もう吾妻ひでおは完全に終わったのかと思ったものだった。それが見事に復活しているのである。もしかして丁寧な書き込みは失踪以前以上だろうか? そして中身がもちろん面白いのである。ホームレス編、配管工編、アル中入院編とあるがホームレス編が漫画作品としても一番面白く読めた。これはもちろん実録ホームレス生活描写への驚きもあるが、ホームレスの自分を冷静に見つめるギャグ漫画家の視点と、悲惨な内容を面白おかしくちゃんと読める作品にしているのがすごい。

配管工編は、「お仕事漫画」としてはそれほど面白いわけではないが、吾妻ひでおのキャラクター漫画として楽しく読める。アル中入院編は知らない世界への驚きの部分が大きい。もちろんホームレスも配管工も知らない世界であるが、まだ自分のすぐ隣の世界と言えなくもない世界だった。しかしアル中入院編は、酒飲みの私にとってもかなり遠い世界のように思えていた世界だった(もちろん、実際には遠い世界などでは全然ないのだが)。これは前編部分だけのようなので、ぜひとも続きがみたいものだ。

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