漫画同人誌を30年もやっていながら萌え心が全くない私でも 「秘密-トップ・シークレット 第3巻」(清水玲子、白泉社、770円)の第九(科学警察研究所法医第九研究室)室長・薪さんと青木の会話には(それから岡部さんのプリチーぶりにも)ちょっと萌えてしまいましたよ(え?)。相変わらず端正な美しい絵で残虐な事件(バラバラ殺人もただのバラバラじゃないですよ。微に入り細に入り、というやつですよ)を描いているが、清水玲子だとまるで解剖の教科書を見ているようで気持ち悪さはない。だからこそビジュアルのすごさよりも物語の「秘密」の重さがじんわりと伝わってくる。

昔、木原敏江の「夢幻花伝」を読んだ時に、この人って本当にストーリーテラーなんだなあと思ったものだが、清水玲子の場合は大河ドラマ系のストリーテラーかどうかはともかく(「月の子」も「輝夜姫」も読んでいないので)きっちりドラマを見せてくる人なのだと思う。読み応えのある物語が終わるといつもラストがほろ苦くて印象的だ(でも後味が悪いわけではない)。それにしても清水玲子、確かこの話だかその前の話だかを描いていたのは妊娠・出産のさなかだったのもまたすげー。

なお、このシリーズ、単行本が出るペースは非常に遅いが、1巻ずつ読みきりなので「この続きはどうなっているんだ!!」「この「秘密」は何なの!?」と1年間もじらされることはないので大丈夫。でも薪さんと青木の会話が楽しみで早く次の巻も読みたいのだが、次の話はメロディで連載が始まったばかりなのだ。今月号のメロディ、買っちゃったけど。
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コメント
tsumireさんが萌え心をもよおすなんて、一体どんな漫画なんざんしょ。
ハゲとかほぼハゲとかでてるのか?
このひとの漫画は表紙のきれいさにひかれて二冊ばかり買ったけど、題名を全然覚えてない。
なんかライオンを飼う話と、黒眼鏡のSF系の話だったような....

木原敏江はどの漫画もキャラがかぶってて、記憶に残ってるのは新撰組ものと、「アンジェリク」だけという体たらく。週マの花形作家だったのになぁ。
2007/03/09(Fri) 18:01 | URL | suika | 【編集
>tsumireさんが萌え心をもよおすなんて、一体どんな漫画なんざんしょ。

残念ながら(え?)ハゲもジジィも出てなくて、美青年が出てくるだけでしてよ、ほほほ(←意味不明)。なんでしょうね、物語の重量感やテーマもさることながら、薪室長の冷たさとドジっ子青木の関係が実にいいですよ。ここで正統的な腐女子ならかけ算になる(つまり×をつけるわけね)んだろうけど、わたしゃかけ算する気にまったくなんねー。とりあえず青木×薪、とか想像してみたけど、そんな想像をしてみた自分がバカらしくなっただけだったよ。ただひたすら作品とキャラをそのまま楽しみたいだけだな。

>木原敏江は

私も木原敏江については同感だ。ただ「夢幻花伝」の物語りっぷりがよかったのよ、実に。
2007/03/09(Fri) 20:21 | URL | tsumire→suikaさん | 【編集
清水玲子はデビュー作を見て(読んで)ペンタッチが好みなので単行本全部持っていました。この人は作品を描く度に人物だけでなく背景もすごくなっていって手抜きという言葉を知らないんじゃないかと思っています。話よりも絵の説得させられるイメージです。
青木(冷静)x薪(ドジっこ)キャラ設定は、この人の話ではよく出てくるので、やっぱり解剖学の絵の方に目が集中してしまいます。

>今月号のメロディ、買っちゃったけど。
付録の「しゃべれどもしゃべれども」中々の秀作だと思いません?薄くて持ち易いので、このところのランチのお供です。
2007/03/09(Fri) 22:16 | URL | P子 | 【編集
清水玲子はデビュー当時はあのきれいな絵の方に目がいったけど、それでも当時は数少ないSF作品を描く人だったから話の方にも惹き付けられたもんだったわ。いつもただのハッピーエンドでは終わらなかったしね。
私は清水玲子はあのきれいな絵だからこそ、絵をスルーして話の方に目がいってしまいますね。これがごく普通の他の作家さんだったら描かれる残虐描写ばかり目に行ってしまって肝心の話が残らないような気がするんですよ。

>「しゃべれどもしゃべれども」中々の秀作だと思いません?

うわーん、まだ読んでないよう。なのに昨日はBethを買っちゃったよう。
2007/03/10(Sat) 07:22 | URL | tsumire→P子さん | 【編集
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